世界ボクシング不完全ガイド ヘビー級

最終章ヘビー級。
もはやスーパーヘビーの巨人クラスなので、クラシックなアリやタイソンの時代とは違うと考えた方がいい。
野球でいう大谷のような突然変異の異端児が現れないと日本はまず無理。いままでも無理だったが。
ここまで大きな選手はクルーザーと違って多国籍とはいいがたい。

WBC
デオンテイ・ワイルダー
37勝36KO

パワー:★★★★★
テクニック:★★★
スピード:★★★★
ディフェンス:★★★
タフネス:★★
戦術(キャリア):★★★
メンタル:★★★★

201センチ、リーチ211センチ。
瘦せ型筋肉マッチョで右ストレートは全ボクサーで一番強いかもしれない。
まだこれでもボクシング歴が浅く、才能だけでやってる面もみえる。
完成度だとジョシュアに劣りそうだが、伸びしろは一番だとおもう。
ヘビー級の顔になれるか

WBA
WBO
タイソン・フューリー
25勝18KO

パワー:★★★★
テクニック:★★★★
スピード:★★
ディフェンス:★★★
タフネス:★★★
戦術(キャリア):★★★
メンタル:★★★★

206センチ、リーチ216センチ。実はあまり試合をみていない。
ブヨブヨでナチュラルな巨人。
筋肉マッチョなボクサーはほとんどドーピングという発言は事実であるとはおもう。
しかし彼自身が自閉症の麻薬中毒者であった。これもよくある事だ。
自分の発言やクリチコのパワーが怖くて薬に頼り、その言動に自ら追い込まれてしまったのだろう。
引退か除名っぽいので評価できない。
超体格のマッチョか、天然ブヨブヨ、どちらが強いのかの指標ではあった。

IBF
アンソニー・ジョシュア
17勝17KO

パワー:★★★★★
テクニック:★★★
スピード:★★★★
ディフェンス:★★★
タフネス:★
戦術(キャリア):★★★
メンタル:★★★★

198センチ、リーチ208センチ。スーパースター候補。
五輪金、ルックスも体もかっこいい。ついでに名前もかっこいい。
正統派で超合金のような理想のヘビー級。
ただボクシング自体は極めてオーソドックスで、あの筋肉美は薬も疑わしい。
効きやすい肉体であると想像している。

私的ランキング

①デオンテイ・ワイルダー★24
②タイソン・フューリー★23
③アンソニー・ジョシュア★23

注目の選手

ルイス・オルティス
25勝22KO

193センチ、リーチ213センチ。
個人的には一番評価しているヘビー級。
サウスポーからのボディやダブル、アッパーも上手く、技術的に一番洗練されている。
過去を見渡しても最強のヘビー級サウスポーじゃないかな。
37歳と高齢なのと巨人ではあるが肥満でもあるのが不安材料。
年下なのに、ボスとかおじきといいたくなる。

ジョセフ・パーカー
21勝18KO

193センチ、リーチ193センチ。
オーストラリアのトップアマ。
スピードも技術も整ったハイレベルな選手だとおもうが、これでも小柄かな。

アンディ・ルイズ
29勝19KO

188センチ、リーチ188センチ。
メキシコの内山君(といってもボクサーの内山じゃない)
アマ105勝5敗
もはやただの肥満児。でも連打が速い。
近距離でフック連打しかないから厳しいだろう。
ただ、そういう距離に入れたら一番速いしパワーはある。
頑張って欲しい。

ジェラルド・ワシントン
18勝12KO1分

198センチ、リーチ208センチ。
大きさは十分だな。
34歳と高齢でもう完成されている。
体格を生かし距離をとったやや消極的なスタイルでガードも低いんでトニー・トンプソン的な存在か。
ベテランらしい上手さはある。

ジャレル・ミラー
18勝16KO1分

193センチ、リーチ198センチ。
元々MMAやキックの選手だったそうだ。クリチコ両兄弟のスパーリングパートナー。
体が太い。ガードしてプレスしてボディ中心に連打する選手。見た目の割にスウェーが柔らかい。
体が強そうだけど技術的には目立つところなし。

ルーカス・ブラウン
24勝21KO

196センチ、リーチ196センチ。
チャガエフに勝ってオージー初のヘビー級王者になったかとおもいきやドーピングではく奪だっけ?
37歳と高齢で、体格を生かす戦い方をするのでこれ以上は望めないだろう。
クリーンなのかどうかも疑わしいし。

