この2試合+ウィリアム・パロVSリチャードソン・ヒッチンズというのが今日の見どころでした。私の中では予想通りの結果となりました。世間が言うほど、楽しみでなかったのには訳があります。
エマニュエル・ナバレッテVSオスカー・バルデス
メキシカン同士の過熱した再戦ですが、初戦で勝負あり、結構大きな差で決着済みだったかとおもいます。バルデスの技術やパワーや劣化とかそういう要素ではなく、ナバレッテの方がデカい、重い、力強い、フィジカル上位です。計量クリアしたとはいえその差は厳然たるもので、当日体重やナチュラル体重はかなり違うのではないだろうか。
そこがナバレッテの強さの秘訣であり、それでもライト級のデニス・ベリンチクを超えることは出来なかったのだ。ベリンチクが超一流だからだとはおもわない。それがナチュラル体重、フィジカルの差です。オスカー・バルデスはSバンタム級相当の体格、フィジカル、パワーであるという印象はずっと変わりません。ナバレッテはライト級でも体力が通じます。ウィルフレド・ゴメスとサルバドール・サンチェスのような感じです。
ラファエル・エスピノサVSロベイシ・ラミレス
これも同じでしょう。ラミレスは小さなフェザー級、パワーやフィジカルが強いわけでもない。エスピノサはフェザー級でやってるのがありえないほどの長身でパワーもフィジカルも強いです。ラミレスは普通のファイトがしづらい。自分らしく戦えない鬼門の相手に連敗したといえます。
こういうのを見ていると、階級や体格の壁というのが身につまされます。お互い必死に減量し、計量をクリアした同士とはいえ、普段の体重、フィジカル、パワーには大きな差があるとおもう。
一番強いかどうかはわかりませんが、フェザー級で一番厄介なのはラファエル・エスピノサで決まりでしょう。スティーブ・フルトンやブランドン・フィゲロアも何も出来ないとおもいます。ニック・ボールはあまりに小さく、あまりに肉弾なので、エスピノサもやりにくく、どう転ぶかわかりませんが、エスピノサさすがにもう階級アップすべきでは?
エマニュエル・ナバレッテもラファエル・エスピノサも、強いというより、デカイ、規格外
ウィリアム・パロVSリチャードソン・ヒッチンズ
ブギーマンのサブリエル・マティアスを下して王者になった本格派のパロですが、短命に終わってしまいました。相手が右のシャクール、デビン・ヘイニー系のトップアマ出身だったからです。リチャードソン・ヒッチンズはランカーの頃から世界王者になるだろうなという気がしていました。負けないに徹するファイト、眠いファイトの職人だったからです。
反射神経抜群なのでやろうとおもえばエキサイティングなファイトも出来ますが、火力を抑えて負けないファイトに徹します。
しかしアマチュアではどうしてもアントワン・ラッセルやジャロン・エニスには勝てず、SD,MDのようなクロスファイトも多いので、シャクールやヘイニーレベルとはいえない。そっち系としかいえない。難攻不落であることは間違いないが今のところ華はない。