ニコラス・ウォータースVSノニト・ドネア他

またしても、マニア魂が消え入りそうな哀しきドネアの敗戦でありました。
ショックでかい。

ニコラス・ウォータースVSノニト・ドネア
[youtube]http://youtu.be/s6Xzri0WPn0[/youtube] ドネアがフェザーの壁を克服する、テクニックもキャリアも全然違うとおもっていましたが、分厚い壁に散りました。
見た目の体格差も技術も差を感じず、ドネアの仕上がりの良さも感じられたが、彫刻のように削られたウォータースの体とゆるいドネアのそれとでは、漲るパワーが全く違いました。
2回終盤にはドネアのパンチでウォータースの足が泳ぎ、KOを予感させましたが、互角のようにみえてもダメージをためていくのはドネアの方でした。
そして3回、ウォータースの右アッパーでダウン。
打たれて強くはなさそうなドネアながら、ダウンははじめてみたなぁ。

長谷川がポイント的にはキコ・マルチネスに拮抗しているものの、いつでも倒れてしまいそうなほどに効いているのと同じように
ドネアも互角に渡り合っているようでいて、ウォータースのジャブに右目をはらし、一発でノックアウトされてしまいそうなほどの危うさ、パワー差があった。
6回最後に右をテンプルに食らい、決着しましたが、歯がゆい展開を打破しようとドネアが強引になった矢先でした。

ウォータースですが、身体能力お化けでスキル的なものは過小評価してましたが、結果的にはダルチ、ドネアとさほどダメージを受けず一方的に相手を痛めつけている。
ドネアにジャブで上回り、カウンターのタイミングも上回り、これは評価せずにはいらない。ニュースター誕生の瞬間なのかもしれません。

しかしトップアマとはいえ、よく負けているし(アマでウォータースに勝ってるホープもプロにいます)
プロでもKO負け寸前の試合もあったという。
昔見た映像ではこんなに強くなかった。

結果を出し、環境を得て、今なおみるみる成長しているものとおもわれる。

しかも、ウォータース、ドネアに対してはプレッシャーをかけることができていたが、どちらかといえば距離をとるボクサータイプで上手い戦い方をする。
ジャブやパワー、馬力があるから、無言のプレッシャーをかけることができたんだろう。

大きな階段を駆け上がったウォータースにはロマチェンコ戦が待っているようだ。
体格で劣らぬロマチェンコならばドネアのようなパワー負け、押されまけはしないだろう。多彩なスキルをもってしてウォータースを完封するとおもわれる。
しかし、目覚めた怪獣の試合内容のよさはロマチェンコにとってもプロで逆転されかねない脅威だろう。

大好きなドネアが完敗。おもえばダルチ戦もKOパンチこそ違えど全く似たような展開だった。
ウォータースのパワーとプレッシャー、高いスキルの前に自身のパンチや馬力が通用せず、はねかえされてしまうという内容だ。
やはり、ここに適正体重という大きな壁があった。

ウォータースは高い確率でロマチェンコには負けるとおもうが、この男の潜在能力、伸び白は無限大だ。
パワーばかりでなく、技術での完勝。

このジャマイカ人がいよいよ人生の春を迎えるんだろうが、口をあけてみている場合じゃない。

この男はたしかに怪物的強さをみせたが、意外と中間距離のボクシングが上手く、接近戦のブルファイトに弱そうだ。

勢いはあるが、フェザー適正のジョニゴンやグラドビッチでも勝てる可能性はある。

手足が長いジャマイカ人の懐に入ってガムシャラファイトする、細野みたいな剛腕ファイターにもしチャンスがあれば
玉砕覚悟でチャレンジしてみて欲しい。

内山とかも上げてきたらうけてみて欲しい。
どっちが剛腕かみせつけて欲しい。

うーん、そんなチャンスないな。

ドネアは現役続行のようで安心。
この男はすがすがしいな。
ベストを発揮できる階級でまたキレキレのボクシングみせて欲しい。
山中やあげてきたロマゴンとか、そういう階級で輝くボクサーだ。

ゴロフキンVSルビオ

[youtube]http://youtu.be/qqDcmjoa2fA[/youtube]

体重超過をやらかしたルビオはミドル級最強のパンチャーに対し、打ち合うことで打開しようとしたらしい。これは石田と同じ作戦だ。
この日のゴロフキンは少々雑で、細かなパンチなどおかまいなしにルビオに襲い掛かった。
その分厚い攻撃と手数の前に2ラウンドにして耐え切れず倒れたルビオ、ここで終わり。

