バンタム級最終章/井上尚弥VSノニト・ドネア2

初戦はお互い紳士的すぎ、友好的すぎた感があるが、今回ドネアは強気、本音発言で、両者握手もなし?これくらいでいいだろう。ドネアは不気味だが、今現在、強い者が勝つのみ。

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井上尚弥VSノニト・ドネア2

5月28日
ガーボンタ・デービスvsロランド・ロメロ

6月4日
スティーブン・フルトンvsダニエル・ローマン

6月4日
ジョージ・カンボソスvsデヴィン・ヘイニー

6月4日
尾川堅一vsジョー・コルディナ

6月7日
井上尚弥vsノニト・ドネア

6月10日
京口紘人vsエステバン・ベルムデス

6月11日
ハイメ・ムンギアvsジミー・ケリー

6月18日
ジャーモール・チャーロvsマチェック・スレッキ

6月18日
アルツール・ベテルビエフvsジョー・スミス

6月25日
ジェシー・ロドリゲスvsシーサケット・ソー・ルンビサイ

7月9日
マーク・マグサヨvsレイ・バルガス

色々な意見があるが、結果8-2か7-3で井上というオッズでしょうし、私も井上尚弥の勝利を信じております。カネロが負けてP4Pの話題も盛んですが、試合内容の圧倒感、美しさ、突出感では井上がナンバーワンだ。井上に足りないのは試合数と対戦相手の質。

クロフォードだってキャリアと評価はすごいが、相手に恵まれず、出来る試合をこなしていっただけともいえる。スペンスやエニスとやってみなけりゃわからない。

ならば、今出来ることは、レジェンドのドネアとの再戦よりも、Sバンタムで無敗の王者らと交わること。そこが井上尚弥のプロとしての第2章になる。

ドネア2は第1章の締めくくりだ。

日本好き、日本にファンも多いドネアは早くも来日してきた。Sフライでロマゴンやエストラーダとの試合も望んでいたドネアが、一番危険で負けたら引退のリスクもある井上戦を優先したのは、縁とタイミングもあるが、これが大いなる挑戦、頂、ここをクリアすれば、次の野望も叶うからだろう。Sフライ挑戦は井上戦ほど厳しくはないはずだ。

そして、初戦を踏まえて自信もあるのだろう。

初戦は、2回のドネアの左フックによる井上の目の負傷が苦戦の原因とされているが、あれはアクシデントやラッキーパンチではなく有効打だ。9回あたりにもドネアの右で井上がクリンチにいくシーンがあった。

つまり、ドネアには井上のパワーやスピードやスキルに対しても対処できるだけの能力があるということ。そこがその他の相手と全く違う。

ドネア
「今までのキャリアで1番大きな試合になるのは間違いない。年齢、キャリアを積んできたが、ボクシングへの情熱、技術は向上していると感じている。今回は前回と違い、井上は全く別人のドネアと戦うことになるだろう。キーとなるパンチは右でも、左でも、どんな展開でもパンチを打ち込めると思っている。今回は前回とは違った戦い方をする。井上も変わっているかもしれないが、同じドネアがくると思ったら間違いだ。」

偉大なキャリアがあり、発言通りの結果を出してきたドネアの言葉は重い。

最近のファイトスタイル、バンタム級での戦い方からして、ドネアはフィジカルやパワーを優位性に、相手をゴリゴリと削るファイトをしてくるとおもわれる。プレッシャーをかけつつ、相手が放つパンチに合わせて必殺の左フック、右ショートストレート、左ボディやアッパーを急所に打ち込んでいく。

ベテランらしいというか、ボクシングの奥義、省エネにして一番確実で強いファイトスタイルに集約されてきた気がする。

対する井上尚弥は恐らく今がピークであり、個々のスキルにさらに磨きがかかり、最高の準備とコンディションで臨めば死角はないという状態でこの試合に臨むとおもわれる。

相手に対し、特別な戦術やプランを持って臨むのはドネアの方だろう。

スピードも手数もポイントメイクも、井上尚弥の方が優れている。

懸念は、ドネアのプレッシャーに押し込まれないこと、常に相打ち、カウンターを狙うドネアのフェイントに引っかからないこと、そしてやはり、初戦でも炸裂したボディ、どうしたってベテランのドネアはこれに耐えられないだろうから、ボディを常に必殺として用意することだろう。

