不遇の強者好き、コロボフ好きな私がときめいた話題を。決して世界戦ではないが、また大きな舞台でコンスタントに試合ができるだけで嬉しい。それでも約5カ月ぶりになるが・・・メインの世界戦(ハード、ウィリアムス)より強い、巧いのではないだろうか?
[st-card-ex url="https://boxvideo.sports-web.net/premier-boxing-champions/9992" target="_blank" rel="nofollow" label="" name="" bgcolor="" color="" readmore="続きを見る"]マット・コロボフは今年後半にまた世界戦のチャンスがあると信じている。
ロシアのサウスポーコロボフは、前回戦ったジャモール・チャーロが再戦に応じるとは考えていない。昨年12月の試合内容から再戦は正当化されて然るべきだが、コロボフと戦うにはリスクが高すぎ、報酬が少ないと知っている。
コロボフ
「願わくば、私のこの考えが誤りであって欲しいけどチャーロは再戦に応じてはくれないだろう。俺には一週間の調整しか余地がなかったことをチャーロは知っている。ちゃんと調整期間があれば俺がもっと手ごわいことを」(コロボフはスーパーミドル級の8回戦に出る予定が急遽ウィリー・モンローの代役になった。)1週間前(6日)に急遽代役として出場が決まったコロボフはチャーロに善戦し、ミドル級としてチャーロに真のテストを与えた。結果的には、チャーロが119-108,116-112×2という大差ユナニマスで勝利したが、もっと接戦だったと多く聞かれる試合だった。
コロボフ
「俺が試合に勝った。しかしジャッジは違った。しかし道筋は残された。今年別のチャンスを求めて世界に挑戦できると信じている。」5月11日、コロボフはFOXの中継でイマニュエル・アリーム(18勝11KO1敗1分)と戦う。ジャレット・ハードVSジュリアン・ウィリアムスの前座となる。コロボフはこの試合でさらなるインパクトを残したいと考えている。
コロボフ
「アリームは15位の世界ランカーでタフな相手だ。決して油断しない。アリームに向けて懸命にトレーニングする。彼はスキルがあってハングリーだ。でも俺だって同じだ。PBCとFOXに戻ってくることができて本当に嬉しい。他の試合の話もあったけどPBCはチャーロ戦のチャンスをくれたからPBCを選んだ。家族、友人、何百万もの人がFOXで俺の試合を観てくれる。俺は世界王者になるまで満足しない。この目標を達成すると信じている。5月11日はそのためのステップに過ぎない。」
ジャモール・チャーロの次戦も6月に予定されているが、相手は決まっていない。ブランドン・アダムスが候補の一人と言われている。
DAZN、カネロ、ビッグネーム、ビッグマッチから遠い、もうひとつのミドル級のストーリーがここにある。不遇のコロボフ好きなので取り上げた。
[st-card id=49119 ] [st-card id=49466 ]私の思い入れ採点だと116-112でコロボフだったんだな。
爆発力のチャーロに対し今までの相手とはレベルの違う技巧で対処したコロボフの左ストレートの有効打を評価しての採点だが、正直いえばフィジカルパワーはチャーロの方があり、ジャブ一発の威力にしても差があった。最終回はコロボフがダウン寸前に追い込まれたので、勝てなかったのは仕方ない。
この日はジャーメル・チャーロがトニー・ハリソンに負けた。こっちはチャーロに採点したので私のジャッジは2試合ともに外れたことになる。ハリソンのファイトで勝ちとでるならコロボフのファイトも評価されるべきという想いがあった。
ミドル級で一番評価しているチャーロの底がみえた試合とはいえ、やはり大きく屈強で力強い。コロボフというテクニシャン相手でもガードも固かった、さして両者の評価を下げる試合ではなかった。何より、悲願の世界王者にはなれずとも、試合を組めずアピールすることさえ叶わなかった35歳のコロボフがこうしてまたPBCの舞台に帰ってこれただけでも幸いだ。
イマニュエル・アリームはイエフゲン・キトロフに初黒星を献上し、キトロフの勢いを完全に止めた男だ。下克上を果たすもウーゴ・センテノに芸術的な左フックを食いさらなる出世を阻まれた。このあたりのサバイバルもまた険しい。
ハイリスクで無名なファイターは掴んだチャンスで結果を、インパクトを残し続けていくしかない。コロボフもこの舞台で印象的に勝ち続けていけば、きっともう一度だけ神様はチャンスをくれるだろう。
[st-card id=13708 ]https://www.youtube.com/watch?v=0-THULa9Lkg