そのジャッジ、異議あり

最近、ジャッジがおかしい試合が多く、判定になると全く読めない事ばかりだ。
ラウンドマストという採点方式や根本的な見直しを考えるべき時だと痛切に感じる。

結果が逆だろ、とかおかしくね?という試合をいくつかピックアップしてみました。

キリル・レリVSリッキー・バーンズ

バーンズの地元グラズゴーなのである程度は覚悟していたが、終始攻めて終盤にはバーンズをフラフラにさせたレリが全く評価されず。序盤耐えて、中盤に少しヒットさせただけのバーンズが支持された。王者のホームでは英国の英雄、リッキー・ハットンの抗議も届かず。

強烈なアウェーではKOしないと勝てないのか?

シーサケット・ソールンビサイVSロマン・ゴンザレス

初回のロマゴンのダウンはよく見るとプッシングで気の毒。その後もシーサケットのパワー優位で出血にも悩まされたロマゴン。ムードはシーサケット、ロマゴン一番のピンチを感じさせる試合だったが、それは印象だけで、手数もヒットもロマゴンの方が多く判定負けになる要素はなかった。軽量級のスターでも、ニカラグアの選手となれば本場で優遇される事は一切ないんだな。

カルロス・クアドラスVSデビット・カルモナ

クアドラスは空回りで精度が悪く、丁寧に試合を構築し終盤ボディを効かせていたのはカルモナの方だった。カルモナは有効打も食っていない。名前、格の差で接戦だとこうなるのだという残酷な結果。

キリル・レリVSランセス・バルテレミ

これも村田戦の裏で物議になった試合。
フル動画をみてないので勝敗に口は出せないが、最初にレリがバルテレミをダウンさせたシーン、レフリーが割って入りスタンディングダウンの宣告。これでバルテレミは救われた。そこからバルテレミが巻き返したようだが、スタンディングダウンはストップ時のみではなかったか?あれがなければレリはもっとバルテレミを滅多打ちしており、終わっていた。

エイドリアン・ブローナーVSアドリアン・グラナドス

どちらが勝ちでもいいような勝者なき試合だが、ネームバリュー差か。グラナドスの荒々しいファイトにブローナーはさしたる攻勢をみせることなく眠たいまま終わった印象。有効打はないが、リングジェネラルシップで自分ならグラナドスだ。

オスカー・バルデスVSミゲル・マリアガ

バルデスにとり過去最強の刺客だったろう。
マリアガの速く実直な攻めに劣勢気味のバルデスは中盤やや戦術を変えて起死回生のダウンを奪うも・・・全体の印象だと常にマリアガが攻め勝っていたようにみえた。これも、勝敗どうこう言うつもりはないが、大差がついたのはバルデスがアイドルであるが故。

村田諒太VSハッサン・ヌジカム

強烈なダウンとダメージを与えた村田圧勝の印象しか残らない試合だとおもうが、ラウンドマストを考慮すると微妙なのだ。4ラウンドが10-8以外はどう採点すべきか難しいから。圧倒的優勢の村田の手が出ていないのだ。

ロバート・イースターJrVSデニス・シャフィコフ

勝敗に異論はない。積極性のシャフィコフに的確性のイースター。けれど120-108が2人というのは残酷だ。引き分け相当の接戦に映ったが、ロシア人は健闘だけでは全く評価されない。倒さねば勝てないという事だろう。

マニー・パッキャオVSジェフ・ホーン

オールドファンなのでパッキャオ優位に採点したが、敵地オーストラリアはレジェンドに対しても冷たかった。地元アイドル贔屓健在なり。シーサケVSロマゴンと同じでパッキャオにとり嫌なムードではあった。9ラウンドのチャンス後に仕留めきれないパッキャオが残念ではある。

ホーンの根性だけは見事だがファイトスタイルは買えない。

リー・ハスキンスVSライアン・バーネット

結果に変化はないのでスルー気味かもだが、後日修正されるという歴史的な試合となった。ボケ老人ジャッジは事前に2人の名前と顔を確認したそうだが、それでも間違えた。偉大な功績のある権威でも、心身、痴呆状態を考慮し、ジャッジも定年制にすべきだ。

