さよならぼくのメキシカン

異論を呼びそうなタイトルで実際そうだろうが、約30年間ボクシングを見続けてきて感じる違和感について・・・

メキシコはサッカーでいうブラジルのようにボクシングにおいては伝統的な歴史とスターを生み出し続ける本場だ。WBCの本拠地であり、アメリカのボクシング人気を支えているのは南部のヒスパニック系とも言われている。

アマチュアではあまり振るわないメキシコボクシングだが、それはプロ向き、マチズモに溢れた逃げない男の打ち合いを好むから。アマなどプロの通過点に過ぎぬからだろう。クラシカルな打ち合いがベースにあるメキシコボクシングは今後ハイテクな旧共産圏スタイルに押され衰退するんじゃないかと懸念していたが、そんなことはない、今でも多数の王者を続々と輩出するボクシング王国なのだ。

しかし・・・

最近一部のメキシカンに、それがまかり通る文化に、違和感を感じたりしているのも事実。

カネロ・アルバレス

またかよ、本当に大嫌いなんだなと言われそうだが、この男がジョシュアを超えて現代ボクシングの頂点、もっとも稼ぐ男だろう。人気絶大なのだ、叩いたらいけない。しかし、GGG戦で牛肉ドーピングが発覚した頃よりサイボーグ化が顕著で元々ウェルター級アンダーであった男がどんなに階級を上げてもパワフルで頑丈でビクともしない超人に進化した。

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この記事でも、スペンスですら敵わないというコメントが・・・マスコミも多くのファンもカネロを正当に評価している、釘を刺してはいけないのかもしれない。個人的にはもはや技術論は書けなくなった。

ルイス・ネリ

これまたまたかよ、

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これで査定してからにするつもりであったがやはりサイボーグである。フィジカルパワーが違いすぎる。我らが井上尚弥はスピードがないから大丈夫と頼もしい事をいってくれるが、的確なクリーンヒットでなく、かすったような軽いパンチで倒してしまうのは普通じゃない。こんな男とは戦えないとマックジョーが棄権するのも普通じゃない。共にスーパーフライ上がりの選手であり、前日計量ではネリはバンタム級アンダーでクリアしたという。なぜ山中戦だけ?この男も山中との再戦からサイボーグ化が顕著だ。

レイムンド・ベルトラン

常習犯なのかもしれないが、なぜ日本の粟生戦に限って露呈する?そんなに日本人が怖いのか?岡田に雪辱を期待したが返り討ちされた。ベルトランのファイトは屈強で狂暴だが、スキルに屈することもあるので王者返り咲きはないとおもうが、3回に岡田が効かせた後もタフだった。普通効いてタジタジになるだろうパンチを受けてもなんのその。もはや、健全な精神と肉体とは一生おもえない男だ。

アントニオ・マルガリート

遅くて不器用だけど体格と闘志、タフネスが売りのスラッガーだったがバンテージの細工が露呈。パッキャオにしばかれてからは低迷していった。今となってはレオ・サンタクルスに顔が似てたような気がするくらいにしか思い出せない。

オルランド・サリド

メキシカンというのは正式になかなか引退しない。まだやるのという選手ばかりだが引退したのか引退状態か。浮き沈みの激しいボクシング人生だったが、ファンマを壊し、ロマチェンコに黒星をつけた男としての勲章は一生ものだろう。しかし体重超過が甚だしく、ウェルター級超だったとか、どういうコンディション、裏で何をしてるのか全くわからん男だ。

ここまでは、薬や体重超過、反則など前科があるものだけだがここからが危ない。叩かれるのを覚悟で・・・

オスカー・バルデス

五輪2度出場のメキシコのトップエリート出身だが、出てきた頃は小さなフックの激闘王だった。アマではロマチェンコに12-1のような完封負けをしている。組み合わせの運もあるが清水が銅メダルをとった大会で敗退している。ミゲル・マリアガ、ジェネシス・セルバニア、スコット・クイッグらと大差ないバチバチの激闘を繰り広げてきた。身長166センチ、これなら誰でも挑戦のしがいがある、嚙合う、井上尚弥が凌駕できる王者なのではと感じてきたがアゴの骨折からブランクを経ての再起戦ではプロとしてリオ五輪に出場したカルミネ・トマゾーネを圧倒した。元々勝算の高い相手だったので結果に異論は全くないが、クールで破壊的で以前のバルデスのような危うさや相手と拮抗した感じは微塵もなかった。ネリと同じく軽いヒットで倒しまくるようになっていた。つまりサイボーグのオーラが出ていた。カネロと同じ、エディ・レイノソにコーチを変えてからの変貌だ。

