なぜかあまり胸騒ぎはしないが日本勢も色々決まってきたので雑感
ウーゴ・ルイスVS長谷川穂積
正式に決まったようだ。ウーゴ君、優先してくれてありがとう。
かつて日本で見たウーゴ・ルイスとは別人と考えてよさそうだ。
元々あったパンチ力を生かすべく、積極性とシャープさが増している。
しかし同じ人。カウンターの選手なので自分からの追い足は相変わらず足りない。
オラシオ・ガルシアやカルロス・ルイスと同じで総合力では長谷川に分があり、判定で勝てる相手だとおもうが被弾クセのついた今、一発食うとそれで終わる。
ルイスは打たれ脆さもあるが、Sバンタム、フェザーで長谷川のパワーは通じていないので倒すことより冷静に上手く戦うことを最重要にして欲しい。
それでもロマチェンコみたいに攻めの姿勢はキープするんだろうな。
ロマチェンとは言わないまでも、立体的に動いてウーゴ君のパンチは全部はずそう。自分だけ当てよう。軽いパンチでもロッキー・マルチネスは何もできず派手に倒れたではないか。ようはリズム、ペース、見えないパンチだ。それで十分倒せもする相手だ。
山中慎介VSアンセルモ・モレノ
再戦、曲者で厄介だ。
一戦目は見方次第で変わるものだが、クリーンヒットではモレノ、11ラウンド、山中手をつき、あれはダウン。
どちらかというとモレノの試合と感じた。
若いのはモレノの方だが老獪さ、バリエーションもモレノが上である。
少ない武器で活路がなくなるようなら山中はラフに戦った方がいい。きれいにクリアできる相手じゃない。
マレスやパヤノでさえ、モレノをきれいに攻略したわけじゃない。ラフを交えて勝利をもぎとった形だ。
モレノにきれいに勝った選手はいないな、そういえば。
倒すかフラフラに効かせないと極めて勝ちにくい相手だ。
河野公平VSルイス・コンセプション
やっと逃げ回るのをやめたらしいワタナベさん。
無防備で打ち合い墓穴掘るコンセプションだから怪物的に怖いわけじゃない。
打ち合い好きな河野にも悪い相性の選手じゃない。
しかし、キャリアを経てコンセプションは少し大人なボクシングになりメリハリが出てきた。
若いデビット・サンチェスを下し、2度負けたエルナン・マルケスにもリベンジ。
ただ無謀に打ち合うだけじゃなく老獪さも出てきた。
クアドロスとも接戦、対戦者の質が違う。
順当なら暫定王者コンセプションの勝利だろう。パワーだけじゃなく技術でも。
しかし河野さん、この相手に勝ったらはじめて世界王者らしいといえる。
なぜか河野の右がストンと当たってルイコンが転がる姿も想像はできるよ。
田口VS宮崎
これは世界戦というより日本王座レベル。
宮崎は太く短く、タフなのがとりえとおもっていたが、減量失敗で負けた試合はあっけなく倒れた。
打ち合いに強いんだろうが、若く背もあり、楽な試合でも勝ち続けている田口に分がありそうだ。
やはり、長谷川のラストチャンスが気になる。
この試合こそが内山に心の底からの再起を決断する大事な一戦となるだろう。
その他多くのボクサーにとっても大切で特別な試合だ。