相手を瞬殺、華麗に倒してきた井上だが、顔面を守るのが精いっぱいな上に悶絶のボディでトドメを刺してくるから手に負えない。

そうした場面を何度もみてきた。

ドネアの最近の充実ぶりは恐ろしいほどだが、やはり、ここで苦戦、熱戦を演じるよりは、圧倒的、無傷で勝利して次の章に向かって欲しい。

アフマダリエフやフルトンがドネアより強いとはおもわないが、若く無敗、今が旬の統一王者に勝っていくことでP4Pナンバーワンにも説得力が増す。

ドネアに深い敬意を表すが、長丁場ではなく、中盤くらいまでに、井上尚弥の圧勝劇で終わって欲しいと願う次第だ。

以下過去記事

井上尚弥VSノニト・ドネア1を一度しか見ていない。
あまり出来がいい内容とはおもえなかったから。

出来が良すぎたが、2回によもやの負傷をし危うい試合内容になってしまったといえるのかもしれない。井上尚弥が流したり、凌いでいる試合は内容がよくない。観たくない。

しかし、ドネアが物足りないのではなく、あれから井上尚弥よりもはるかに厳しい相手に対し鬼人のごとき強さをみせている。井上尚弥にはすぐにでもSバンタム級に進出して欲しいのだが、Sバンタムの誰よりも今のドネアは強いとおもっている。

圧力と必要最低限のブロッキング、カバーリングで相手に迫り、抜群の左カウンターを合わせていく。対峙しただけで相手を呑み込んでいるかのようなドネアのリングカットは昔天才、今は匠の領域で無駄なく恐ろしい。さらに左カウンター、右ショートストレートのタイミングが鮮やかすぎる。

昔のドネアはSバンタムに上げたあたりから、パワー任せの大振りが目立っていたが、最近のドネアはそんな無駄打ちはしない。プレッシャーをかけつつ全部がカウンターとなり実に巧妙だ。

対する井上尚弥も、歴史に名を遺す現役のレジェンドで、初戦も苦労はしたが完勝といっていい。この男のスケールからしたらドネアがいくら強くとも、はっきりと倒して勝たねばならないだろう。

懸念は、ここ2戦、井上が格下の相手をしてきたのに対し、ドネアは極上の相手により盤石な強さを発揮しているところだろう。年齢を重ねても、試合をするたびにバンタムにフィットし強さを盤石のものにしている。

観てわかるスピードだけは若い井上の方が速いので、ドネアは圧力と出すパンチのほぼすべてが相打ち気味のカウンターとなるだろう。

井上尚弥VSノニト・ドネア2にあまり乗れないのはやはり井上尚弥の永遠のライバルが40歳のドネアでは虚しすぎるからだ。ドネアは西岡や長谷川、山中時代のレジェンドであり、井上尚弥には年相応のライバルが欲しい。

スティーブン・フルトン
ムロジョン・アフマダリエフ
ブランドン・フィゲロア
ライーゼ・アリーム
レオ・サンタクルス
リー・ウッド
マーク・マグサヨ
ジョシュ・ウォーリントン
エマニュエル・ナバレッテ

フェザー級王者を含めても、ドネアや井上尚弥の方が強いだろう。
それでも、井上の時代に相応しいライバルがいて、そんな彼らと戦わねばならない。
それが大橋会長のタスクだ。
全員に勝てるよ。今なら。

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コメント一覧
  1. 井上陣営は勝ったらSバンタムともバトラーとも言ってたがどっちなんだろうか。
    井上はショートノーティスあんまりないけど夏にバトラーとやってくんないかな

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  2. パッキャオが井上の弱点は気を抜くところが見られると言っていた。確かに、打たれるんじゃなく打たせたりする場面があったり、遊びを入れるシーンはある。痙攣したり怪我して実は大変だったなんて試合もある。

    この至高の試合を楽しむ、遊んじゃうところがあったりすると危うい。
    初戦も、実は絶好調だったでしょ。2ラウンドで目をやられるまでは。

    尾川の必殺ブローをコルディナにやられたように、絶対がないから興味深いね。
    本気、最高の井上がこの試合で見られないともうこれ以上はないかも。

    公言通りの通過点にして欲しい。

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  3. 井上はエバーラスト使用ですか、派手なノックアウトは見たいけど、再び右拳を大骨折とかしませんように…

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  4. ただの印象というか勝手に思っているだけですが、ドネアはメンタルトレーニングもしていて、絶対に勝てるという自己暗示をかけてるように見えます。それが自信の現れになっているんじゃないかな、と。
    前回もし仮に、ですが、目の怪我がなければ自分は井上がKOしたと思ってます。
    自分は期待も込めてカウンターで井上の中盤KO勝ちを予想します。

