世界の片隅で世界の中心(ウェルター級)を叫ぶ。
前回のスーパーライト級から、ランキング上位を紹介するより、無敗のミステリアスな方が面白いと悟り、変えました。あまりに多くのプロスペクトがいるのに、おなじみのランカーを紹介するのはつまらなくて・・・実力はランキング通りではありません。
ウェルター級、クロフォードとスペンスという2強にレジェンドのパッキャオが未だ元気なホットな階級ですが、誰が一番強いのかは全くわからない。
WBO テレンス・クロフォード Terence Crawford 32歳
アメリカ
36勝27KO
パワー:★★★★
テクニック:★★★★★
スピード:★★★★★
ディフェンス:★★★★★
タフネス:★★★★
戦術(キャリア):★★★★
ウォルター級ではスロースタートで相手を分析すると圧倒しはじめる、どこにも穴がないスイッチヒッター。メイウェザーのように負けにくく倒しっぷりもいいのに人気がないのは何故なんだ?自分すら彼に夢中になれない。ビッグスターになるにはビッグマッチで証明していくしかない。
WBC/IBF エロール・スペンス Errol Spence Jr 29歳
アメリカ
26勝21KO
パワー:★★★★★
テクニック:★★★★★
スピード:★★★★
ディフェンス:★★★★
タフネス:★★★★★
戦術(キャリア):★★★★
ポーター戦は辛勝だったが、やはりブレない強固な軸を持ったスペシャルなファイターだ。常人なら死んでもおかしくない交通事故後に何かが変わるだろうか。生き物としての強さや無敵感がするが、スピードスターではない。技術やスピードで翻弄される時が来るかもしれない。
WBAスーパー マニー・パッキャオ Manny Pacquiao 41歳
フィリピン
62勝39KO7敗2分
https://www.youtube.com/watch?v=HxC6H7iTZWk
パワー:★★★
テクニック:★★★★★
スピード:★★★★
ディフェンス:★★★★
タフネス:★★★★
戦術(キャリア):★★★★★
もうやめてくれと願うが、いつもしっかり結果を残す。しかもダウンなど見せ場も作る。スーパーバンタム級から快進撃を続けてきたパックマン41歳には彼だけのミラクルな運動量と機動力があり、相手が誰であってもやってみないとわからない独自の強さを今でも備えている。
WBA アレクサンダー・ベスプーチン Alexander Besputin 28歳
ロシア
14勝9KO
パワー:★★★
テクニック:★★★★★
スピード:★★★★★
ディフェンス:★★★★★
タフネス:★★★★
戦術(キャリア):★★★
昨年観たブタエフとの試合のレベルの高さでホンモノを確信した。未だウェルター級王者では最低評価、認知だろうが、階級を制圧する実力者かもしれない。まさにウェルター級のロマチェンコ。
私的ランキング
①テレンス・クロフォード 27
②エロール・スペンス 27
③マニー・パッキャオ 25
④アレクサンダー・ベスプーチン25
ベスプーチンを1位にしたかったけど、現時点ではこうなる。
注目の選手
ヨルデニス・ウガス Yordenis Ugas 33歳
キューバ
24勝11KO4敗
ポーターに勝って悲願の王者になっていたはずだ。その後きっちりオマル・フィゲロアとの実力差をみせつけた。王者になって欲しいベテランだが、なれない運命かもしれない。
マイキー・ガルシア Mikey Garcia 32歳
アメリカ
39勝30KO1敗
階級を下げて欲しい。スペンスにはボクサーとしての能力で負けたのではなく体格、フィジカル負けだ。マスターのような完璧なボクサーだが、ウェルター級では小太りに過ぎない。
クドラティロ・アブドゥカソロフ Kudratillo Abdukakhorov 26歳
ウズベキスタン
17勝9KO
https://www.youtube.com/watch?v=cUebM2NvDyE
小原に勝って、IBFの指名挑戦権を持っているウズベキスタンの無敗プロスペクトだが、ゲートキーパーのルイス・コラーゾにはてこずった。王者は無理だとおもうが・・・
セルゲイ・リピネッツ Sergey Lipinets 30歳
ロシア
16勝12KO1敗
2019アワードに入れ忘れたが、ラモン・ピーターソン戦の逆転KOの試合は感動した。小さくて被弾するのでこの階級では厳しいとおもう。
モーリス・フッカー Maurice Hooker 30歳
アメリカ
27勝18KO1敗3分
https://www.youtube.com/watch?v=rjMNU3e0y-A
リピネッツと同じく、スーパーライトで負けて階級を上げてきた。ウェルターにふさわしい身長はあるが今のままではフィジカルが厳しいとおもう。
ジャマル・ジェームズ Jamal James 31歳
アメリカ
26勝12KO1敗
パッキャオとやったら身長差が20センチはありそうな長身。結果を残しているのでもう世界戦でいい。背が高くやりにくいが王座獲得までは?