ゴロフキンは毎度KOばかりでインパクトの強い試合ばかりする。
実現できればコットを下し、メイを倒す筆頭株だ。
過去最強のミドル級パンチャーだ。

しかし、テクニックも兼ね備えたパンチャーではあるが、強引で被弾するスタイルでもある。
ここが唯一の突破口だ。
昔カシム・オウマを倒すのに苦労して相当打たれた試合もある。しかし異様に打たれ強くもあり結局はねじふせた。

一発、すごいパンチを食った時だけが危険、それ以外は安泰だろう。
メイウェザーはやんないだろうから、ディミトリアス・アンドラーデあたりとやってみて欲しい。
本当はウォードとやって欲しいんだけどね。

現時点でメイウェザーを超えてP4Pだ。

試合内容、面白さが全然違うからね。

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コメント一覧
  1. moonさん

    毎度、ドネア見せ場はありましたよね。
    2ラウンド終盤ウォータース倒れそうでした。
    しかし3ラウンド逆に倒された。

    軽いクラスのようにコントロールできないしプレッシャーがきついのでしょうが長谷川と同じく大振りで打ち合いにいっちゃうんですよね。

    ボクシングはガチガチに鍛えたマッチョよりナチュラルな柔らかな筋肉の方がパンチがキレ打たれても強い場合が多く、筋トレしないことも多いんですが明らかにパワーが違いましたね。

    ウォータースの場合、あれでもナチュラルな要素がある体だとおもいますが。

    リオスやディアスは強いけど限界感じる強さでした。
    特徴がはっきりしすぎているので。

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  2. 6対4の予想でしたが、それ以上の差があったかもしれません。
    ナチュラルなフレームの違いでしょうか?

    ドネアが階級を上げるのは、同胞のパッキャオへの対抗意識があるのでしょうか? それとも、その階級に対戦相手がいないから上げて行ったのか? S・バンタムでリゴンドーに黒星を付けられましたが。

    ブランドン・リオスやファン・ディアスなどは、体を絞る気がないのかポッチャリ体型。減量すれば下の階級で更に強いと思うのですけれど......蛇足でした。

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  3. ジャックさん

    ウォータースはパワーがあるしリーチが185?
    ジャブが見事に機能していましたね。

    ドネアも今までだったらジャブが武器でしたが、ウォータースが上回っていました。
    プレッシャーをかけつつも距離をキープし、ディフェンスも卓越、
    ダルチもドネアもダメージ少なく倒してしまいました。

    ロマチェンコは次に戦績のすごいタイ人と試合がありますが
    横の動きや上下への手数、出入り、ライト級も制した体と
    ウォータースも手を焼くというかさすがに敵わないだろとおもってるんですが
    フェザー級は違いますね。

    GGGは小さいけどミドルで抜けたパワー、体力ですね。
    オールドファンにはハグラー一押しの気持ちが強いのはわかりますが
    あの頃、ロシア、共産圏いなかったですから、現実は違うとおもいます。

    ビッグマッチが決まらずともペースを落とさず試合するのがいいですね。

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  4. オナゴスキーさん

    体格で劣るももんモンティエルに屈しましたしSバンタムのキコさんにもパワーでねじふされましたから長谷川の場合、バンタム以上は常に厳しかったでしょう。

    無理なく適応できるそし素質がある人もいるとおもいますが上げる過程で力みや大振りなどボクシングが雑になるしあい相手はパワー、体力が別次元だし。

    パッキャオのせいで複数階級制覇に誤った認識が生まれてしまったかもしれません。

    トリニダードがホプキンスにぼろ負けしたからって劣ったボクサーでないのと同じです。

    内山なんかみるからにデカくてパワーも頼もしいですがずっと節制して階級にとどまっているのは賢明だし本来の姿だとおもいます。

    井岡みたく穴があれば複数階級にいくのはとったはいいが後で苦労しますよ、逃げないなら。

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  5. 八さん

    初回にスリップしましたが向かい合っているだけでふっ飛ばされそうなパワー差がありました。

    5階級を制したし今更下げることはできないかもしれませんが、キレの選手が対角、体力のか壁にぶち当たると機能せず破れかぶれになっちゃいますね、長谷川と同じような感じでした。

    パッキャオはパワーが機能してましたもんね、増量しても。

    あぁ、悲しい。

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  6. 初めまして。
    度々拝見致しております。
    ウォータース、長いジャブで弱らせて相手のパンチをスウェーで楽々かわすと、間髪入れずに自慢の強打でマットに沈める、なんか、クリチコみたいな戦い方でしたね。 その強打から好戦的なイメージが強いですが、実は、ディフェンスの意識がすごく高いし感もいいですよね。 ロマチェンコとの一戦は、お互いいい時期に実現してほしいですね。

