「ワンタイム」限りの輝き/キース・サーマンVSマニー・パッキャオ

先日、何かのインタビューで世間一般にはウェルター級最強と目されているエロール・スペンスが「キース・サーマンの事はボクサーとしても人としても嫌いだ。ずっと自分から逃げ続けて、パッキャオのようなレジェンドファイトで旨味だけ得ようとしているから。」

と言ってました。

残念だけど個人的にも同感です。

キース・サーマンのニックネーム「ワンタイム」は近年新しい意味を持つようになってきた。

過去6試合で1試合だけノックアウト勝ちがあった。それは4年前のルイス・コラーゾ戦だったがコラーゾの目の傷によるストップだった。サーマンはこの悪い流れが変わることを約束した。7月20日のマニー・パッキャオ戦でノックアウト勝利を宣言した。

サーマン
「予想?そうだな、6ラウンド以内にパッキャオを倒すよ。俺はいま29勝22KOだけど記念すべき30勝目をノックアウトで飾りたいんだ。そろそろそういう時間だろう。」

サーマンはパッキャオのボディに弱点があると考えている。

サーマン
「パッキャオのスパーリングパートナーが(敬意を払って)ボディに強くパンチを入れているとはおもえない。俺はボディを狙っていくよ。彼がどんな反応をするかみてみたい。」

試合はサーマンがわずかにオッズで不利と出ている。

サーマン
「俺は無敗の世界王者だからオッズで不利なんてありえない。パッキャオは既にレジェンドファイターだが10歳の年の差がある。たしかにバーナード・ホプキンスは45歳で世界タイトルを獲得したけどパッキャオはそういうタイプのファイターかい?俺が最初に証明してやるよ。」

サーマンのトレーナー、ダン・バーミンガムはサーマンはパッキャオにとっては大きすぎ、強すぎ、有能すぎると考えている。

バーミンガム
「キースがウェルター級のベストだ。キースの能力の強度を高めている。彼はファイトを、トレーニングを切望している。キースの持つパワー、狂暴性、粘り強さはマニーにとって多くの困難をもたらす。我々はジムでその部分を強化しているだけです。」

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https://www.youtube.com/watch?v=jncw5Wd1tu0

舌戦が多いビッグマッチなのでスルー気味でしたが、サーマン、ここまでよくしゃべりました。

対するパッキャオは

「キースがしゃべればしゃべるほど、それが私をやる気にさせる。いいモチベーションになる。」

というような反応でした。

先述のスペンスの言葉に対しサーマンは

「最近は怪我もあって試合ペースが少なくて年1かよくて2試合だ、パッキャオ戦で今年はもう2試合目だ。今年はもうやらない。やってもパッキャオとの再戦だね。」

というような事を言ってました。
なんだかんだで、ウェルター級の強者から逃げ回っているのはどうみても明らかです。

昔、王者になりたての頃は、そのワイルドな風貌と素早い身のこなし、高いKO率で魅力的なウェルター級らしい王者だなぁと感じた時もありましたが、怪我とはいえ今となってはもう支持できるものは何もない。

ブランク明けからの復帰となったホセシト・ロペス戦、あんな出来では本当にパッキャオには勝てないとおもう。ブローナーが弱かったのではなくパッキャオが強かったのだ。ボディを狙う?すばしこくてアグレッシブで手数豊富なパッキャオのボディなどそう簡単に打てるはずがない。

この試合は、サーマンが本気でトレーニングに身を入れ、数年前のピーク時に劣らぬコンディションに仕上げた時にだけ勝てる「ワンタイム」限りの試合だ。だから本気でパッキャオ支持だ。

そして本音をいえば
ウェルター級の世界王者にアメリカ黒人は一人でいい。
決着つけなきゃ男じゃない。

裏で

アレクサンダー・ベスプーチンVSラジャブ・ブタエフ
こんな過酷なサバイバルをやらせているようでは・・・

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なにはともわれ、今月の、今年指折りのビッグマッチなのだな・・・
パッキャオ頑張れ!

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