トレーバー・ブライアン
17勝11KO

193センチ、リーチ201センチ。
ゴールデングローブ準優勝クラス、プロモーターはドン・キング。
動きながら攻める姿勢を崩さない、いい選手だがこれを大柄な選手にできるだろうか?
ドン・キングと同じでやや古臭い、まだ若いけどこういう顔は負け役に多かった。
このサイズでも小粒でやや非力にみえる。いい選手だが地味。

ジャン・ジュンロン
14勝14KO

192センチ、リーチ194センチ。
中国には国際的なアマでも活躍している重量級がいるので見逃せないが、この人は不明。
サウスポーでロープに詰めての連打は速いが相手も何者かわからないブヨブヨな選手なので査定できない。
彼もブヨブヨ。中国はやたらネオマール・セルメニョに固執してこのベルトを獲りたいらしく独自でボクシング文化を作ってしまいそう。情報統制するからね。
怪しいヘビー級王者になっちゃうんじゃないでしょうか?知らぬ団体で。

ヒューイー・フューリー
20勝10KO

198センチ
タイソン・フューリーの弟ではなくいとこらしい。
タイソン・フューリーが引退したらこの男にその面影をみるしかない。
タイソン・フューリーより速いし攻撃的だしブヨブヨしてない気がするが、それでこのKO率では心もとない。
どうせジョシュア人気を超えられないならいっそ対戦した方がいい。

トム・シュワルツ
17勝11KO

197センチ
いかにもドイツな名前。
ドイツらしく静かにガードを上げて戦うが襲い掛かる時は狂暴。
すごく大振りな打ち下ろしで相手を倒す。
頑丈そうだが遅いので無理でしょう。

イズアグベ・ウゴノウ
17勝14KO

196センチ、リーチ213センチ
ここまで無敗選手を取り上げてきたが王者を凌ぐものは少なくパッとしなかった。
その分この男に期待しよう。

ナイジェリア人の両親を持つポーランド人で今はアメリカを主戦場にしている。
元々キックボクサーであり、K1選手だったみたいだ。日本では未見だとおもうが、キックでも無敗で優勝したそうだ。他のヘビー級ホープと違い、筋肉マッチョでかっこいいし、スタイリッシュでパワフルな黒人的動きもみせてくれる。ジョシュアやワイルダーより速いのではないか?

これでも今のヘビー級では大きいといえず、キック時代は91キロ級で優勝なので軽い選手だろう。
でも、超体格のワイルダーや人気者の超合金エリート、ジョシュアじゃつまんないのでこの男に夢を託す。

あぁ、疲れました。全部やりきりました。
さすがにヘビー級はホープが続々というわけにはいかないようでした。
やはり王者が強そうです。

その中ではすでに暫定王者か正規王者かもしれませんが

ルイス・オルティス
イズアグベ・ウゴノウ

この2人だけです、注目株は。

おかげで全階級、今の世界ランク、大体把握しました。

今度、アフリカを離れ、本場デビューするソリサニ・ンドンゲニの事も知ってますし、相手が当初はイスマエル・バルッソだったらしい(変更されたよう)のも普通に楽しめそうです。

蓋をあけるとやや以外ですが、最も激戦区で面白そうなのは

Sウェルター
次に
クルーザー

でした。

持論を言っちゃうと、フェザー級より下くらいの軽量級は一部ビッグネームを除けば雑魚ばかりであり、全体的なレベルはアマチュアの方が高いでしょう。金にならずプロになれない選手が多そうです。
五輪2冠、リコンドーばりに金ばかりのロベイシ・ラミレスでさえ、最近日本とプロ化の接触を図ったそうですから。決勝の相手も強く接戦だったけど、井上より化け物です。

ミニマムなどはアマランキングの方が確実にハイレベルでしょう。その周辺階級も。

ヘンテコなボクサーですが、アマのフリオ・セサール・ラクルスなんかはメイウェザーよりミラクルなディフェンスをします。15位までのランカーをみてきましたが、やっていてもっと強いのは別にいる。デビューしたてのランク外か、アマチュアにいる。

そう感じました。

めちゃくちゃ強いわけじゃなかったですが、パキスタンのムハマド・ワシーム、まだ4戦ですが、韓国でやってるそうで、韓国や中国は独自路線を作るのかもしれません。パキスタンだけに頑張って欲しいものです。

やっぱマイナーな国の選手に肩入れしたくなります。
ラトビア、リトアニア、アフリカ各地、中央アジア・・・

全階級でもっとも唸った無名の怪物君はジャレット・ハードでした。

以上です。

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