こんな試合もありました。英国では今年最大のアップセットともいわれています。
ジョー・コルディナは日本の尾川を年間ノックアウト賞のワンパンチKOで戴冠した無敗の王者、その後はく奪されるも、シャブカッツ・ラヒモフとの無敗対決を制し再び戴冠元五輪選手でもある32歳
17勝9KO無敗
アンソニー・カカーチェはアイルランドの35歳 21勝8KO1敗
キャリアはあるが2019年から2年試合をしておらず、最近キャリアを再開、それから3試合しかしていない。
指名挑戦者でもないカカーチェはコルディナにとってビッグマッチへの通過点でしかなかったとおもわれるが、キャリア初の黒星をノックアウトで喫してしまいました。
Sフェザー級ですが、フェザー級と同じくここにも大物王者がおらず、誰に入れ替わってもおかしくない状況です。ライバルの誰もいない井上にとってのラスボスがWBOの2番手王者(1番手はエマニュエル・ナバレッテがまだ保持)のオスカー・バルデスになるんじゃないかなんておもっている階級ですが、また、失礼ながらいつ交代してもおかしくない王者の誕生です。
カカーチェがよく準備をしてきた、人生最高のパフォーマンスだが、よくみるとブレイク後の左フックでレフリーに注意されていますが、これでコルディナが効いちゃったからこその結末にみえる。その後のコルディナは奮起するものの、朦朧としており、接近戦でのブロッキングを突き破られるような被弾が増えます。カカーチェが戦績以上のパワーでグイグイ迫ってくるのを抑えきれません。
ガードの隙間を突き破るような接近戦からのフックやアッパーを浴びて万事休す。
井上の超絶左フックやネリにとどめを刺した右に象徴されるように、最近なんだかショートフック、特にショートアッパーでストン、あるいはグニャリと効かせる試合をよく見る気がします。
序盤を制して王者を効かせた挑戦者の勇敢さが勝利を呼び込んだといえそうです。
関係ないけど、石田匠は挑戦者なのにいつも王者より手数で負けている。そして決着は判定、これだと挑戦者は王者に勝てないのだ。アンソニー・カカーチェのような挑戦者たる試合をせねばならない。
ジョー・コルディナがまだ未知の王者に過ぎず、試されていない部分も多かったのでこの結果は驚きではない。
この試合だけみるとカカーチェは身長もリーチもパワーもあるように感じますが、もう35歳の試合枯れ、前前戦では日本の力石政法が大逆転KOしたマイケル・マグネシに初黒星を与えている。2-1
つまり力石政法とどっこい、同じくらいの実力だと推定される。
しかも、長身のサウスポーでスタイルもよく似ている。
接近戦の連打が強いのがカカーチェ
中間距離のパンチが強いのが力石
この男が力石政法の標的となる可能性が高そうだ。
ちなみにその他王者は
WBC
オシャキー・フォスター(次はロブソン・コンセイソン)
WBA
ラモン・ローチ
IBF
アンソニー・カカーチェ
WBO
エマニュエル・ナバレッテ
オスカー・バルデス
となっている。
つまり、大物はいない。