その他の試合でも

ウォードのローブローをスルーし、コバレフが膝をつくと即ストップするレフリング。
ウズカテギやリコンドーのKOパンチは確かにゴング後だが、流れの中なので止められない。
それに対する厳しい措置など

せっかくの試合に水を差すレフリング、ジャッジが多すぎる気がする。

せめてリチャード・スティールが言うように、もうちょっと高い位置から、試合を公平に観ようじゃないか。個人的にはリングサイドの生観戦よりも中継の方が細やかな優劣は見易いので自分はそこまで生観戦派ではないところがあります。会場でもモニターを観たりして・・・

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コメント一覧
  1. あと自分が前々から思ってるのがコールドゲームって必要だよなぁって点ですね
    リゴンドー、アンディーリー、ヌジカム、ダメージを集められるのを避けるために効かされたらさっさと転ぶ選手がいてとても合理的ですが、仮にダウンの減点を大きくしたら数回ダウンとられたら開き直って利かされる度転びそうです ラウンド三回までの団体でも最大で24回転べるわけで、また攻防がよほど差がなければ止める理由もないです
    と、なると判定を捨てた側が圧倒的有利な試合、或いは双方がそうなったらオフビートのクソつまらない展開を誘発しそう
    これは当て勘選手の省エネボックスに対する手数を伴う攻勢点にも言えることですが、中途基準を儲けないと絶対にある層のボクサーはアグレッシブにならないし、捨てラウンドというものを産み出すかと
    ウォードコバレフ初戦くらいなら戦略的で最高に面白いんですけどね

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  2. 本当はファンの声を反映した採点にして欲しいけど、組織票やらでどうしたって反動、弊害が出てくるとおもいます。権威とか名声とかは無視し厳格なるテストに合格したプロといえるジャッジが5点~10点の幅で自由に点数つけられるとかってどうですかね?10-10も可であるし、10-5も可です。

    でもややこしくすると人間が計算を間違えるおそまつさ・・・

    集計は機械にやらせたいですね。

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  3. ほとんど差がない
    10-9
    どちらかが、明らかに攻勢でも
    10-9
    ダウン有り10-8

    ほとんど差のないラウンドと、ダウン有りのラウンドに1点しか差がないなんて、おかしいです。

    差がない10-9
    明らかに差がついた10-7
    ダウンした10-5

    これなら、倒そうと必死になりますし、わかりやすいと思います。

    ついでに反則は、どんどん減点する。

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  4. ホーンに117つけたジャッジがアレなだけで、わりかし判定は正当だと思いますね。

    レリに関しては勝ち切れない内容だったのが全てでしょうね。どっちも完全にダウンを奪っていれば勝てた試合です。まぁそれをさせなかったバーンズやバルテレミを褒めるべきでしょうけど。ただレリはバーンズはともかくバルテレミとは再戦しても難しいと思いますが。再戦されればバルテレミは修正してくるでしょうし、もし修正が効かないならライトに出戻りしなければいけない内容でしたので。

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  5. いつま楽しく読ませて頂いてます。今回のジャッジ問題ですがけっこう酷いジャッジいますね~
    この問題はなかなか解決は難しいと思いますがジャッジ5人制にするのはどうでしょう!?
    少しは改善すると思うし5人中3人酷いジャッジされたらそれはもう運が悪い天命じゃないかと思います

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  6. れい れなーどさん

    ホーンの戦い方はずるいなぁとおもいましたが
    これしかないという秘策をやり遂げたとはおもいます。

    すごく納得がいかず、パッキャオよ、ホーンを捕まえて倒してしまえと感じていましたが
    このままじゃ負けるぞ、嫌な展開だなぁとも感じながら観てました。

    五輪3回戦までいったトップアマですし
    パッキャオ相手にこんなファイトするとはおもいませんでしたが
    改めてよく見ると過去試合もガチャガチャごまかし系なんですね。

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  7. ルールも戦い方も少し違うとおもいますが

    トップアマの世界の方が、身体能力や才能でどうしても勝てないライバルに勝つための戦術、秘策、反則スレスレの攻防というのが
    進んでいる気がします。

    ほぼトップアマがプロで王者になる時代ですが、もはやアマチュアの頂点の方が険しい頂であり、プロ王者のほとんどが五輪で金を獲れないとおもいますね。

    あなさん

    自分は懐古趣味はあまりないので、今を楽しむようにしていますが
    強いてあげればリカルド・ロペスが神です。

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  8. ところで前から疑問に思ってたのですが、管理人様や常連の皆さん的に最も見てて面白い時代・お国柄というとどこら辺になるのでしょうか 自分はレフェリーは80年代のアメリカ、選手は今の中央アジアです

