この試合を、過程を、結果を知っている人なんて世の中ほとんどいないだろうけど、昨日は傷心でした。
やはり最上級のホープの来日でした。
カバジェロの実力が未知数なところあったので、大場の実力とキャリアが本場をびっくりさせると期待しておりましたが、これはもうIBF、WBOの王者よりはるかに強く、山中やモレノにとっても恐るべき刺客となるだろう。
ファンの方の動画で試合を確認させていただきました。
カバジェロ、オーソドックスで教科書的な選手ですが、バランスよく、踏み込み鋭く、スピーディーでハイレベルに完成されているスーパーランカーでした。
この若さで全米で9度もチャンピオンになっており、200戦近いアマキャリアはさすがで攻防一体化しているしパンチも繋がりよく、よく訓練されたサイボーグのような動きでした。
対する大場もキビキビとした立ち上がりですが、やはりディフェンススキルの差か、顔を跳ねあげるシーンが多く、初回のカウンターは速すぎてみえないくらいでした。序盤食らうと厳しい。
距離が遠いとパンチが見えなかったらしく、その後は距離詰めてプロらしい戦い、ボディでカバジェロのスキルを潰すような根性ファイトに切り替えました。最近の大場はこういう打ち合いに強かったですが、やはりカバジェロは相当訓練されており随所に有効打を返していきます。
最終8回はそれまで大場を見ていたセコンドのギブアップ、もう意識が朦朧としていた状態だったのかもしれません。
接近戦に手を焼きはしたものの、対処は見事だったカバジェロ、最後は大場を称え、さすがにGBPのホープ、サンタクルスの後釜と言われる選手でした。
熱戦でしたがはっきりとカバジェロが上回った、本当の世界トップクラスの戦いでした。
節目の40戦まであと一試合なのであと一試合で引退表明したとされる大場ですが、引退記念みたいな試合でキャリアを終えてしまうのだろうか?あまりに惜しい。まだ日本王座では誰も大場に勝ててないのだ。
ゆっくり休んでカバジェロの今後を見守ってみてはどうだろう、きっと強い王者になりますよ、カバジェロは。
階級違いますがいつかは長谷川のリベンジや大場自身の再戦なんかも期待したいと妄想しちゃいました。
いいものを見せて頂きました。
[youtube]http://youtu.be/-15wftZbOR0[/youtube]
当初、カバジェロはWBOの挑戦資格があったのですが
井岡VSアルバラートの結果より同じニカラグアのアルバラートのポイント差が開きすぎていたので
日本で亀3とやると地元判定が怖い
とのうわさを聞きましたが、ではなぜ大場相手にしかも挑戦者決定のために日本へ来たのか。
邪推ですが、本場、本当に期待されている選手やジムでは
日本の井亀は特殊な事情があって極めてやりにくい、勝ちにくいという情報が既にあるのだとおもわれます。
だから井岡の次も亀3の次もタイ人なんでしょう。
カール・フランプトンVSウーゴ・カサレス
長谷川と戦う王者キコ・マルチネスを唯一KOしている英国とっておきのフランプトンが古豪のカサレスと挑戦者決定戦。
英国軽量級の大人気選手のようです。
フランプトンはかなりリーチが短いのによく倒すなぁとおもっておりましたが、かなりクラウチング気味で前傾姿勢です。
下半身が強いのだろう。グイグイプレッシャーをかけ、リーチ差を相殺する戦い方をしています。
初回、技術的には拮抗してますが、フランプトンが追いかけカサレスはずっと下がらされている展開。
2回に決着しますが、最後はカサレスのカウントミスかジャッジの判断ミス、休んで再開しようとしたところをストップされてしまいました。
その前にフランプトンの恐らく腰骨を打った反則パンチでカサレスが相当痛がっていましたので、これが直接の原因とおもわれます。
それにしても地元の熱狂とフランプトンの重圧に押されっぱなしだったので結果は見えていたような気がしますが。
とまれ、結果的には圧勝のフランプトン、いよいよレオサンタクルスに挑みます。
人気、勢い、期待値、最大級の男です。サンタクルスを推しますが、過去最大の強敵だろう。
特に地元開催ならアップセットがあっても不思議ではない。
相当、自信とパワーのあるフランプトンですが、テクニシャンというよりハットン系のごり押しファイターっぽいのでどこかで挫折するであろうと見ていますが、この人気、勢いはすごいです。
サンタクルスでもフランプトンでも、山中や長谷川にとってボクシング人生を全うする相手として不足なし。
英国開催ならすごい観客が押し寄せるビッグマッチとなるでしょう。
リコンドーは黙殺か。
[youtube]http://youtu.be/jTRrtZaSiR8[/youtube]ここから展望
長谷川VSキコ
大場と長谷川の試合、実はこの2つしか興味がない状態でしたが、大場の分まで頑張ってほしい。
自身の試合が近いのに大場の試合を解説してたり、練習で動けないなんて情報を見たり、不安もありますが最上級のコンディションを作って長谷川健在、超強しをみせつけてください。
井上VSエルナンデス
こういう試合はエルナンデスを支持したくなってしまうへそ曲がりの私ですが
勝機は5分5分くらいだとおもわれます。
期待と裏腹にスピード全開で打っては離れ、勝ちに徹するタッチボクシングをすればなんとか攻略は可能かもしれませんが、打ち合っちゃうとホープをつぶす試合になりかねない。
減量ヘロヘロだったオーレドンとは違う、油ののった王者です。
こういう優遇された若者には絶対負けたくないでしょう。
そんなエルナンデスやフェネックがどんな戦略でホープ君と相対するか見てみたいとおもいます。
八重樫VSサレタ
サレタをよく知りませんが、ソーサ戦と同じスタイルでやった方がいいだろう。
またしても胸囲がアップしたそうなムッキムキの八重樫ですがパワーファイトはこの階級では危険ですし
次に予定しているロマゴンへの勝機もスピードだけでしょうから。
オマケ
パッキャオを応援していますが、デザートストームさん、筋肉誇示はもう飽きたよ。
こんなボディしててタッチ&ランの塩ボクシングなんだから。
ポイントアウトの作戦が通用しなそうだったら、プロボドニコフ戦みたいな打ち合いをしてみては?
ま、スタイルだから尊重しますが。