![もう一人の最強/ジェルウィン・アンカハスVSジョシュア・フランコ](https://box-p4p.com/wp-content/uploads/2020/08/Jerwin_Ancajas_vs_Ryuichi_Funai_action5-770x565-1.jpg)
議論の余地のないチャンピオンになりたいが、それは難しいことだと思う。
IBFスーパーフライ級世界王者ジェルウィン・アンカハス(32-1-2)は、同級の他の王者との統一を強く望んでいる。
アンカハスはすでに9月にジョナサン・ロドリゲスとの防衛戦に向けて軌道に乗っているが、トップランクのボブ・アラムはすでにWBAレギュラー王者ジョシュア・フランコとの対戦を視野に入れている。
フランコは6月にアンドリュー・モロニーに衝撃を与えてタイトルを獲得し、大きな勝利を収めた。モロニーは即時再戦に興味を持っていると言われている。
アンカハスはバンタム級のリミットである118ポンドでさらなる王座を目指しているが、現在の体重でもっと多くのタイトルを獲得したいと考えている。
アンカハス
「議論の余地のないチャンピオンになりたいが、それは難しいことだと思う。他のチャンピオンが僕と戦いたいと言ったり、僕が彼らと戦いたいと言っても、試合はプロモーターに依存しているからだ。プロモーターはファイターを守りたいと思っている。」フランコは確かにアンカハスにとって非常に興味のある相手だ。
アンカハス
「私の夢は、少なくとももう一人とベルトの統一をかけた試合をした後に、体重を増やすことです。フランコはWBA王座を持っているし、彼の戦い方には本当に驚いた。よく知らなかったけど、見逃せないファイターになった。あまり熱心にみたわけではないが、彼はスキルがあるし、いい選手だ。彼と対戦できることを楽しみにしています。」アンカハスは12月のミゲル・ゴンザレス戦以来、リングを離れている。
Sフライ級は、WBC王者のファン・フランシスコ・エストラーダを頂点に、かつては勝っているローマン・ゴンザレス(WBAスーパー王者)やシーサケット・ソールンビサイが追随するのがメインストリームとなっているが
ジェルウィン・アンカハスこそ最強の王者ではないかという少数意見もある。
私もそれを否定しない。
彼はいい奴だ。本当はジョシュア・フランコではなく、エストラーダやロマゴンと戦いたいのだろう。井上尚弥との試合も本人は本気だったに違いない。しかし、他の誰でもなく、彼自身の取り巻きが、ファイター(アンカハス)を守りたいと思っている。
SuperFlyを回避して独自路線を走ってきたが、圧勝したり、苦戦したり、不安定な面もみせている。
それでも、他のスーパーフライ級に比べると、このサウスポーは、身長168センチで筋肉量も多く、ナチュラルなパワーもあり、骨格も立派でフィジカルが強そうだ。バンタム級でもやっていけるスケールがある。
なんだかんだいってももう8度も防衛しており、メキシカンらに苦戦はしても、日本の木下や船井とはモノが違う強さをみせている。
新王者のジョシュア・フランコ以外は相手にしてくれなさそうだが、これが精いっぱいといえる統一戦を乗り越えてバンタム級に進出というのが、タイミング的にも、フィジカル、メンタル的にも最良の選択肢だろう。エストラーダやロマゴンはどうやらアンカハスは相手にしない。
それでも、もう井上尚弥と交わることはないだろう。
田中恒成や井岡一翔が、ジェルウィン・アンカハスと交わってみて欲しかったというのが本音だ。
そしてもう一人、マスターといえる、ドニー・ニエテスは自ら選んだ選択で、目標がなくなってしまった。
フィリピン人の将来設計は結構難しい。