
11月11日にGGG戦以来の再起をするジェイコブス。あの試合がGGGの底を示したともいえそうだ。ジェイコブスのパワーと抵抗に神経質になっているようにみえた。けれど勝敗はカネロ戦同様揺るぎなきものだ。
ダニエル・ジェイコブス
32勝29KO2敗
ゴールデン・チャイルドと呼ばれ、素晴らしいアマチュアから無敗で世界戦まで駆け上ってきたが、タイトルを獲るべき試合でディミトリー・ピログに痛恨のKO負け。
この試合があるからこそ、ピログ最強説やジェイコブス打たれ脆い説が頭をかすめてきたが、その他の試合では堂々たるミドル級王者としての貫禄を示しているといえる。ライバルのピーター・クイリン戦での早すぎる決着。クイリンはこの敗北から2年弱の時を経て最近やっと復帰したが勢いは落ちたままだ。
そしてGGG戦、確かに上手く戦ったが、頻繁にスイッチしてGGGのプレスを凌ぐその姿は、ビビってる、腰が引けているようにも見えた。それがまさに功を奏したが勝つには至らなかった。4ラウンドにダウンを奪われたが、効いたというよりGGGの追撃を止めるべく倒れた感じで、VSモンティエル戦の長谷川やネリ戦の山中にもこういう狡猾さがあればよかったのになぁと一人感慨にふけったものだ。
いずれにしても、ジェイコブス陣営はGGGに勝った、あるいは勝てると信じており、再戦が目標のようだ。
「GGGとの再戦のために、デレビヤンチェンコやチャーロと戦う必要はない。アリアスはGGGとデレビヤンチェンコに次ぐミドル級の強豪で、カネロやレミュー、ソーンダース、チャーロより上だろう。そんな危険な相手だから選んだのさ。」
ルイス・アリアス
18勝9KO
アマチュア
140勝25敗
ホープとしてかつて紹介したが、前戦のアリフ・マゴメドフ戦での快勝でベルト射程圏に入った。キューバ人だが、アメリカで活躍し国内アマタイトルを色々とっている。
今度ベテルビエフと戦うエンリコ・コーリンに敗れていたな。
ジェシー・ハートやデレル・ガウシャあたりにも負けている。
ジェイコブスが戦ってきた相手ではアリアスは強い部類だろう。
安定感、まとまりでアリアス。
一発強打もあるが、脆さもあるジェイコブスでどうなるかはわからない。
抜き出たものはないが、穴も少ないアリアスを推そう。
やはり世界ミドルはフレッシュかつサバイバルです。
またひとつ気になるのは村田の再戦ですが、相変わらずパートナーがパトリック・デイとかアドリアン・ルナですね。金かかって大変なんでしょうが、毎回同じメンツで大丈夫なのかな?あまり興味はないですが、両者の手の内が晒された再戦は初戦と何が変わるのかが注目です。エンダムが積極的だと面白そうですが・・・
ジャレル・ミラーVSマリウス・ワッチ
ジャレル・ビッグベイビー・ミラー
19勝17KO
マリウス・ワッチ
33勝17KO2敗
ヘビー級ホープとして紹介しているミラー。300パウンドあり、重量では今の王者以上だ。193センチ、リーチ198センチと縦横の数値では劣るがとにかく体が分厚い。
前戦、ジェラルド・ワシントン戦では王者と変わらぬ体格のワシントンのスピードに後れをとったが、重戦車のごとくプレスして潰し勝ちした。
本場評価では、ミラーは力はあるが、遅くて重い。より大きく、強く、速い相手に証明すべきものがあるとはっきり言われています。ワッチというのがはクリチコとポペドキンにしか負けがない2メートル超のポーランド人ですが37歳と高齢なのでミラーが勝つとおもわれます。
ミラーに破格の耐久力とワイルダーやジョシュアをも潰す圧力があれば面白い存在だとおもいます。スーパーヘビーの世界ですが・・・