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  5. ドネアは自分のボクシングスタイルの絶対の自信を持つている感じで、長いキャリアから悟りを開いたような余裕の雰囲気を醸し出しているのが不気味ですね。それでも、リングの求道者の井上チャンプも準備万端でコンデション上々の調整万全の様子が頼もしい限りです。両雄のナイスファイトを期待してます。

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  6. 格下相手が続くと、格下仕様の変に余裕のあるボクシングが癖になってしまっていないか心配になる。
    前回のディパエン戦みたいな遊びを持たせた戦い方をするとは思えないけど、あの相手の次が対極的に緊張感のあるドネアってのは怖い。

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  7. ここ2戦でつけた自信が大きい。
    ドネアはウバーリ、ガバリョに圧勝して手ごたえをつかんでいるとおもう。
    井上はダスマリナス戦はよかったが、タイ人で、アレレ!って感じだったとおもいます。

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  8. 僕はドネアのフィジカルが強いので顔では倒せないと思います。倒せるならまたボディーの可能性が。しかし僕もプレッシャーをかけるドネアが井上をノックアウトすると予想する。

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  9. 井上尚弥のボクシングキャリアの中でも一番強いであろう今、しかも全力を出すであろう次のドネア戦が楽しみでしょうがありません。このパフォーマンスが観れるのであれば勝敗はどっちでも良いですが、どっちが勝つかといえば井上尚弥だと思います。
    ドネアの本気を井上尚弥が完璧に捌ききって見事にノックアウトするシーンも見たいですが
    井上尚弥が全く歯が立たなく崩れていくシーンを見れるのもショッキングだけどこの場面に立ち会えて良かったと思える気がします。

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  10. アメリカでは井上は全然客呼べないからね。
    ちなみにドネアですら、アメリカではそこまで人気ない。
    井上では予想以上に儲からないから、アラムはアメリカの売出しに消極的になったんでしょう。
    そりゃ、軽量級のアジア人の試合がアメリカのメインカードでは復興としてあまりにも弱すぎる。
    日本だから軽量級に需要があるだけの話。
    最低でも同じ階級にメキシコ人の人気ボクサーがいないと海外では大半のボクシングファンはフェザー級未満の階級ではそもそも興味ないだろう。

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    • そんな事言ってもはじまらない。
      ボブ・アラムが井上と契約したかったんだし。

      PBC寄りだが、Sバンタムの統一戦線は結構盛り上がっているよ。
      フルトンVSフィゲロアとか

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    • 井上がエストラーダをKOしてから階級を上げていれば、パッキャオのようにメキシカンからも応援されてたかもね

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      • エストラーダぐらいじゃKOしようが無理です
        エストラーダはバレラやモラレス程の人気はない

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  11. 井上というモンスターとやりたいという強い気持ちがあれば実現するのでは?ドネア以外の若いライバルが欲しいね。

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  12. そもそもSバンタムに上げたとして、異なるプロモーターの王者たちとの試合にこぎ着けられるのか。
    最近、井上・アラムがともにアメリカでの売り出しに消極的なのも懸念点ではあるし。
    ローマンがフルトンに勝ってくれれば日本に来てくれそうだが。

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  13. 井上には絶対に勝って欲しいけど、私はドネア勝利の予想
    ・WBSS後の対戦相手の質の違い
    ・前回のドネアよりも更に戦略的なドネアの試合運び
    ・プグーさんの予想と同じで全てにカウンターで返すドネア
    ・井上がドネアと対峙した時に眼球骨折の記憶で少し硬くなる井上

    WBSSから2人がどれだけ成長できたのかで、試合の結果が変わると思います

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  14. やめたほうがよかった。
    負けるよね普通に。
    初戦も 9回ドネアが普通にやっとけば。

    いまのドネアに全く勝てる気がしません。

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  15. 楽勝期待はすべきでないが前回ドネアのキャリアの中でも唯一テクニックでダウン取ってるのは好材料。

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  16. フェザーまで含めてもこの2人の方が実績、知名度、PFP的に上なのは分かるけど勝てるかどうかは厳しそうじゃない?

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  17. 是非とも見たい再戦、とまでは言えませんが、井上には今日日少しでも因縁や趣の有る話には積極的に喰いついて貰いたいです、ケンナコーンやポタポフ辺りにキャリアを割いてる場合じゃない。

    やって良かった、と思えるような勝ち方をして欲しいですね。

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