パウンドフォーパウンドの情景

頭の中でも整理できないから書きながら整理してみよう。最近P4Pのナンバーワンを争う、ワシル・ロマチェンコとテレンス・クロフォードの試合がそれぞれあった。どちらも圧勝、どちらも30代、強さに対する信頼は十分でも思うところはある。

ワシル・ロマチェンコ

右肩の怪我が癒え、コンディションが最高だったのだろう、筋肉量も増えた印象でパワフルで満点の出来だった。マイキーを除いていかに新王者が生まれようと、ロマチェンコとは次元が違うというのは虚しい。クローラのような並レベルのコンテンダーでは全然足りない、試合を組む必要もない。それはリチャード・コミーやバルテレミVSイースターの勝者でも同じ事かもしれない。

ロマチェンコに期待するのは、ゲルボンタ・デービスやテオフィモ・ロペスのような、得体の知れない怪物候補との対戦であり、それでも縦横無尽の動きとスピードでロマチェンコが勝つとはおもうが、とにかく彼らは得体が知れない。

ゲルボンタは容易に近距離にやってきて狂暴なKOパンチをぶちかますし、テオフィモ・ロペスはタトリをたった一発のボディストレートでノックアウトした。

ディフェンスも反応も鋭い。ロマチェンコほど多芸多才なわけではないが、パワーが不自然なほどあるのが不気味だ。それでも無理やり相手をする必要はない。デービスもロペスも口だけで実際やる気があるのかはわからない。その時が来たらでいいだろう。

その前にアメリカ勢でサバイバルして絞って欲しいものだ。

https://www.youtube.com/watch?v=fxT377lt0kc

テレンス・クロフォード

期待外れなカーンへの非難で沸いているが、やはり都合のいい降参だったのだろうか?いつも慎重な初回からカーンを倒しビビらせた点でもうクロフォードの勝ちであった。

ウェルター級に上がり、結果的には全KO。以前よりアップライトに構えどっしり戦うようになった気がする。ややクラウチングでフットワークを多用するのがクロフォードの特徴だったのでかなり変わった印象だ。ウェルター級でパワーも増した気がするが、このスタイルではいつか相性の悪い相手が出てくるかもしれない。一番観たいのはもちろんエロール・スペンス戦だがしばらくは起こりそうにない。

弱気なカーンのハンドスピードだけは通用していたので、ハンドスピードだけはクロフォードより速いといえるアレクサンダー・ベスプーチンや、上位ランカー、カーンのライバルと言われて憤慨しているケル・ブルックとの試合は興味がある。ケル・ブルックならかなりやれるんじゃないかな。

個人的にはクロフォードはナンバーワンじゃない。

見た目の分かりやすさ、スカッとした一撃の衝撃では井上尚弥の方が目立つくらいだ。それでも今の彼のP4Pランキングの評価は高すぎる。相手レベルが違いすぎる。ここからが本当の勝負だ。エマニュエル・ロドリゲスはほぼ同年齢だ。

WBSS準決勝に残った相手やルイス・ネリのような怪しい奴に勝つには、やはりスピード、一瞬の隙をつくカウンターが決め手だろう。パヤノを倒した変則、超難解なワンツーの芸術度が最近みたパンチでは一番すごいと感じているのも事実だ。

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