2017年のエピローグ/井上尚弥

海外で特に評価されているようです。単体で記事になるなんてすごいな。感傷的にかっこつけたニュアンスを多用する記者の記事は翻訳しにくいので、要訳です。

2017年は井上尚弥にとって素晴らしい年でした。継続的に圧倒的なパフォーマンスをし115ポンドで世界的な評価を獲得しました。

常にエキサイティングなウェルター級を除いて、ボクシングの歴史の中で各階級は浮き沈みを繰り返してきたともいえます。魅力的なタレントが揃った事もあれば、魅力を欠く時代もありました。特に軽量級は英語圏において注目されない事が常でした。

そんな風潮、時の流れも永遠に続くわけではありません。

2018年はSフライ級が少なくとも注目に値する階級である事が予想されますが、12月30日に今年3度目の出番となる井上尚弥のパフォーマンスがまず先です。軽量級ファンは今年最後の2日間で行われる日本での試合の意味を知っています。4年連続で”モンスター”井上尚弥が試合をする日だからです。

今年3度目、通算7度目の防衛戦は、バンタム級に上がるテストを意味しているようです。

それは、様々なアップセット、衝撃的な試合など、世界中のテレビ局にとって、ボクシングの当たり年であった今年一年のエピローグに相応しい試合といえるかもしれません。

井上にとってそれがどんなテストといえるのでしょうか?

挑戦者のヨアン・ボワイヨ(41勝4敗26KO)は、KO負けがなく、まだ29歳。10勝4敗から30試合以上連勝を続けています。このフランス人は時にフェザー級、バンタム級など、Sフライ級以上の階級で戦ってきました。ボワイヨはいわゆるエリートボクサー、プロスペクトではありませんが、入手可能な映像を見る限りハンドスピードの速い、いいボクサーです。井上にパンチが届くならきっと面白い試合になるでしょう。

井上に健闘するだけでもボワイヨの評価は高まるでしょう。

今、パウンドフォーパウンドの世界においても、井上は注目の逸材です。9月にHBOで世界デビューして多くの観客を魅了しましたが、BoxingSceneでは2014年に彼がはじめてLフライ級でタイトルを獲得した時にファイターオブジイヤーに選出していました。それから、彼はフライ級をスキップして2階級制覇を果たしました。

バンタム級を視野に入れているとしても、井上はまだバンタム級のボクサーではありません。あと一週間足らずですが、Sフライ級での仕事が残されています。この階級(Sフライ級)にまだ来年もやり残した仕事はあるでしょうか?

もしあるとしたら、2月24日に行われるSuperfly2の勝者との決戦以外ありません。元P4Pのゴンザレスを2度破ったシーサケットは、元フライ級統一王者のエストラーダを迎えて防衛戦を行います。まだHBOがこの階級のポテンシャルを追求するならば、その勝者と井上との決戦こそが、最終目的地となります。

ボワイヨとの試合は、アントニオ・ニエベス戦のように世界に配信される規模の試合ではありませんが井上が試合をしないよりは望ましい事です。SNSやYoutubeなどで試合の様子はシェアされるでしょう。それは、今注目すべき波にのっているといえるSフライという階級を今年最後に印象づけるものとなるでしょう。

ボクシングに詳しくない人には、ロマチェンコでもGGGでも村田でもなく井上を薦めています。観ればわかる、間違いない、強い、彼は本物である。ボクシングが好きになると・・・

対戦相手の分析がしにくい上に下手な試合は出来ないという意味ではこのフランス人は厄介そうでもありますが、陣営が自ら選び抜いた相手だから心配無用でしょう。個人的にも井上は別格、シーサケットやエストラーダ、アンカハスなどにも圧勝してしまう、ロマチェンコレベルのハイテクではないかとおもっていますが、あくまでポジティブな想像に過ぎません。

ロマゴン
シーサケット
エストラーダ
クアドラス

彼らと比較しちゃ失礼なほどキャリアと対戦相手の質が違います。
だからと言って、対戦すれば勝つだろうともおもっていますが・・・

アントニオ・ニエベスを圧倒しただけで大変な評価を得ることができました。海外メディアは特に選手のキャリアを無視し、瞬間、その試合だけでワーワー騒ぐ傾向にあるとここ最近要約していて感じることです。ありがたい話だし、イケるとはおもうけど、この相手とキャリアでP4Pの議論にのせるのはおこがましいというのが本音です。

けれど、大した相手でないにせよ、圧倒的なその試合内容で、アンカハスもヤファイも回避した事実は、みる人がみればわかるヤバさなのでしょう。シーサケットだけはやれと言われればやりそうですけども・・・

なので、どんな進路に向かうにせよ、2018年は強豪との試合が実現する事を願うばかりです。
まず、本当に年末、ボワイヨ、軽くクリアしてください。

https://www.youtube.com/watch?v=3iQwqnpobAM

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コメント一覧
  1. 井上なんて相手が弱すぎて海外じゃまったく知名度ないと思います。
    というか相手が雑魚とロートルばかりでまったく試されてないですからね。

    というか大橋ジムにいる限り、内山路線確定でしょう。大橋事務のリスク回避は内山を飼い殺したナベジムよりひどいと思ってますので。

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  2. 一瞬のマ夏?さん

    タイも軽量級ばかりで
    海外出る金もなさそうな感じですが
    シーサケットがパイオニアになりましたね。
    テワ・キラムも気持ちだけはシーサケット2でしょう。
    羨ましい。

    大橋会長
    やってる事があまりにも姑息ではないか・・・

    ロマゴンが欲しかったようです。
    スローだから井岡よりおいしいと思っていたそうですが
    そういう話じゃない気がします。

    諦めました。

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  3. 管理人様
    日本やタイはジムとの縛りが厳しいですよね。フィリピンはアジアでは異質の多民族国家として今後さらに飛躍しそうですね。スポーツでは聞きませんがマレーシアなども多民族化してますし中国は大国としての未来がみえます。日本や韓国は悪い意味での閉鎖的なところが出てしまい多様化が出来そうで出来ないもどかしさがありますね。
    でも井上に関してはこういう事情ではなく完全にジムの姿勢としか思えません。フライではなくSフライに上げた時点で予定調和的なものを感じてましたが、、、。

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  4. 一瞬のマ夏?さん

    アンカハスはトップランクと契約しましたね。
    可能であれば井上と契約したかったんではないかともおもいます。
    パッキャオやドネアの実績があるからかもしれませんが。

    オールドファンの自分でも井上が日本史上最高峰の選手であると認めます。
    が、ここ最近の試合の相手は見事に残念ですね。

    もう、日本固有の文化なのでしょう。

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  5. 結局は想像の域を出ませんね。強いのは間違いないですが。やっぱり対戦相手が、、、カルモナもクアドラスと判定でオッと思いましたが今年はあっけなく負けてますし。
    それと海外のメディアも結構いい加減だと思います。個人的には信じられるのはこのブログのような個人のマニアなブログ記事くらいです。
    こういう井上のような最短で王者になり安易なマッチメークで稼いでいくTVとジムの選手の成長やさらなる飛躍を無視した姿勢は辰吉で終わりにして欲しいと長年思っていましたが亀田の登場で完全にK-1などの格闘技ブームと一緒くたになりそのあとを井岡が継ぎ井岡ファンとして忸怩たる思いでした。井上はほんとうにもったいない数年を本人のケガもあり過ごしています。
    願わくば高校生の堤君あたりには二の舞になって欲しくないです。
    長文すいません。

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  6. とにかく左のジャブ?ストレートが強いのが良いですね。比嘉なんかもスパーでぶっ飛ばしてましたもん。

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