2018年夏の日本人世界王者

色んな動きがあったので、整理しておきます。彼らの歩んできたキャリア、これからの対戦相手の事を知ることでボクシングの楽しみは何十倍も増します。

WBC世界ライトフライ級王者 拳四朗(B.M.B)

13勝7KO

童顔だが井上より1つ上の先輩で日本のトップアマ出身ではあるが井上らには敵わなかったと聞く。逆に京口には勝っていた(未確認)そうだ。最短記録に近い形で王者になったのでまだ実力は懐疑的だが、同じ相手に再戦で上回るのだから防衛しながら確実に強くなっている。階級トップだった田口を継いで長期王者になれるだろうか?

https://www.youtube.com/watch?v=-KC5E4GqXNc

WBO世界フライ級王者 木村翔(青木)

17勝10KO1敗2分

五輪2大会金メダルのゾウ・シミンを敵地で破る快挙で王者になった無名の雑草選手。初防衛も日本のアテネ五輪代表の五十嵐だから、アマエリートキラーといえる。2度目の防衛戦では苦戦も予想された技巧派パンチャーのサルダール兄を得意のプレスとパワーで難なく攻略しこの男も王者になって実力と自信をつけている。次は日本のアマチュアエリート、田中恒成との指名試合が濃厚だが、トップアマ狩りが定着しているし急成長している逞しさは侮れない。

https://www.youtube.com/watch?v=2b6KGCbOABE

WBA世界バンタム級王者 井上尚弥(大橋)

16勝14KO

世界のP4Pに上位ランクされる別格3階級制覇王者。王者ばかりの究極トーナメントWBSSでも本命視されている。圧倒的な強さが光る試合ばかりで世界で評価されるカリスマ的存在だが、WBSSこそ相手レベルが最高峰で、井上の本領、新たな章に突入したといえる。今まで日本人が到達しなかった世界に羽ばたいた、歴代でも最高のボクサー。

IBF世界スーパーバンタム級王者 岩佐亮佑(セレス)

25勝16KO2敗

王者の中では最古参といえるキャリアを誇るが、ファンの信頼は一番低いと言わざるをえない王者。日本でもなかなか難しいスーパーバンタムの世界王者の一角だが、王者の中では実績、信頼が一番乏しい。しかし井上に次ぐ技術とスピードに裏打ちされた高度なボクシングを持っており、山中の初期ライバルでもあった。指名挑戦者のTJドヘニーをクリアしたら大きく成長するかもしれない。

https://www.youtube.com/watch?v=STYs-A6iJ_A

WBO世界スーパーフェザー級王者 伊藤雅雪(伴流)

24勝12KO1敗1分

昨日、敵地でアップセットで王者になったシンデレラボーイ。結果だけじゃなく内容も素晴らしい戴冠劇であったが、対抗王者やランカーも強烈で強気なマッチメイクでは先が全く読めないといえる。内山、三浦後にこの階級で世界王者は絶望的とみられていた時代に大仕事をやってのけた。先代王者ほどのパワーはないが、スピードやディフェンス、柔軟性に優れており、伸びしろは無限大だ。日本で結果を出していれば世界に通用する。

https://www.youtube.com/watch?v=u-FryufcF5c

WBA世界ミドル級王者 村田諒太(帝拳)

14勝11KO1敗

実質無敗といえる。スーパー王者にゴロフキンが君臨しており、世界に胸を張れる世界王者とはいい難い。本場の強いランカーもゴロゴロおり、彼らとの対戦を経てみないと評価しにくい。しかし日本ではその存在自体が神であり、動く人、金が桁違い。ミドル級に日本人世界王者がいること自体が奇跡であり五輪金メダルの箔も永遠もの。存在がビッグなので試合間隔、相手選びがなかなか進まない。世界のミドル級でも屈強さが目立つのが日本人として異能。

以上、ピーク時はこの倍くらいいたであろう日本人世界王者も数だけはかなり減りました。
一般に知名度の高かった井岡の引退からの再起、統一、ガチ路線が顕著な今の流れに沿ってやっと米国で本格派と拳を交えるという。

将来を嘱望された比嘉大吾のまさかの体重オーバーと敗北、サスペンド、調子にのると痛い目をみる例かもしれない。しかし能力は有望だ。雑草王者から統一王者になった田口のよもやの陥落、階級を上げて再起というが決定力不足、アピール不足な課題をどう克服するのか。

ミニマムの京口は体重苦で王座を返上。田口のオプションを使っていきなり2階級挑戦とおもわれるが強豪との対戦はなくこれからだ。3階級制覇を狙う田中は9月に木村と指名戦。日本人同士、もったいない、外人王者に挑んで欲しいとおもうが、彼は個人的には井上に次ぐ存在だ。

予想外の王座の動き、変遷があったので、自分で整理、確認する意味でもまとめてみました。
個性豊かな面々、相手あっての王者なので、在位が長いから強いとは限らない。
一番強い井上が一番過酷なトーナメントに出陣する。

世界で一番評価されているのは井上で間違いないとおもうが、その次はもしかしたら昨晩海外で番狂わせを起こした伊藤になるかもしれません。日本人世界王者の名前だけでなく、対戦相手がどんな奴かまで知ることでボクシングの奥の深さや険しさ、楽しさが倍増します。

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