井岡一翔VSフェルナンド・マルチネス/ファン・フランシスコ・エストラーダVSジェシー・ロドリゲス

ずっとエストラーダとの対戦を望みつつ、金の亡者と化した状態で阻まれ続けた井岡の次戦はもう一人の王者との統一戦となりました。

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Sフライ級 バトルロワイヤル
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昔、「SuperFly」というイベントがあり、エストラーダ、ロマゴン、シーサケットで大いに盛り上がりました。井上尚弥の参戦も期待され、アメリカデビューも果たしましたが、大物とのすれ違いにより井上はバンタム級に転向、時を同じくして井岡がSフライに進出し、その輪に加わりそうでしたが、まだ知名度が足りず「SuperFly」自体が衰退してしまいました。

エストラーダ、ロマゴン、シーサケット

同じメンツでやりすぎたせいかなとおもいます。

ファン・フランシスコ・エストラーダVSジェシー・ロドリゲス

ファン・フランシスコ・エストラーダ
44勝28KO3敗 33歳

現WBC世界スーパーフライ級王者。元WBA世界スーパーフライ級スーパー王者。元WBAスーパー・WBO世界フライ級統一王者。世界二階級制覇王者

33歳だがもうベテランで過去の実績には文句のつけようがないが、何度やっても互角のようなロマゴンというライバルがいたからこそで、それが終わってからはほとんど試合をしない、ビッグマネーファイトしか興味を示さない、存在自体が過去の人のようになってしまいました。それもまた必然か。

ファン・マヌエル・マルケスのような上手い、強いが整ったボクシングマスターのような総合力を誇るが、一番は粘り強さ。序盤劣勢、ダウンしても決して諦めない精神力、執念がすさまじく、かつて私は彼を「ゾンビ」ファイターと表現した。失神しないとKO負けしないだろうなというくらい粘り強い。そしてキャリアを重ねるごとに、ディフェンス等も省エネで緻密になっている。総合力がとても高い。

しかしスピードが傑出しているわけでもなく、ごくオーソドックスで誰とでも噛み合うスタイルなので、接戦、激闘が多く、圧倒的とはいえない。相手レベルが高いとどっちでもいいような判定決着が多くなる。そして最近は試合枯れ。

ジェシー・ロドリゲス
19勝12KO 24歳
現WBO世界フライ級王者。元WBC世界スーパーフライ級王者。元IBFフライ級王者。世界2階級制覇王者。

メキシコでは5年に一人くらいスペシャルな王者が誕生するが、彼がその一人。若く有望な才気あふれる世界王者であると同時に、スペシャルな何かを感じさせる天才ボクシング。根性の打ち合いを好むメキシカンスタイルに加えて、縦横無尽なフットワークとスイッチもこなす自在性、パンチのバリエーションなどが、トップアマにも通じるテクニシャンぶりも併せ持つ。Lフライから2階級あげて王者を破り、本来の体格にあったフライ級でも無敗対決を制して結果を残している。メキシコ軽量級の未来といえそうなポテンシャルがある。

今現在のボクシングマニアなら、若さと勢いのジェシー・ロドリゲスを推す声が圧倒的かとおもいます。新旧交代の見本のような組み合わせです。しかしエストラーダのコンディションが少しも落ちていず、往年の実力を残したままであれば結果はわかりません。恐らくテクニシャンのジェシーがポイントは拾っていく展開になるかとおもいますが歴戦のキャリアと耐久力、精神力がエストラーダは半端じゃありません。終盤にかけて逆転の目も十分ありえます。

メキシカン同士のプライドをかけた戦い、根性もレベルもすさまじいので恐らく判定決着だろう。
個人的にはさすがにエストラーダが試合枯れすぎなので、ジェシーの勢いに押され、新旧交代かなとおもいますが、全盛期であればエストラーダを推します。

ボクシングの本場メキシコの新旧スター対決なので、井岡戦より需要も必然性もあります。両者ビッグネームなので、ファイトマネーも井岡戦よりも上でしょう。しかしさすがにこの試合の勝者がもうひとつの統一戦、井岡一翔VSフェルナンド・マルチネスの勝者と次に戦うというシナリオは外せない。

