難解・激アツ/ライト級

デビン・ヘイニーやテオフィモ・ロペスは階級を上げましたが、一番激アツなのはライト級かな。

ウィリアム・ゼペダVSマキシ・ヒューズ

ウィリアム・ゼペダは29戦 29勝 (25KO) 無敗と申し分のないキャリアを築いており、世界挑戦真近かとおもいます。試合内容もよく、いつも圧倒的です。サウスポーのテクニシャンながら、異様に手数が多く好戦的、出世試合となったジョセフ・ディアスとの試合では1,536発のパンチを放ったそうだ。その攻撃力と手数によるKO率かとおもいきや、やや格下となると序盤の強打で軽く勝ってしまう。

オスカー・デラホーヤはゼペダのことをサルバドール・サンチェスのようだと賞賛しています。サルバドール・サンチェスのような稀有なものはないとおもいますが、見た目だけだとゼペダの方がキレイなスタイルで平均点は高い。

しかし、メキシカンとして、エキサイティングなファイターとして完璧とおもわれるゼペダでさえ、世界王者になれるかどうか微妙なのが今のライト級です。

シャクール・スティーブンソンやガーボンタ・デービスなど、P4P上位級の天才黒人が王座に君臨しており、彼らはどこに向かおうとしているのか、ビッグマッチを求めてランカーとの指名試合とかに無関心です。強すぎて避けられる傾向もあります。普通にタイトルマッチが成り立たないような立場にいます。

それでも30勝無敗まで来たらゼペダを無視できなくなるだろう。
ゼペダは好戦的なだけでなくトップアマの下地を持つテクニシャンですが、それでも打ち合いの選手なので、全く打たせないファイトをするアメリカ黒人系は相性が悪そうだ。メキシカンVSアメリカの黒人というのはボクシング永遠のテーマです。

対するマキシ・ヒューズは英国の叩き上げですが、ジョージ・カンボソスとの試合では勝っていたといわれるほどに追い込んだ実力者です。これがタイトルエリミネーターになるだろう。

エマニュエル・ナバレッテVSデニス・ベリンチク

ナバレッテ4階級目。ロベルト・デュランのような偉大さを求めていくそうです。対するベリンチクはロマチェンコの友人でチームウクライナ、ロンドン銀。村田は引退しましたがベリンチクはやっと世界初挑戦です。スイッチヒッターのファイターというやりにくさと馬力のある選手です。小さいがずっとライト級でやってきたので、ナバレッテの体力に怯むようなことはないだろう。4階級目のナバレッテだが、ライト級では脅威の世界王者とはいえず狙い目だろう。かつては井上尚弥との対戦も聞かれた大型変則メキシカンはここまで階級を上げてきた。

ガーボンタ・デービスVSフランク・マーティン

タンクの方向性はどうなってるの?と疑問なのだが、最高に強く面白い試合をするのにP4P上位の声は一切聞かない。ウェルター級でコナー・ベンと戦うとか挑戦者決定戦?に勝ったホセ・バレンズエラが相手だとか言われていましたがここにきてフランク・マーティンが候補に挙がっているそうです。シャクールは嫌だがタンクは良いのか。タンクは最近はポイントは拮抗してあまり手を出さず、一撃で仕留めるような試合が多くなってきた。マーティンのような速さと鋭さがあればひょっとするかもしれません。知名度はないが、ライアン・ガルシアより強敵でしょう。

シャクール・スティーブンソンVSレイモンド・ムラタラ

こんな話もあります。ムラタラはデビューから追いかけてきて遂に世界戦なので感慨深いです。アマでライアン・ガルシアに3戦3勝とかの男なのに知名度も出世も遅れましたが、いい選手です。顔もいいじゃないか。文句のつけようがない、メキシコ系アメリカ人のハンサムガイですが、相手がシャクールとなると厳しいな。KOするしかないか。

そしてシャクール、引退したんじゃなかったっけ?

ワシル・ロマチェンコVSジョージ・カンボソス

これは決定戦なのかな、もうロマチェンコの時代は終わり、アメリカの若い黒人の時代になったとどっかで言い切っちゃいましたが、試合内容をみると決してそうではない、ロマチェンコは負けていないのだ。デビン・ヘイニー?あれはロマチェンコの勝利でしょ。
ただし、先日のアーテム・ダラキアンと同じく、時の流れは非情であり、全盛期は過ぎており、主役は交代していくのだろう。それでもカンボソスには勝って再びの世界王者に返り咲くだろう。

その他にも面白そうな組み合わせがありそうですが、このへんにしておきます。

この階級で日本人が活躍できるんだろうか?

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で
What’s your Reaction?
最高
最高
6
いいね
いいね
9
ハハハ
ハハハ
1
うーん
うーん
0
がっかり
がっかり
0
最低
最低
0
おすすめの記事