
この速報には痺れました。
フィリップ・フルゴビッチは実力者ですが、この試合ではアンダードッグでした。それほどモーゼス・イタウマというのがヘビー級の超新星、期待の星だったからです。
モーゼス・イタウマはプロアマはじめての敗北かもしれません。
フルゴビッチは試合が決まった時から、自分の立場はわかっている、負けるために選ばれたんだ、だからこそ燃える、やってやると誓っていましたが、ものすごく準備をしてきたのだろうとおもいます。実際、序盤はイタウマの攻勢、勢いが上でフルゴビッチはダウンも喫し、危ないパンチを被弾していましたが、やはり、キャリアと耐久力が違ったのかもしれません。
モーゼス・イタウマは今まで圧勝ばかりで序盤KOが多く6回以上戦ったことがありませんでした。スタミナ不安を突かれました。すべてのパンチを出してもまだフルゴビッチが立っている。完全にガス欠に陥りました。
観るとずっとイタウマのペースでフルマークかとおもいますが、6回あたりから疲れで動きが鈍くなり、ペースは握っているがフルゴビッチの反撃を受け始めてきました。
9回、両者死力を尽くしてフラフラですが、より効いて、自分をコントロールできない、隙だらけで浮遊し立っているだけのイタウマの姿をみれば、レフリーが止めずとももう限界というのはわかります。足を痛めたらしく、極度の疲労と足が言う事効かず、もう歩行すら困難な様子です。
レフリーがブレイクした時はフルゴビッチの攻勢だけでなく、圧力や腕の力で押されたようにみえますが、イタウマはもう歩行困難です。最後はレフリーのストップと同時にセコンドもタオルを投げていましたが、ここまで圧倒していてよく決断できたとおもいます。
フルゴビッチはいつ世界王者になってもおかしくない実力者でしたが、21戦のキャリアと王者級との死闘、ダニエル・デュボアに負けた経験など、プロでのキャリアに筋金が入っていました。非常にタフでした。
遠い異国のヘビー級の結果ですが、この結果はちょっと胸がザワつくほどの試合でした。
これは年間最優秀試合候補になるでしょう。
しかしこの内容と展開は、既視感があります。イタウマはヘビー級では速くて上手くて強くて、別格のような存在でしたが、強振一辺倒でスタミナ配分、計算が出来ていませんでした。足の負傷も予定外だっただろう。粘って粘って後半大逆転というのは過去にもよくあったような気がします。
特にヘビー級というのは体力の消耗が激しく、燃費がとても悪い。フルゴビッチの作戦と執念が実りました。
アップセットとIBFヘビー級王座戴冠、おめでとうございます。
モーゼス・イタウマ
大丈夫だろうか、後を引きづりそうな効きっぷりです。
フルゴビッチ
「顎は大事だ。顎は大事なんだ。俺は序盤の段階で彼がいつかガス欠になるとわかっていた。それがチャンスだとわかっていた。彼は素晴らしいファイターで、未来の王者だ。彼は未来、俺は現在だ」
再戦必至だろうな。