セバスチャン・フォーメラ Sebastian Formella 32歳
ドイツ
21勝10KO
アフリカの全勝のIBO王者だったチュラニ・ムベンゲを下して無敗をキープ。
バージル・オルティス Vergil Ortiz Jr 21歳
アメリカ
15勝15KO
メキシコ系アメリカ人で一番期待されているプロスペクト。結果を出しているのでいつ世界挑戦してもおかしくない。抜群に若い。次世代のスターかもしれない。
ラシディ・エリス Rashidi Ellis 26歳
アメリカ
22勝14KO
運動神経抜群な素早いボクサーファイターだが、トップレベルでは捌くファイトで精一杯になってきている。
ジョシュ・ケリー Josh Kelly 25歳
イギリス
10勝6KO1分
英国期待のハンサムエリートもウェルター級は厳しいか。ハメドみたいな天才ファイトもトップレベルではスパークできない。
ジャロン・エニス Jaron Ennis 22歳
アメリカ
24勝22KO
次世代のスター候補だとおもう。アマの敗北は天敵、アントワン・ラッセルしかない。あとは全勝だ。しかし悲しいかなプロモーションが今のところ弱い。
アレサンドロ・リグチーニ Alessandro Riguccini 31歳
イタリア
24勝20KO
https://www.youtube.com/watch?v=uGgvNkEwwD8
セルゲイ・ボロビエフ Sergey Vorobiev 25歳
ロシア
9勝6KO
カスティオ・クレイトン Custio Clayton 32歳
カナダ
17勝11KO
https://www.youtube.com/watch?v=ml9VAehb2N4
カナダのロンドン五輪代表で、強靭なムードを持っている。しかしやや普通か。
ミカエル・ズースキ Mikael Zewski 30歳
カナダ
34勝23KO1敗
これだけキャリアを重ねてきたら一回くらいはチャンスを。
マイケル・マッキンソン Michael McKinson 25歳
イギリス
18勝2KO
エイマンタス・スタニオニス Eimantas Stanionis 25歳
リトアニア
10勝7KO
途中からエギディウス・カバラウスカスより気になる存在に変わった元トップアマ。しかしカバラウスカスと同じくらいがせいぜいか。
エドゥアルド・シャビンスキー Eduard Skavynskyi 29歳
ウクライナ
11勝7KO
クドゥラ・金子 Kudura Kaneko 21歳
アフガニスタン
11勝8KO
日本にウェルター級の世界王者は過去一人もいない。今一番可能性を感じるのが、アフガニスタン発日本の彼だ。
ゴア・エリツィアン Gor Yeritsyan 25歳
アルメニア
13勝11KO
フレディ・ローチがネクストパッキャオと認めたアルメニアの狂犬。メキシコで活躍する日本人、坂井祥紀との試合はフィジカルが強いだけで空回りだったが・・・
ラジャブ・ブタエフ Radzhab Butaev 26歳
ロシア
12勝9KO1敗
かなりランクを下げられているが、怪物だった。再起とチャンスよもう一度。王者に勝てる怪物だとおもった。
ロマン・ザキロフ Roman Zakirov 23歳
アゼルバイジャン
7勝5KO
https://www.youtube.com/watch?v=mhGv3LUVaM0
ナースルタン・ジャンガバイエフ Nursultan Zhangabayev 27歳
カザフスタン
8勝5KO
ジョーディー・ウェイス Jordy Weiss 26歳
フランス
25勝3KO
すごいKO率の低さ
アレクシス・ロチャ Alexis Rocha 22歳
アメリカ
15勝10KO
次にホルヘ・リナレスの対戦者として名前が出てきたしGBPなので彼しかいないが、彼だったら変更になるとおもう。リナレスにとってはパブロ・セサール・カノより危険だ。
ダニヤル・イエレウシノフ Daniyar Yeleussinov 28歳
カザフスタン
9勝5KO
こんなところにアマチュアの皇帝。リオ金メダリストに2020年はチャンスが来るのか。
コナー・ベン Conor Benn 23歳
イギリス
16勝11KO
ナイジェル・ベンの息子だからチャンスはあるだろう。親父に似た狂気は持っているが、技術的に足りない部分は多い。
タラス・シュレスチュク Taras Shelestyuk 34歳
ウクライナ
17勝10KO
ロンドン五輪銅メダル、スペンスよりも上の成績を残し、当時トップのセリク・サピエフに勝ったこともあるウクライナのプロスペクトだがどうやらデニス・ベリンチクと同じく、チャンスなく消えていきそうだ。未だ無敗だが。
色々端折って疲れたのでこのくらい。
果てしない階級です。
スペンスもクロフォードも好きだが応援したいのはアメリカ以外。
昨年、表紙の人のファイトに惚れました。