ザッツアメリカンマイナー/ジャメル・ヘリングVSレイモント・ローチ

スーパーフェザー級はゲルボンタ・デービス一強で間違いないんじゃないかという圧巻のノックアウト劇を終えたばかりですが、雑草苦労人のアンドリュー・カンシオやミゲル・ベルチェルトも魅力的です。

そしてベルチェルトから、お前とだったら統一戦なんてやりたくないなぁ、名前がなぁ、伊藤がよかったなぁと振られたヘリングの防衛戦が決定しました。極めて真っ当な指名挑戦者が相手だ。

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レイモント・ローチ

19勝7KO1分

WBO一位の指名挑戦者でゴールデンボーイプロモーション所属でカネロの試合の前座等にも出ている。同じ所属のライアン・ガルシアとは対照的に試合が地味目で印象が薄いが、ガルシアがどうやら正式にスーパーフェザー級を抜けてライト級になったため正式に1位になった。

確認できるアマチュアが1勝となっているが米国だからそんな事はないだろう。アマチュアエリート出身とおもわれる。

身長170センチ、リーチ173センチはスーパーフェザー級では標準的な体格だがもっとズングリ小さくみえる。黒人軽量級にしてはスピードもアジリティもあまり感じさせずまるで日本人ファイターのような堅実なオーソドックスだが、よく訓練されており欠点は少ない。しかし驚異的な武器やパワー、爆発力はない。フルラウンド総合力で少しづつ上回って勝利するタイプにみえる。

ここまで無敗と戦績はいいが、唯一の引き分けがオルランド・クルス。最新試合はジョナサン・オケンドで接戦だったので、抜けた力はないようにみえる。アブナー・マレスやヘスス・クエジャルレベルのボクサーファイターという印象だ。

伊藤もローチ相手ならスタイルがかみあっただろう。

しぶとさはあるが、スーパーフェザー級を牽引していく王者級のプロスペクトにはみえない。23歳とヘリングより10歳若いのでスタミナ勝負のゴリゴリ攻撃が出来ればベルトも夢ではない。

ジャメル・ヘリング

20勝10KO2敗

https://www.youtube.com/watch?v=wj3-IMCIclo

伊藤雅雪を破って王者になった長身サウスポーのボクサー型。元ロンドン五輪米国代表。33歳とベテランだがベテランらしい省エネのアウトボクシングを信条とし無謀な打ち合いはしない。自分からはあまり攻めてこない。米国黒人サウスポー特有のテクニックとやりにくさがあるが、爆発力、火力はない。自分のスタイルを崩さないタイプ。

同僚のテレンス・クロフォードを少し意識したスタイルにみえるが、そこまで柔軟多彩で運動量もないので、アウトボクシングを貫きたくても一定以上の瞬発力と破壊力の前には崩れ落ちる気がする。伊藤には悪いがスーパーフェザー級ではまだ最下位評価だ。

ここを堅実に下して統一戦線に名乗りをあげられるか、10歳若いローチの体力に屈するか、手ごろな相手だが正念場だ。

予想はギリギリでヘリングが防衛か、体力、積極性でローチ

いずれも判定勝負だろう。

やはりこの階級はデービスやベルチェルトのような極端なKO型
テビン・ファーマーのようなひとつだけすごい特化した異端型
雑草でかませだが、KOばかりで内容のいい新生カンシオ

という個性に比べてヘリングの魅力が一段落ちる。

ゲルボンタ・デービスが階級を一掃し枯れ野原にして出ていくのか、新たな強力なライバルが出てくるのか、ヤクボフやラヒモフといったロシア勢以外ちょっと魅力的なランカーが思いつかない感じだ。

レオ・サンタクルスやゲイリー・ラッセルjrはこの階級に来るのかな、ロマチェンコも・・・

読めないから統一指向でお願いします。

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