俺はロマチェンコを見ているのではなく、見抜いているんだ。
I’m not looking at Loma, I’m looking through him.
世界的には色々あった今年一番のメガマッチは今週末だ。
ミドル級クラスだったテオフィモ・ロペスの減量が一番気になるのは自分だけか。
テオフィモ・ロペス Jr
「俺は強さを実感している。この土曜日に向けて準備はできている。関係者は(この試合は)お金が問題だと言っていたが、それは全て嘘だ。それは真実ではない。ESPNの人たちが来て、俺たちは話をした。プロモーターのボブ・アラムとも話をして、試合をすることになった。多くの人がこの試合を見て 年間最優秀試合だと言いたがっている。俺みたいな男がロマチェンコのようなボクサーと戦うことは、良い試合になると思うので、それをとても誇りに思っている。
12ラウンドの準備をしているが、もし彼を捕まえることができれば、その場で試合を終わらそう。彼にとってタフな戦いになるだろう。俺は若いし、彼は32、33歳だし、それだけでなく、この体重では俺はとても大きい。ライト級はロマチェンコには大きすぎる気がする。ノックアウトで勝つつもりだ。多くの人が今年のベストファイトだと言っているが、俺はノックアウトで勝つつもりだ。俺には目標があり、それを達成するつもりだ。誰にもそれを止められない。
俺はロマチェンコを見ているのではなく、見抜いているんだ。
ロマチェンコを暴いてみせる。奴が詐欺師だという事はわかっている。ロマチェンコは怯えている。5ラウンドもたないだろう。リングを出るには目の前にいる奴をぶっ倒すしかないんだ。文字通り、殺るか殺られるかだ。奴の目をみて宣戦布告だ。俺の目をみればわかるだろう。その瞬間、あいつをぶっ殺してやる。」
ワシル・ロマチェンコ
「10月17日になればわかるよ。テオフィモはパンチ力、スピード、リングIQがあり、若くハングリーないいファイターだ。見ての通りさ。リングの上でレベルやテクニックを比べられるのはトップファイターと戦う時だけだ。俺はロペスをひどく、残忍に殴りたい。ボコボコに打ち負かしたい。ロペスの父親は、息子をタイソン・フューリーのようなスーパースターと勘違いしているようだ。だから、彼らはトラッシュトークばかりするんだ。巨大なスーパースターのように振る舞っているけど、そんな器ではない。
みなさんどうおもいます?ロペスの父親は口が悪すぎる。だからいい気はしないよ。好きになれるはずもない。
俺には目標がある。夢がある。IBFのベルトが必要で、階級を統一し、議論の余地なき王者になりたいんだ。フェザー級でもスーパーフェザー級でもやりたかったけど、ライト級でようやく実現できそうだ。
俺の故郷では、誰かを侮辱して路上で殴り合いになっても何も起こらない。ただ立ち去るだけだ。しかしここ、アメリカは違う。アメリカでは全く違うんだ。もしロペスが俺の国にいたら、何も口を出すことが出来ないことをすぐに学ぶだろう。
奴を痛めつけるチャンスがあれば、必ずやるつもりだ。」
ギジェルモ・リゴンドー
「楽しみな試合だね。とても良い試合になるだろう。でもロマチェンコが勝つとおもうよ。テオフィモはロマチェンコほど強敵と戦ってきていない。僕自身はバンタム級でロマチェンコはSフェザー級だったから、僕はその強敵リストには含まれないけどね。
テオフィモは徹底的に準備をする必要がある。彼がまだフェザー級の頃スパーリングしたことがある。いいファイターであることは知っている。いい子だし、いい仕事をして欲しいとおもっているけど勝つのはロマチェンコだとおもう。」
テオフィモ・ロペスと接戦を演じた中谷正義がインタビューで
「ロペスはもちろんパワーがあったけど、距離が遠くてディフェンスが巧かった。」
と言っていた。
”触れるものみなぶっ倒す”ような、少し井上尚弥にも似た鋭さと破壊力のあるテオフィモ・ロペスだが、果たしてマトリックスのロマチェンコに”触れる”ことができるのだろうか。
中谷の長身、リーチには手を焼いてなかなか触れることができなかった。被弾を恐れて小柄な自分も遠くにいて中に入れなかった。
ロマチェンコにパンチを当てるには、一か八かのタイミングで踏み込んでカウンターを打つ必要がある。しかも、相手のフェイントやタイミングを読んで動きを先回りして打つ必要がある。狙っても、ロマチェンコはもうそこにはいない。前後左右、恐らくサイドのどこかに身をかわしている。
スピードと運動量が身上のロマチェンコのスタイルは年齢が最大の敵といえそうだ。32歳、一方のロペスは23歳。ロマチェンコの方が圧倒的に速いとはいえないかもしれない。この年齢差が鍵といえるかもしれない。
中谷に手こずったロペスがロマチェンコに通じるはずがないと考える一方で
中谷正義VSホルヘ・リナレス
だったら、よくわからない、中谷正義の強さを日本人でもわかっていないところもあるので、根拠にはしないことにしよう。
それでも、キャリアとテクニックの違いで、ワシル・ロマチェンコの完勝、ロペスは空回りしてボコボコになり打つ手なしでノーマスもありえる。両者ディフェンシブで退屈な試合になることまで想定し、心の準備をしよう。
ここではあまり書かなかったが、挑発されまくっているロマチェンコの怒りがみてみたい。
怯えてるのではなく怒っている姿を。