ホルヘ・アルセ戦からのブランクでいきなりこの相手ではきついとおもっていたジョニゴン。
やはり、というか想像以上の完敗を屈しました。
フェザー級での再浮上は厳しいかもしれません。
ドネアが負けたようにやはり軽量級でもフェザーの壁はかなり高そうです。
ワシル・ロマチェンコとハイレベルな戦いをしたゲイリー・ラッセルの方が全然上でした。
初回から、動きのいいラッセルの前に手が出ないジョニゴン。
スピード、回転力差が顕著。
数値では小さく、リーチも短いラッセルですが、あまり体格差を感じさせない。
ジョニゴンの距離、長いパンチを全く苦にしない感じで、逆に距離を支配しています。
前に出てくるジョニゴンにカウンターを合わせるだけで十分でした。
3ラウンドラスト、左右をモロにあびて倒れたジョニゴンのダメージは深刻で4ラウンド目は余計でした。
ジョニゴンは先に強打を当てて勝つ時は圧倒的ですが、先に食うと効きやすくダメージも抜けにくく
立て直しできないところがあります。打たれ脆さは深刻です。
オルランド・サリドとはあまりに対極なところがトップアマ相手向きじゃなかったか。
中に入って一発食うと止まってしまうジョニゴン、そこにトドメのパンチを打ち込まれるという形で実力差がかなりある結果となりました。
長く一線で活躍し日本でもファンの多いジョニゴンですが、王座復帰はかなり厳しそうです。
ラッセルは体格の数値は貧弱ですが、超なで肩なので試合時のリーチは結構あり、以外と距離は苦にしないみたいです。
ロマチェンコにはわずかな差で敗れましたが日本人にとりかなり強い王者が誕生してしまいました。
ドネアがSバンタムで長谷川がフェザーという現実が受け入れがたいですが、フェザー級の王座は日本にとって難関となりました。
人気、知名度ではニコラス・ウォータースがトップかもしれませんが
ロマチェンコ>ラッセル>ウォータース>グラドビッチ=クエジャール
という評価が妥当かとおもいます。
結果は予想してましたが、こんなに一方的になるとはおもいませんでした。
クールに圧勝、トップアマの方がプロ王者より全然上というのを証明してしまった。
いくら再起戦の長谷川の相手、オラシオ・ガルシアが怖いとはいえ、この日のゲイリー・ラッセルだったら問題なく勝ちそうです。
スピード、回転力のあるサウスポー長谷川はこの試合を参考にして欲しいとおもいました。
大振りでなく非常にコンパクトで腰の入ったブロー、ポジショニングのよさ、右手でのタイミングの図り方、カウンターなどなどVSメキシカンにハマる理想のボクシングだとおもいました。
ジェルマール・チャーロVSバネス・マルティロシャン
バネスのキャリアが勝るとおもってましたが無敗ホープは強かったようです。
チャーリー太田にダウン奪われたチャーロですが、負けにくい巧さがあるみたいです。
ぱっとみた感じだとあまり差のある内容にみえず、バネスもおとなしく技術戦をしていていつもの爆発力がみられませんでした。
ジャブの差とバッティングのダメージでわずかにチャーロの勝ちという感じでしょうか?
元々、王者のディミトリアス・アンドラーデが戦う予定だったチャーロ、次こそは実現して欲しいです。
大事な試合を落とすバネスはもしかしたら高級カマセの扱いになってしまいそうです。
そういう立場でもいいので是非世界挑戦にこぎつけて欲しいとおもいます。
ファン・エストラーダVSロンメル・アセンホ
対戦者がコロコロ変わり、代役といっていい相手でしたが、戦績、KO率はなかなかのもの。
しかし小さくフライ級の選手ではない。
総合力が全然違いエストラーダの圧勝でした。
統一王者なのにビッグマッチ志向だけでなく頻繁に試合するのが頼もしいところです。
やけにフィリピン人相手が多いですが。
横綱相撲で全てに強いエストラーダですが、井上なら勝てる気がします。
今後の動きに注目です。
ノニト・ドネアVSウィリアム・プラド
フィリピンで地味に再起したドネア。
ドネアの強さに疑いはないが、器用なだけに変な方向を向いているようにおもう。
サウスポースタイルにこだわりがあるのか、格下相手だとスイッチをするが、そのパンチが大振りで雑、スマートさのかけらもない。
これでダルチニアン2で勝ってるし最後のラッシュだけなので得意なスタイルなのかもしれないが
西岡とやった時のようなオーソドックスで丁寧なドネアが一番安心してみられるとおもう。
それにしても相手は何もせずただただサンドバッグ。役不足すぎた。
この階級も熱い
フランプトンも和氣よりドネアとやりたいだろう。
この階級ならドネアもナンバー2、王者より強そうだ。
ドニー・ニエテスVSギルベルト・パーラ
ライトフライではニエテスこそ絶対王者だ。
際立ったものはないがパンチ力があり、結果を残している。
ニエテスこそロマゴンやエストラーダに挑む資格があるとおもう。
日本人と全く対戦歴のないフィリピン人ほど真の強豪だ。
赤穂亮VSプロスパー・アンクラー
なんかのタイトルがかかり赤穂が勝利したそう。
試合よりなによりフィリピンでドネアとスパーリングしたことが大きな財産となったろう。
亀3に指名挑戦できる位置にいるが微妙だ。
ケル・ブルックVSダン・イオン
ブルックの圧勝のようで未だ無敗の快進撃
アミル・カーンとやってむこうで勝手に盛り上がって欲しい。
カーンが勝つとおもうが、いいかげん受けるべきだ。ベルトはブルックが持っているんだし。
デボン・アレクサンダー戦のカーンならブルックを完封できるだろうが
ポカしない安定感はブルックの方が高い。
パッキャオやメイに絡む日は来るのか?
[youtube]https://youtu.be/svLBEiUBQ3g[/youtube]ランセス・バルテレミVSアンギノ・ペレス
最後で地味だが実はこの試合が一番印象に残った。
もうバルテレミは王座を返上しちゃってライト級無冠戦だが。
相手がめちゃくちゃ大きくて調べてみると188センチのリーチ197センチとある。
そんなにでかいライト級がいるのかとびっくり。
180センチのバルテレミも十分大きいんだけど。
メンデス1戦目の戴冠試合は100点だとおもったがこの試合も100点だ。
バルテレミは声出しながらパンチを打つが左が多彩で文句のつけようがない。
左利きのオーソドックスかとおもうほど自在。
連打、ラッシュで放つパンチはひっぱたきのようなオープンブローが目立つがそこに至る過程は完璧だ。
Sフェザーのころから一番評価だったが、ライト級でも台風の目だろう。
ジョムトーンの強さとはスケールが違うように見える。
粟生やリナレスと同じ階級とはおもえない。
弱点が見当たらないが唯一打たれて強くはなさそうだ。
[youtube]https://youtu.be/bOZrCx_lYP4[/youtube]