クリス・ユーバンク・ジュニアVSニック・ブラックウェル

激闘後にブラックウェルが昏倒。幸い病院で意識を回復したそうだが、父であるクリス・ユーバンクにも同じような経験があり、「レフリーを信じるな、顔面を強く打つな、ボディにしろ」というアドバイスを送ったそうだが両者の健闘を称えつつ、親父のアドバイスはいただけない。そんな姿勢では勝ち抜けない。
やはりレフリーはじめ周囲のサポート体制の不備が招いた不幸だ。

この試合、英国王者はブラックウェルでそれに挑戦する形のユーバンク・ジュニア。たしか暫定だかの世界王座もとっているユーバンク・ジュニアだが紆余曲折があり仕切り直しを余儀なくされている。

こういう不幸は内山やGGGのような超鉄腕選手よりも、食ってもガマンできるハードパンチャーとはいえない同志のタフファイトでよく起こる。
両者気迫に満ちた素晴らしいファイトを展開したが、ディフェンスがよく見切っているのはユーバンク・ジュニアの方でブラックウェルは終始ガマンの時間が続いた。
こうした熱戦、激闘を止めるタイミングは難しいしダウンしたわけでもなくストップ直後はブラックウェルにも意識はあったので益々難しいが、試合展開、趨勢、顔面の状態、ダメージを見極めてセコンドやレフリーには冷酷でも厳格な判断を促すしかない。

それはつまり、顔が腫れやすいなどの体質もあるが八重樫のような激闘スタイルのガマン強い選手はたとえポイントリードしていてもストップせざるをえない瞬間があるということだ。
ロマン・ゴンザレス戦はベストタイミングといえど止めたのはレフリーでありセコンドではなかった。
ハビエル・メンドサ戦は見事な勝利だったが、意識が朦朧としており顔面も腫れてポイントリードでもいつストップされておかしくない危ない試合といえた。

次の試合は軽い相手のようだが、彼のようなガマンのボクシングは危ないしダメージの蓄積も心配だ。
メンドサ戦の序盤で魅せたように本来の能力、軌道修正をすればクールにさばける器用な選手なだけに余計もったいない。

関係者はこの試合を何度も見直してレフリーやセコンドが何を間違っていたのか見極めて欲しい。
両選手に非は全くないし、ユーバンク・ジュニアは反応速度の速い素晴らしい逸材だ。

唯一の黒星がビリー・ジョー・ソーンダースにスプリットらしいが、村田が目指す頂はGGGを除いてもこんなにレベルが高いことを肝に銘じておこう。
そろそろこのレベルとのテストマッチをせねば意味がない。

https://youtu.be/av-HoYoCwhA

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