ドネアVSモンティエルの戦慄冷めやらぬ日々ですが昨日行われたWBAライト級タイトル、王者が移動しました。
ミゲル・アコスタ:33戦28勝22KO3敗2分
ブランドン・リオス:27戦26勝19KO1分
日本でなじみのあと一歩で世界に届きそうなウルバノ・アンティロンをKOし、小堀からタイトル奪い嶋田相手に防衛、プロ、アマ無敗の王者であったパウルス・モーゼスからタイトル奪った勢いに乗るアコスタ、南米特有で体が柔らかく、パンチを急所に当てるのが上手いうえ破壊力もありそうなボクサーでした。
試合の序盤はアコスタの上手さ、パンチの的確さが目立ち、リオスは時折危ない角度のパンチをモロ食いしてたのでこれはKO決着ありだなとおもってましたが、リオスはなんだかケリー・パブリックみたいで体力があり被弾上等でガンガンアコスタを追い込んでいました。
アコスタの方が上手いしパンチも多彩なんですが元々アンダードッグから世界王者に上り詰めたゆえか、スタイルか、ロープに押し込まれる部分が目立ちます。ロープ際でパンチ当てるのも上手いしポイントも押さえているようには見えますがラウンドとともにリオスのしつこいプレッシャーに根負けする部分が目立ちます。リオスが根性のラッシュで打ち合い仕掛けて果敢に応戦するも馬力負けして何度かダウン、それでもダウン以外はポイントで負けてないんだから頑張れとおもいましたが10Rついにパワーライトを2発ほど浴び痛烈に沈んでしまいました。強烈なダウンでセコンドは即座にタオル投入、最後は大きなダメージを残しました。
リオスは気持ち、体力は相当あります。ポイントもダメージもアコスタに持って行かれた序盤でしたが肉を切らせて骨を断つ馬力ファイトでねじふせてしまいました。いかにもアメリカで人気がでそうなスタイルです。
がしかし目立つのは根性と体力のみでボクシングが下手な訳では決してないですが正直すぎるしスピーディというほどではないのでタイミングさえあえばアコスタの同胞のホルへ・リナレスに仇を討たれてしまうんではないでしょうか。
アメリカのボクサーというと対戦が難しい印象がありますが、リオスといいカバジェロを下したリッツアーといい、正面衝突で打ち合ってくるタイプなので日本人でも十分かみ合う、勝機があるとみました。少なくとも内山や亀海でもやってくれるんではないかという印象を抱きました。
まるでケリー・パブリックVSジャーメイン・テイラーのような印象でゴースト的な体力を見せたリオスは今後の試合、相手が楽しみです。
そしてこの王座は決して安泰ではないでしょう。