前夜のパーティー/フアン・フランシスコ・エストラーダVSカルロス・クアドラス 他

さて、気持ちを切り替えて月末の井上VSモロニーに集中しよう、とその前に大事な試合がある。決戦は金曜日(日本時間土曜日)となる。主役そろい踏み、全員無事に本番前に楽勝となるのだろうか。

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エストラーダVSクアドラス チョコラティートVSイスラエル マルチネスVSカレロス

フアン・フランシスコ・エストラーダ(40勝3敗、27KO)はカルロス・クアドラスと、ローマン・チョコラティート・ゴンザレスはイスラエル・ゴンザレスと、フリオ・セザール・マルティネスはモイセス・カレロスと今週金曜日、10月23日にDAZNで対戦する。

マッチルーム・ボクシングUSAのプロモーターであるエディ・ハーンは、エストラーダ、クアドラス、チョコラティート、マルティネスが出場する素晴らしいカードを組んた。

元WBCスーパーフライ級王者のクアドラス(39勝3敗27KO)はCOVID19の陰性判定を受け、WBCスーパーフライ級王座のエストラーダ(40勝3敗27KO)への挑戦権を獲得した。先週、32歳のクアドラスはウイルスに陽性反応を示したが、現在はクリアしており、ギムナシオTVアステカ(メキシコシティ)で「エル・ガロ」と再度戦う準備ができている。

クアドラスVSエストラーダは、このカードのヘッドライナーバウトとなる。両者は3年前の2017年に戦い、エストラーダが12ラウンド全会一致の判定(114-113×3)のスコアで勝利している。

最終的には接戦となったが、既にシーサケット・ソー・ルンビサイや2016年にチョコラティートに肉薄した時のようなプライムのクアドラスではなかった。クアドラスはそれほど鋭くは見えなかったが、勝ってもおかしくない十分な才能は持っていた。

WBAスーパーフライ級王者ローマン・'チョコラティート'・ゴンザレス(49-2 41 KOs)は、このカードでイスラエル・ゴンザレス(25-3 11 KOs)と対戦する。チョコラティートの試合は、エストラーダ対クアドラス戦ほどではないが、重要な試合であることに変わりはない。

32歳のチョコラティートは、2021年にDAZNでエストラーダと対戦するためにはこの試合では必勝の状況にある。もちろん、金曜の夜にエストラーダがクアドラスに勝つことも条件となる。

イスラエル・ゴンザレス(23歳)は、6年間のプロキャリアの中で2度世界タイトルに挑戦し、王者カリ・ヤファイとジェルウィン・アンカハスに敗れている。これらの王者に勝てるほどの実力はなかった。

ゴンザレスの過去2戦は、石田匠とホセ・ルイス・ザズエタを破っている。チョコラティートは2017年にソー・ルンビサイに2度負けた後、3連勝している。

チョコラティートの最後の試合は、昨年2月にテキサス州フリスコで行われたWBAスーパーフライ級戦で、王者ヤファイを9ラウンドで下し王者に返り咲いた。チョコラティートの勝利は、彼のキャリアを一転させ、彼がまだ多くのものを残していることを示した。

才能あるWBAフライ級王者フリオ・セサール・マルティネス(16勝1敗12KO)の試合は、当初予定されていた対戦相手のIBO王者マキシミーノ・フローレスがCOVID19の陽性反応を示し、モイセス・カレロス(33勝9敗17KO)と交代するというニュースが飛び込んできた。

マルティネスにとっては、以下のような対戦相手との最近の試合からのステップダウンとなる。

ジェイ・ハリス
クリストファー・ロザレス
チャーリーエドワーズ
アンドリュー・セルビー

マルティネス25歳は彼とプロモーターが重要な試合を準備している時期であり、カレロスを始末して、新たなスタートを切る必要がある。

マッチルーム・ボクシングのプロモーターであるエディ・ハーンは、マルチネスに他団体王者との統一戦を望んでいる。マルチネスが他の王者との統一戦に積極的なのはいいことだ。困難な道のりではないはずだ。

カレロス(31歳)は数年前、2018年に元WBOミニマム級王者の山中竜也と世界タイトルを争った。その戦いとその後の1戦、ホセ・アルグメドに敗れた。しかし、直近の4戦では勝利しており、シャープな状態をキープしている。

フリオ・セサール・マルティネス相手に12ラウンドを戦い抜く才能があるかどうかが注目される。

例によって面倒なので6人一斉アンケートだ。

注目はエストラーダVSクアドラス

ご多分に漏れず、成功に溺れ、享楽に走り、アルコールや薬物の過剰摂取で凋落、リハビリ後の復帰第2戦かそこらとなる。今でもクアドラスはやや優遇されている。ある頃から彼の状態は少しおかしかった。全身に湿疹のような皮膚荒れが目立った。

元々、日本でも活躍していたクアドラスは天才肌であり、スーパーフライ級ではなかなかの安定王者に君臨していたが、超一流というには足りないものがあった。ボディが弱い、集中力が切れる、緻密な凌ぎあいになると精度が劣るなど、ロマゴンやエストラーダには僅かに及ばなかったが、勝てるだけの才能は持っていた。彼らよりも大きく、フィジカルも優位なはずだ。

クアドラスの節制と準備、気持ち次第ではアップセットもありえる実力伯仲の両者といえそうで期待しているが、最近の充実度はエストラーダが大きく勝る。まだ若いがベテランの円熟味と抜け目ないテクニシャンに変貌した。根性がすさまじく、倒れない。この試合に勝ってロマゴンとの統一戦を控える身では絶対に取りこぼせない試合だ。

ロマゴンの相手はチューンナップの安パイといえそうだが、石田にはしっかり勝っている。王者未満のランカークラスといえそうだ。アンカハスにはパワー負けしていたが、ヤファイとの試合は五分だった。最近のロマゴンは被弾し傷つき、安定感抜群とはいえない。体も小さい。イスラエルの若さでひょっとするが、有利なのはロマゴンだろう。

フリオ・セサール・マルティネスの相手はミニマム上がり。軽いチューンナップになるだろう。怪物的なタフネスとパワーを発揮するマルチネスだが被弾はする。かなり強引で雑なファイトだ。どこまでの脅威なのか確認となる。

彼らにいつか、日本の井岡、田中が絡んでいくのが理想だ。井岡には残された時間は少なく、スーパーフライ級の田中は未知数だ。フライ級で勝負をしてこなかった分、この階級が本当の試練といえそうだ。井上尚弥であれば無双していただろう。

今のところ、エストラーダ、ロマゴン、シーサケットあたりが主役であり、日本人は蚊帳の外である。

そして日本の中谷潤人の試合はいつまでたっても決まらない。

予定通りだと面白くないので、死に物狂いで準備したことを信じてクアドラスに一票。
スピードと体格差を生かし、足を使えば判定で勝てなくもないとおもっている。
エストラーダは強いが小さく、緩急のモーションがあるので、その間隙を突くのがテーマだ。

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