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  9. いまWOWOWでパッキャオホーン見ました。ホーンみてなんだこりゃ?って印象です。次すぐ負けるでしょう。かつての速くコンパクトに打ち込むパッキャオならと残念です。
    今年の日本人ボクサー最高で最大の三浦の試合が楽しみで仕方がないです。

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  10. とまぁ連投しつつ攻撃的な発言になってしまいました。反則も審判が取らなきゃ意味がないですし、判定になったらどんなクソ採点でも従わなきゃなりません。正直反則や汚い戦い方に目くじらを立ててたら簿記は見れませんね。

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  11. 村田もアマあがりのせいかかなりパンチの出し方クソですよ。フックもアッパーは打てないのに平然とラビットパンチかますようなクソぶりは有名ですからね。金メダリストじゃなければ反則負けでしょうよ。

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  12. 批判覚悟で書きますが長谷川のルイス戦は酷かったですからね。故意のバッティングで鼻を骨折させてますからね。日本じゃなかったら長谷川の反則負けが宣告されてもおかしくないほどの酷さ。タイを笑えないクソ試合だったと思いますね。

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  13. マストシステムというか同点を忌み嫌う暗黙の了解がいけないですよね 確かにそれで戦略性が産み出せてウォードコバレフ1やゴロフキンジェイコブスみたいな名試合が生まれるのも分かりますが…
    あとはなんといっても高層からのカメラ撮影、これですな
    リング内の反則は最低が難しいでしょうね 勿論お互いがしないのが理想ではありますが、例えばホールディングを相手がしてると見せかける技術が発達してたり、バッティングはインサイドでは避けるのも本質的な技術ですし(長谷川ルイスはどちらかと言えば長谷川側の有責に見えるしロマゴンが普段と比べあれだけバッティング食らったのはシーサケのチャージでバランスを崩されまくったからでしょう)
    結局のところ反則を避けて行動に支障を来すよりはお互いやってしまえとなるのも分からなくはないです
    ロマチェンコも村田もロマゴンもしますからね反則
    完全にクリーンな一流所なんてゴロフキンくらいじゃないかしら
    まぁ色々難しいです

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  14. テルさん

    ビッグネームですからね。

    個人的には正しいと感じています。

    テイラーもスティールのストップがなければルールでは判定勝ちでしたが
    完全なるノックアウトでしたので、続行判断でも批判されたかと。
    時間ないのでゴングでしょうが。

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  15. 今までで一番最悪な判定はデラホーヤ トリニダード戦。能力に勝るデラホーヤが中盤までに十分なリードを奪い、終盤アウトボクシングで、レッスンをつけていたら、トリニダードにポイントが行ってしまった。個人的にリチャード スティールはチャベス テーラー戦のアーリーストップの印象が強く、評価できないですね。

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  16. コロナ派さん

    再戦ビジネスっぽいですもんね。
    ブラッドリーも3回もパッキャオと出来ました。

    中国やオーストラリアの開拓

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  17. いつも楽しく読ませてもらっています。
    僕は2ポイント差でホーンでした。
    スタッツでは明らかにパッキャオの完勝ですし、ホーンの戦略が今後を期待させるものだったかと言われると否です。
    オーストラリアで地元のアイドルが世界挑戦するという構図が採点に影響するだろうとふんでのものでもあります。
    自己採点ではホーンですが、パッキャオ勝利の意見にも異論はないです。
    さすがに117-111はねえよと思いましたが。

    アラムのことだからこんな形で市場拡大を目論んだとも感じてしまうほどです。
    地元の期待の星がレジェンドを打ち破るという構図を作れたなら、確実に現地は活性化する。
    だから露骨にパッキャオが不利な環境で試合をやらせた、と。なんの根拠もないのですが、ここ最近のトップランク興行の謎マッチメイク&謎採点が目に付いたのもあってそう感じた次第です。

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