トマゾーネ自身、試合後プロポーズ出来たので満足だろうが、ただ記念に五輪に出たのではなく、一回戦でメキシコのリンドルフォ・デルガドを破っており、そのデルガドというのが現在スーパーライト級で全勝全KOのプロスペクトでとても大きくてパンチが強かったので、バルデスが強いのはわかるがあんなに強かったっけ?と考えてしまった次第だ。

もう統一戦はおろか、スーパーフェザー級も示唆している。少し前なら無理でしょと一蹴していたが、トマゾーネ戦の強さならばひょっとする。それでもゲイリー・ラッセルを口にしないのはみんなと同じ。

ファン・マヌエル・マルケス

憧れ、英雄視しているファンも多いだろう。個人的にもバレラ、モラレス、マルケスでは一番好みだ。晩年はほぼ打倒パッキャオのためだけのボクサー人生のようでもあった。パッキャオが異能の怪物なのであって、マルケスもそうとはいえないが、最後はウェルター級までいったっけ?筋肉のつきかたが尋常ではないと感じてしまった。結局はパッキャオに雪辱は出来てもスピードスターのブラッドリーやメイウェザーには屈するのだが・・・

エドュワルド・エルナンデス

スーパーフェザー級27勝24KO無敗の20歳、GBPと契約し米国デビューが決まったメキシコの次世代のプロスペクト。まだ全てはこれからだ。対戦者の質も一流とはいえない。しかしその異様な倒しっぷりと19か20歳で拳銃で撃たれて負傷するなど、プライベート大丈夫か、悪童オーラも全開なのである。そして未来のスター選手にそぐわない焦点の締まらないラリッたような顔もちょっと異質だなというのは完全に偏見だ。

以上は個人的な妄想、懸念、偏見に過ぎませんが、歴史と伝統の中から突如サイボーグが生まれるメキシコボクシング。違反が発覚しても半年のサスペンドなど王者にしてみればただの試合間隔と変わらぬ点、WBAに負けないWBCの横暴など、もうこの国のボクサー信じられないよ、なんていうのが最近の心象なのでした。

急激なサイボーグ化、ひげ、はげ、ムチムチ・・・全ては偏見であろうけど、なぜメキシコばかりなんだ・・・

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コメント一覧
  1. 某フジの格闘技団体なんか日本にあるドーピング検査専門機関のJADAやUSADA日本支部に抜き打ち検査依頼しないで趣味でレフェリー、審判やってる身内の行政書士がやってる社団法人(単なる非営利団体)のヤツにやらせて「うちはドーピング検査しっかりやってます。キリッ」なんていってるから救いようが無い。

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  2. 憶測が許されてしまうなら日本人にもいっぱい居そうなですし
    外国人のボク友にはオリンピック招致や某アイドルの問題も有ってか日本は隠蔽体質と思われているのか
    帝拳はみんなやってるんだろ?なんて煽られたりしています。
    だから自分は証拠の無い選手に言及するのはその努力まで全てを否定するようで怖くてできません。
    もちろんどんな意見や記事も自由ですからそれも含めて楽しみますが、ひげ、はげなんて言わずにもっとシリアスに断罪してくださる方が好みです。

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  3. クアドラスのお薬は、パフォ系ではなく、パリピ系のものだったと思います。

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  4. カネロは嫌いだし検査で引っ掛かったので黒、マルケスはボクサーとして好きだし、黒だと思うけど引っ掛かったことがないのでグレー、その程度でしかない自分の価値観で悩むことがあります。もちろんクリーンが一番であることにこしたことはないですが…
    日本人がドーピングしたら良心の呵責にさいなまれそうですが、そんなもの知ったことかと思ってそうなメンタルがメキシカンの強み、些細なことですが究極に仕上げたさらに先に一つ薬で仕上げたから負けるはずはないと言う余裕を持つのは勝負の世界ではとてつもないアドバンテージだとおもいます。

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  5. ベルトランがひっかかった時のトレーナーがローチだったのでパッキャオもグレーだ、とか言われてましたね。

    国ごと薬漬けなメキシコは勿論、ボクシング界の薬物汚染はもう止まらないと思います、とことん腐りきって自壊するまで…現状をあまり深く突っ込むと事情を知るトレーナーや関係者が謎の自殺を遂げそうで怖い。

    ずいぶん昔ですがWBCのバンタム級にホセ・メンドーサってランカーがいました、残念ながらコロンビア人でしたけど。

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  6. アラムはアリvsフォアマンでもアリの作戦に有利のなるようにロープ緩めてた野郎だからね。