井岡一翔VSフェルナンド・マルチネス

井岡一翔
31勝16KO2敗1分 35歳
現WBA世界スーパーフライ級王者。元WBA・WBC世界ミニマム級統一王者。元WBA世界ライトフライ級王者。元WBA世界フライ級王者。元WBO世界スーパーフライ級王者。日本人男子初の世界4階級制覇王者

説明不要、日本ボクシング界で、井上尚弥に次ぐ実績を残してきた偉大な王者といえ、キャリア終盤、最後の大仕事が残されているだけの状態だろう。骨格やパワー面でスーパーフライ級は厳しいとおもわれたが結果を残してきた。むしろ過去よりも今現在の方がノックアウトが期待できるパフォーマンスをみせている。

ボクシングの教科書のような細かな技術、緻密で洗練されており、穴、隙が少ない。ポイントアウトが定番だが、井上やその他選手の台頭、評価もあり、前戦のホスベル・ペレス戦のようなファイトが彼の目指す究極系に近いのではないだろうか。今の日本は強者が多いので、勝利だけでは評価されない、エキサイティングな試合を求められる。

キャリアは申し分ないが、かつては過保護路線、今もベストタイミングでベストな相手とはいえない試合が多く、長いキャリアを通じても、田中恒成戦を超える試合、評価は得られていないのではないかな。

フェルナンド・マルチネス
16勝9KO 32歳
現IBF世界スーパーフライ級王者

IBFの王者で、エストラーダ、ロマゴン、シーサケットの黄金のトライアングルには入っていない、Sフライが下火の頃にひっそり王者になった無名の男。アマチュアで五輪に出たこともありプロ入りが遅く、キャリアは若いが32歳と決して若手ではない。

そもそも、IBFの絶対王者、ジェルウィン・アンカハスに対する勝利がフロックであると言われ、再戦を受けたが返り討ち、初防衛戦のジェイド・ボルネアはネクストアンカハスとも言うべき無敗のプロスペクトであったが、これも退けてみせた。

アルゼンチンのファイターらしく、正直な殴り合いを好む、かなり小柄な選手(身長157センチ)しかも若くないので、某所では井岡は楽な相手を選んだとか、これなら楽勝という声も聞かれるが、個人的には難しい相手だとおもう。

スタイルはエネルギッシュで若いが、年齢は若くない、試合が少ない、無名、などの懸念材料があるが、Sフライの王者では今一番フレッシュでエネルギッシュで得体のしれない強さを秘めているとおもわれる。もうロマゴンやエストラーダの時代ではないとおもわせる何かを持っている。

ジェイド・ボルネアはアマチュアでは田中恒成やムロジョン・アフマダリエフにも勝利して何かの大会で金メダルをとったほどの逸材だったが、それも凌駕している。

小さなファイター寄りの選手だが、出入りが的確で無駄な被弾をしない。ブロッキングなどのディフェンスがしっかりしている。中間距離でもポイントがとれるジャブや上体の動き、運動量、タフネスがしっかりしている。基礎体力、フィジカルがとても高い。

井岡は得意のポイントアウトでも、最近意識しているであろう踏み込んで倒しに行くファイトでも、マルチネスには苦労するだろう。どっちが最良の選択かわからない。勝ちに徹するファイトが容易ではない。

チャンスに飢え、今や軽量級の大舞台ともなっている日本で統一戦が出来ることにマルチネスも燃えている。

私は井岡が不利だと予想する。
そしてマルチネスを破るようなことがあれば、心の底から井岡を評価できるとおもう。

エストラーダは過去の人、マルチネスも決して若くないとはいえ、このメンツの中で井岡が一番のベテランだ。その井岡自身が今が全盛期といえるほど強いのだから、素晴らしいことだ。

しかし今になってJBCは井岡に戒告処分を出すなど冷ややかな対応だ。

かつて戦場であった「SuperFly」で最後に勝ち残るのは

ジェシー・ロドリゲスかフェルナンド・マルチネスか

いまだにエストラーダの覇権が続くのか、よもやの井岡一翔なのか

今年大きく動き出す。

WBO王者、田中恒成

最も全盛期といえる年齢なのが彼だが、クリスチャン・バカセグアでは何も言えない。

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