Superflyの主役/シーサケットとその周辺

短いがシーサケットの言葉があったので記録。この記者特有で、印象的に勝った方を絶対視する論調は嫌いですが、本音はみんな変わらんな。フライ級ではゾンビなタフネスと闘志をみせたエストラーダ、頭脳的で芸術的なスタイルで、クアドラスを攻略しタイトルマッチにこぎつけたが、鍵はエストラーダの体力、パワーがシーサケットに通用するかどうかだ。

やはり、エストラーダはSフライでは巧いがややパワー不足にも感じました。そこが通用するなら、エストラーダの勝利も十分考えられます。そもそも、エストラーダが負ける姿も想像できないくらいのフライ級絶対王者でした。そして、クアドラスではなく、アロヨの勝利だって十分ありえます。

31歳のシーサケット・ソールンビサイは土曜日の夜、27歳のエストラーダを決して甘く見てはいないが、勝利を確信している。エストラーダは相手を間違えた。シーサケットは今やゴロフキンのような止まらない怪物にみえます。エストラーダはシーサケットを打ち倒すほどのパワーがありませんし、シーサケットのような屈強なファイターと戦った事もありません。

シーサケットはチョコラティートをKOし、この階級の新たなスターになりました。彼はこの階級のベストと戦う準備が出来ています。当初はWBO王者の井上尚弥と戦いたいとおもっていましたが、日本のファイターは彼と戦うことなく階級を離れていきました。

シーサケットはエストラーダをKOするつもりだ。そしてその後、カルロス・クアドラスとの再戦を望んでいる。4年前にシーサケットはクアドラスに敗れたが、カットによる負傷判定でした。

シーサケットは当時からかなり強く見えました。ラスト4ラウンドでクアドラスを倒せていたかもしれません。現在、シーサケットとクアドラスのキャリアは異なる方向に進んでいます。クアドラスは最近の3試合で1勝2敗。2017年3月のデビッド・カルモナ戦で唯一勝利したが、判定は議論を呼ぶものだった。チョコラティートに対してはいい試合をしたが、敗北は疑いようがなかった。シーサケットは2戦連続でチョコラティートを破った。両試合ともシーサケットは印象的でした。

クアドラスはWBCタイトルのエリミネーターとしてシーサケットVSエストラーダの前座で、マクウィリアム・アローヨと戦います。この試合には空位のWBCシルバースーパーフライ級タイトルがかけられています。

クアドラスはチョコラティートとの戦いで何かを失ったように見えるので、次の試合ではいいパフォーマンスをする必要があります。クアドラスもチョコラティートもその戦いで何かを失った。シーサケットとの試合でチョコラティートは抜け殻のようでした。クアドラス戦もシーサケット戦も試合後チョコラティートの顔は腫れあがっていました。この2つの戦いでチョコラティートは深刻なダメージを受けた。9月のシーサケットとの再戦では、チョコラティートは精神的にも物理的にももはやそこにはいなかった。

一方のクアドラスも、カルモナ戦はジャッジからの贈り物のような結果でした。ファンは結果にブーイングをあびせました。カルモナの勝ちでもおかしくなかった内容でした。その後のエストラーダ戦でクアドラスは負けました。序盤は良かったが後半落ちました。エストラーダのパンチは強烈なものではなかったが、エストラーダが勝利した。

クアドラスもまた、シーサケットとの再戦を望んでいます。それがアローヨと戦う理由です。クアドラスが勝てば、彼は指名挑戦者になります。初戦では序盤スピードでシーサケットからポイントを稼いだが、後半はかなり疲弊しているように見えました。負傷判定はクアドラスを救いました。

シーサケット
「再びアメリカでこのような大きな舞台に出れて興奮しています。出来る限り、このベルトを守っていきます。エストラーダに対しては、挑発したり、過剰な事はいいません。リングの中でお答えします。私は今タイでは評価されています。このWBCの緑のベルトが好きなので、出来る限り長く守っていきたいです。」

最後にシーサケットに好きなボクサーを訪ねると

マニー・パッキャオと答えました。

まぁ、その通りなんだけども
AはBに勝ったからCより強い。ノックアウトしたから判定より強い・・・みたいな論調で子供でもできる発想なのでついていけないところがありますが、これがプロの記者、あるいは欧米人の思考なのだろうか。

アジア人なのでシーサケットを応援するが、打ち合いに巻き込めば勝ち、技巧に翻弄されれば負けるだろうとおもっている。クアドラスとアローヨは互角だ。

やはり一番はコンディショニング。
この試合、相手を研究し遂行できたものが勝つ。
2戦目の完全決着のインパクトが強すぎるが、ロマゴンVSシーサケ①は客観的にみればロマゴンの判定勝利である。しかし2戦目はロマゴン陣営にシーサケット対策はまるで見られなかった。あるいは出来なかった。

文章を読むとエストラーダ戦の後なら、シーサケットは井上ウェルカムだったようだ。各陣営の本気度、思惑はわからないが、この舞台でさえ、ビッグマッチが叶わなかったのはつくづく残念な事だ。

いくら、次がマクドネルと言われようが、Superflyの舞台さえ生かせないのは運命か打算か。
よもや、井上ではなく比嘉が参戦を画策し観戦に行くというが、土曜の夜の比嘉はただのゲストかそれ以下でしかない。

大舞台で大物を破り、拳のみで国民的英雄になったシーサケット。
決まった相手との試合を当たり前に迎える彼の鉄の意志を見届けよう。

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