    GGGは、体重超過の相手に一歩も下がらずあっさり倒してしまいましたね。 これまで、オールタイムのミドル級ベストは文句なしにハグラーだと思ってましたが、ひょっとしたらひょっとするのかも?と、改めて思わされました。 こればかりは、空想のロマンの世界なのですがね(笑)

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  7. 横からすみません。

    八様
    長谷川はB→Fに飛び級でしたが、当時は確かSBのチャンピオンが下田と西岡だったと思います。

    どちらかにでも空きがあったら、SBで世界を・・・となっていたのでしょうか?
    そして、SBならまだ長谷川はチャンピオンでいられたのか?

    色々と考えてしまいます。

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  8. 仰るとおりクロフォードvsガンボアを思い出します。
    ガンボアもスピードを活かして効かせたパンチがあったにもかかわらず
    結局はパワーとリーチ差で屈してしまった。

    今回はウォルタースの野性味といいますか、天性の運動神経とリーチ差、パワー差、即ちフィジカルアドバンテージを加えてアーティストをねじ伏せた…といったところでしょうか。
    あくまでもフェザーのドネアはパッとしてませんでしたし、改めてウォルタースはフェザーの強豪とファイトして欲しいですね。

    それにしてもドネアの階級を上げてからの"生き急ぎ方"が長谷川を思い出させてなんとなくこれからが不安なものがあります。
    あの負け方ですし。

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  9. ウォータースの親父が息子がドネアを倒すと言ってた時は何ぬかしやがるかとおもっておりましたが、こんな日が来るとは・・・

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  10. ボロカブサムライさん

    僕にはショッキングでした。
    ウォータース、ディフェンスもうまくて脱帽なんですが何が強いのかよくわかんないんですよね。
    ザ・フェザー級という相手とやってどうなのか?

    ウォータースが最も力を発揮できる距離、や戦い方をしてしまったような気がします。ダルチもドネアも。

    ウォータースは離れるかくっつくかのどっちかがいいのでは?

    この人がスーパー王者になっていくとはおもえないんだよなぁ。

    ゴロフキンの場合、アマの決勝で負けた時の方がよっぽどプロらしく激しい試合でした。

    プロ向きな素質がずば抜けてますね。

    誰が攻略、あるいは善戦しますかね。
    ウォードなんかは判定で勝つかノックアウトされるでしょう。

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  11. camaroさん

    2ラウンドにドネアのパンチでグラついたんですけど
    安定感ありましたね、ウォータース、あんまダメージもないでしょ、強かった。

    ドネアの場合、ガンボアVSクロフォード戦のように階級の壁であったとおもいます。
    相手がウォータースでなければ勝てたような仕上がりでしたし。

    しかし時の流れは残酷です。
    ドネアほど美しいボクサーは現れないとおもいましたがその時代も終わりに近いのか・・・

    ゴロフキンは思い切り打ってないですよね。
    腰、肩がすごく入ってるので重いんでしょうが、力んでないから
    よどみなく砲丸のようなパンチが飛んできますね。

    一発じゃなく、何発も何発も・・・

    ルビオはデビット・レミューという強打者に勝ってますが
    多くの強打者が右ストレートや左フックが強いとかいうのと違って

    ゴロフキンのパンチはジャブから何から全部重いんじゃないでしょうかね。

    なんか最近余裕も感じますね。

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  12. ドネア・・・ベチェカ、リコンドー戦より惨敗でした。ウォーターズの方がフェザー級で、パワーとリーチ(ジャブ)が上、更に身体能力に差があり過ぎです。ドネアはSバンタムなら、まだまだチャンピオンになれると思います。ロマチェンコが得意の、ポイントボクシングなら勝てると思いますが、格闘技らしいガチ当たりすると、パワー負けします。GGGは、ミドルでも体格は大きくないけど、体感と地力がありますね、今日の相手はかなり大きな選手でしたが、相手になりませんでした。調子の良いコットでも、5R持てば健闘した方でしょう。

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  13. ドネア負けちゃいましたねぇ。
    ウォータースもっと荒いかと思いましたが、丁寧にジャブ打ってドネアの顔がみるみる腫れて行くという…。
    この試合見て悲しくなりましたが、ゴロフキンに助けられました(笑)

    最後のパンチは全身を使ってフルスイングって訳でも無く、額辺りであれだけ効かすなんてどんだけパンチあるんだって感じです。
    試合も面白いしこういう選手こそ1番稼ぐべきでしょう。

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