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  7. 私のネームがメヒコで何なんですが、ボクシングマニアの親父の影響で、幼少時より古のZボーイズから始まったボクシングファンです。リカルド・ロペスが究極のボクサーの理想形と考えている私には、最近のメキシカンボクサーのケミカルサイボーグは悲しい限りです。

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  8. ちなみに日本では、アナボリックステロイドの「使用」は違法ではなく、JBC管轄のプロボクシングの試合でも世界戦以外は検査していない、というのが現状だと思いますが、変わっていたら教えてください。

    逆に、アマチュアボクシングのエリートレベルでは、厳しい検査があるはずですね。

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  9. アメリカでもアナボリックステロイドは2004年くらいまで自由に売買されてたと思いますが、シュワちゃんやスタローンの人気とともに、当時100万人以上の一般ユーザーがいたことが明らかになってますし、社会問題になるほど一般に普及してます。
    警官の4人に1人が使っているという有名な記事が出たこともあります。

    その隣国、2014年くらいの時点で(たぶん今も)、メキシコは、アナボリックステロイドが処方箋なしで買える国です。笑

    ところで、メキシカンボクサーといえば、ホセ・メンドーサ(フィクション)を思い出す
    人も多いのでは?

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  10. Lピーターソンって確か薬物歴ありましたよね?あとFバルガスも肉のせいにしてましたよね。
    うーん。主様に同感ですね。もうメキシカン全員やってんじゃね?って思いますよ(一応私の妄想だと言っておきますが)だってメキシカンこれだけ周りに薬物蔓延してるのに馬鹿らしくて自分だけ真面目にやる気にならないでしょう。ロシアの陸上と同じですよ。 確かにオスカルバルデスに何の証拠もないけどトレーナーがそう言う人なら十分怪しい。私はMLBも年間100試合近く見ますが、コイツ怪しいな、、と思ったらのちに大抵薬物が発覚しますね。ずっと追ってると勘が働く様になるんですよ。

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  11. クアドラスもデビッド・ベナビデスもいい選手ですがやらかしてますな。

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  12. 日本に関係するとこだとカルロス・クアドラスがスーパーフライ2で負けた試合後に
    尿検査を拒否した上、しばらくしてから薬物依存の治療を宣言してましたよね。
    あの時はWBCの会長がクアドラスの復帰に向けてサポートするようなことを公言してたし、
    メキシカンもそうだけどメキシコに本拠があるWBCって組織もそれらの対応が大あまで
    もはや信用できない印象ですね。

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  13. サリドまでは自分もそう思いますが
    オスカーバルデスは違うかなぁと思います。

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  14. アラム翁そんな事を・・・
    もう裏側なんでもわかっちゃってるんだろな。
    おクスリはパワー化だけじゃなくて、超人的な反射神経や打たれ強さも加わるから厄介すぎます。
    昨日のピーターソンみたいのが健全なボクサーなんだろな。

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  15. 以前ボブアラムじいさんが、「メキシコのトレーナー連中はキャンプが始まる前(VADA職員が来ない)に薬を飲ませるからのう…困ったもんだまったく」
    と、当たり前のことを言うような感じでコメントしてましたよね。

    肉体改造が済んだ後は、アンチドーピングの年間プログラムに加入しても発覚しないのかな?

    もっとも、ドーピング超人たちが闊歩しているのはUFCなどでも同じですが。

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  16. 筋トレの世界では、トレーニング続けた結果10キロくらい増量するのは普通です。
    薬ありなしの比較の研究もしっかり終了してまして、薬ありの場合、無しに比べてさらに増量できてます。
    60キロ位の人なら、体脂肪率変えずに、薬なしで80キロくらい、ありで90キロくらいになれるっていう違いです。
    階級のある競技では、いかに筋肉つけ過ぎないようにするかに気を配る選手も多いですよ。
    筋肉つけ過ぎると当然ガス欠問題出てきます。わかりやすいのは、アリスターオーフレイム。
    ボクシングで有効なドーピングはまずは、EPOとかスタミナ増やす系、次に覚醒剤など感覚変わる系、最後に筋肉つける系かなと思います。

    モラレスも、カネロも、ネリも、自国で家畜に許可が出ている薬をワザと選んだと思われます。

    減量時、筋肉も目減りするので、それを抑えるために薬を使うのも有効だと思われます。

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  17. カネロはま〜黒だと思いますが(笑)、元々ウェルターアンダー云々というのは、ドーピングの根拠とするには無理がある気がしますけど……
    カネロは15歳でプロデビューしてます。プロでも年齢的にはジュニアです。一方メイウェザーにも指摘されてましたが、パッキャオは25歳のときフライ級です。その言い方だと一番怪しいのはパッキャオということになりますよ。

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