WBSSクルーザー級準決勝、本命オレクサンドル・ウシクVSマイリス・ブリエディスです。マティセVSキラム、リナレスVSゲスタと被るでしょうね。いや、ラトビアは恐らく日曜朝か?オッズではウシクでしょうから、ラトビアの希望を応援します。
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オレクサンドル・ウシクは土曜日の夜、ブリエディスがホールドを多用しないで欲しいと願っている。キューバのサウスポー、マイク・ペレスに対しては上手くやったのかもしれないが、ウシクはその試合映像をチェックしている。ブリエディスの執拗なホールドを止めるために、ペレスはどうしてジャブを使わなかったのだろう?
ペレス戦の勝利によってブリエディスは再びサウスポーのウシクと戦う駒を進めた。
ウシク
「ブリエディスVSペレスの映像を何度もみましたが、ホールド、クリンチが多すぎる。レフリーはなぜブレイクしなかったのでしょうか?ブリエディスはホールド、クリンチばかりです。ペレスはそれを防ぐ術を知らない。ジャブをもっと使っていれば、ブリエディスは苦しんだでしょう。」前王者、マルコ・フックを破り、準決勝に駒を進めたウシクは、ブリエディスの故郷、ラトビアのファンを失望させるつもりだ。
ウシク
「正直、ブリエディスのスタイルは退屈です。けれど彼はいいボクサーに成長しました。王者になってから技術も向上しました。23連勝でそのほとんどがKOです。簡単な事じゃありません。彼のボクシングスタイルは嫌いだけど、それは私の主観に過ぎません。」ブリエディス
「遅かれ早かれ、我々が勝ち続けるならこの戦いは避けては通れぬものでした。私は真のファイトが好きなのでこの挑戦を受け入れます。
これまでのところ、ウシクはパーフェクトだ。弱点がないようにみえます。自分をテストする夢の対戦相手です。最高のコンディションのウシクと戦えることを楽しみにしています。」WBSSのプロデューサー
「WBSS準決勝のためにリガに来れたことを喜ばしく思います。2人の世界王者、最高のアスリート、破壊者の戦いです。最高のアリーナ(舞台)がセットされました。偉大なモハメド・アリトロフィーを求めて、ここラトビアに来ました。ラトビアで行われる歴史上最大のスポーツイベントだとおもいます。ビッグマッチ、ビッグマネー、ビッグビジネスがここにはあります。
何を期待しますか?試合をみてください。5月11日、サウジアラビアに行く男が決まります。ボクシングは伝説の危機に瀕しているとおもいます。それは、試合、タイトル、お金に関してではありません。このような偉大な試合が積極的に組まれない事です。土曜の夜は伝説的な試合になります。より上の名誉の殿堂に向けた瞬間です。」
ウシクのプロモーター
「実は数年前にこの2人の試合を交渉していました。キエフで開催する予定でした。契約成立まであと一歩でした。最終的には契約は上手くいかなかったけれど、この両者がタイトルを脅かし、世界タイトルを争うことを予想していました。今、世界タイトルは1つではなく2つです。WBOとWBCの対決となって実現に至りました。
オッズではウシクが有利と出ていますが、ブリエディスはウシクにとって、技術的にも、身体的にも、精神的にも最強の相手でしょう。ブリエディスを賞賛します。ウシクにとっては大きなテストです。勝者が優勝するとおもっていますので、この対決は小さな決勝戦のようなものでしょう。」
ブリエディスのトレーナー
「3か月のキャンプを終えてリガに戻ってきました。キャリアにおけるもっとも重要な試合です。準備は整っています。」ブリエディス
「ここで皆さんにお会いできてうれしいです。勝てる事を証明します。自分、家族、皆さんのために勝利を勝ち取ります。私にとってお金は重要ではありません。この純粋なスポーツと私自身のために戦います。」ウシク
「皆さんこんにちは。集まってくれてありがとう」
ラトビア発の世界王者ブリエディスの地元で行われる試合ですがオッズは圧倒的にウシクでしょう。
ロンドン金メダリストでもあるウシクは大柄なサウスポーで、重量級にしてはかなりテクニカルだ。体力、馬力がある上に、ロマチェンコばりの立体的な動きで当てさせない。前半から中盤に相手をインプットし空転させたらあとはロマチェンコタイムだ。いやウシクタイムか。レフリーストップか、相手が棄権するか、一方的なものになる。
対するブリエディスのボクシングはシンプルだ。
オーソドックスなカウンターパンチャーながら、圧力とパワーで相手を支配していく。ボディワークが柔軟で防御勘、当て勘がよく、フック、アッパー系の大きなパンチの的中率が高い。しかしこのボクシングはトップアマで培われたものではない。元キックボクサーの格闘本能か?
エリートキャリアとボクシングスキルでは圧倒的にウシクだが、どうせ、この大きなロマチェンコはKOしないと勝てず、ブリエディスにはそのパワーと当て勘、トップアマにない自由奔放さがあるのでそこに期待したい。
どこか、規格外なのだ。
記事を読む限り、ウシクは徹底的にジャブをつき、体の押し合いでもブリエディスを突き放す。ブリエディスは踏み込まないと当たらないが、コツンと軽く出すアッパーやフックだけでヘビー級のマヌエル・チャーを失神させるパワーの持ち主だ。
なんとか死角からコツンと当てたい。
クリンチ、ホールドの少ないクリーンな試合、決着になるといいですね。
それにしてもWBSS最高です。
最強レベルの相手と戦える機会を与えてくれてうれしいとは、ガシエフの参謀、アベル・サンチェスの言葉です。
こんなのを村田を入れたミドル級でやったら暴動が起こりそうだ。
おまけ
熊軍曹のベテルビエフの鬼門であったウシク。アマで2戦2勝である。体格差もあるから仕方のない事だが、そんな帝王ウシク、どんなアマキャリアだったのか調べると、一階級下で金をとったイゴール・メコンツェフや、なんと2006年にはショーン・ポーターに負けている。
ポーター、あんた一体何級やねん?