2人のマニー(エマニュエル)/エマヌエル・ナバレッテとエマヌエル・ロドリゲス

8月12日(日本時間13日)マニアには注目の試合があります。2人のマニー(エマニュエル)を応援しています。

エマヌエル・ナバレッテvsオスカー・バルデス

かつて井上尚弥との対戦の煽りもあったナバレッテですが、デカいのが特徴だったので今では2階級上にいっちゃいました。37勝31KO1敗で3階級の世界王者というのはメキシコでも優秀なレジェンド級の実績だとおもいますが、あまり正当に評価されていないか、人気がないような気がします。キュートな風貌とはかけ離れているからかな。

デカいといっても、リーチが183センチと長いだけで身長は170センチとあります。Sバンタムでも普通の身長だし、清水なんかと並んだら小柄にみえるのかもしれません。しかしなんだかデカくみえます。

そんなナバレッテの特徴は、独特のタイミングから放たれる重そうなパンチと底なしの体力、馬力です。もう体格優位が効く階級ではないので、その優位性は消え、判定だったりダウンをしたり、Sバンタム時代の怪物感はありません。強いがスローなので、オシャキー・フォスターみたいなスリックな黒人系には相性が悪そうです。それでも最後はなんとかする、馬力と体力は相当なもので、少なくとも井上を除く今のSバンタムの面々に比べれば、怖くて強い王者でした。

対するオスカー・バルデスは2階級制覇のメキシカン、31勝23KO1敗。こちらの方が主役か、日の当たる道を歩み人気もあり、軽量級のカネロ様のごとく優遇され、王道を歩んできましたが、身長166センチ、リーチ168センチは当時フェザーでも小さく感じ、この男がバレラ、モラレス、マルケス時代を継ぐメキシコの人気実力派として、このくらいなら井上尚弥の相手としても体格的にもネーム的にも標的になるのかなとおもっていましたが、ラッセル等のライバルと戦うことなく体重を上げていってしまいました。

Sフェザーで同胞対決、ミゲル・ベルチェルトをノックアウトした試合は見事でしたが、その後ドーピングが発覚、本人はハーブティーだと否定していましたが、ベルチェルトはこの試合でやや壊れてしまった感じです。その後は微妙な試合が続くも判定になると大差、シャクール・スティーブンソンとの無敗対決に完敗し、無敗神話が崩れてしまいましたが、再起のアダム・ロペス戦をみても内容より大差勝利とまだ判定で愛される要素はあるようです。集客力があるのかな、スタイルはエネルギッシュなスラッガーで正直なファイトをします。

元々下の階級で不人気なナバレッテを応援するが、スタイル的にはかみ合うだろう。バルデスの方がスピードがあり強敵との対戦キャリアも上なので、バルデスの勝利もありえるが、地力や根性でナバレッテを信じ応援しよう。王者はナバレッテだが、人気も判定優遇もバルデスにあるだろう。

エマヌエル・ロドリゲスvsメルビン・ロペス

WBSSで井上尚弥に敗れてから苦労しているロドリゲスがようやく世界戦。井上戦前までは、不気味な無敗のテクニシャンとして安定王者候補でした。

ルイス・ネリー戦を受諾もネリーが体重オーバー
レイマート・ガバリョをシャットアウトもまさかの判定負け
ゲイリー・アントニオ・ラッセルとの試合では初回に激しいバッティング
因縁の再戦で才能をみせつけ完勝もまた激しいバッティング

気の毒なほどの回り道を余儀なくされてきましたが、その中でわかったことは、

やっぱりスキルやカウンターのタイミングは芸術的
線が細く、パワーレスでフィジカルも強い方ではない、気持ちが繊細

なところかな。
21勝13KO2敗 30歳

対するメルビン・ロペスはニカラグアのプロスペクトで25歳、29勝19KO1敗。出てきたころはロマン・ゴンザレスの後継者かと言われる逸材でアマでも100勝無敗みたいなミラクルな戦績だったが、蓋をあけてみるとそんなにスペシャルなファイターではなく、2019年にホセ・ベラスケスにTKO負けをした。(ベラスケスはその後ムロジョンに挑むも大差負け)しかしそれからずっと連勝してきているのでやはり特別な才能なのだろう。

個人的には井上尚弥さえいなければ、山中級の安定王者を謳歌していてもおかしくなかったエマニュエル・ロドリゲスの苦労が報われることを願うが、ドネアがサンチャゴに負けたように、試合は蓋を開けてみなければわからない。ロドリゲスだけにまたアクシデントに見舞われてしまう可能性すらある。

要するに、エマヌエル・ロドリゲスはよく知ってるし信用しているが、メルビン・ロペスの事はよくわからない

というだけです。

とにかく、2人のマニー(エマニュエル)を応援したいとおもいます。

前座には、アマでジャロン・エニスに3勝1敗の

ゲイリー・アントワン・ラッセルが出ます。16戦全KOというほどの強打者とはおもってないが、今のSライトの王者に交じっても遜色ないか勝っちゃうほどのプロスペクトだとおもっています。相手も無敗のケント・クルーズという選手です。

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