超ウルトラバイオレンス/井上尚弥VSシーサケット・ソールンビサイ

大きな試合のあとは力が抜けます。もうすぐ松本や山中が控えているというのに・・・この記事はたぶん米国のボクシングライターの駄文ですが、海外の一ボクシングファンもこんな風に考えているのだという紹介です。

私の英語力では難しいのでニュアンスです。

まずはじめに、なんと素晴らしい興行だった事でしょう。HBOがこれからもファンの声を聞いて、軽量級のファイター達と契約を継続してくれる事を望みます。SuperFly2は素晴らしい土曜の一夜でした。

エストラーダとシーサケットの戦いはモダンクラシックです。スキルフルとバイオレンスという対照的なスタイルの対決でした。そして毎ラウンド拮抗した戦いでした。これら軽量級ボクサーはボクシングの歴史において特別な瞬間を切り開いています。

チュコラティート、エストラーダ、シーサケット、クアドラス・・・
彼らの試合は特別であり、歴史に残るものです。さらに活性化していくべきです。

シーサケットはとてもユニークなボクサーです。超一流であるのにジャブをほとんど打ちません。(オルランド・サリドもそうのような印象です。)しかしシーサケットは突貫ファイターではありません。リング中央でエストラーダにカウンターを仕掛けさせ、強引なラッシュを決してせず、エストラーダが仕掛けるトラップにひっかかるような真似をしないのが印象的でした。それだけでなくシーサケットの身体能力は驚異的です。彼は自身の力を信じており、顔面に強烈なカウンターを食ってもなんともないような耐性があります。お金を払って観戦する価値のあるボクサーです。

エストラーダもまた、賞賛に値します。彼は絶対的な怪物と対峙していました。パワーと圧力に後退を余儀なくされましたが、距離を巧みにコントロールし、的確に美しいショットを当てました。他の誰もできなかった芸当です。

それだけでなく、エストラーダは(私の主観ですが)毎ラウンドダメージを受けていたとおもいますが、決して諦めることなく自身のボクシングを貫通し、12回には有効打でタイの戦車を揺らす事さえしました。エストラーダはバレラやモラレス、マルケスといった、強い意志と決意を持つメキシコの伝統的な本物の戦士でした。

最後に、マックウイリアム・アロヨもクアドラスに対して素晴らしかった。恐らく彼がシーサケットの次の対戦者ですが、パワーと体重の壁があるようにみえてなりません。シーサケットはもはやバンタム級に上げるべきに見えませんか?

シーサケットは日本の奇才と戦う権利を得たとおもうのです。
そう、シーサケットVS井上尚弥は超ウルトラバイオレンスである事を保証します。

どうか、シーサケットVS井上尚弥、エストラーダVSアロヨを次に頼みます。

海外にはこんな風に思っているファンがいるのです。
強打者とか屈強とかテクニシャンという言葉では陳腐です。

スキルフル、バイオレンス、ウルトラバイオレンス

そのまま使った方が馴染みます。

スキルフル=エストラーダ
バイオレンス=シーサケット
ウルトラ=井上尚弥

ロマゴンの初戦も、エストラーダ戦もなぜ本場のジャッジがアジアの無名シーサケットに点数をつけるのか、試合の中に化け物、怪物的なバイオレンスを感じるからでしょう。エストラーダは実に上手く戦い、特にラストはシーサケットの顔面をはねるようなカウンターを何度も決めましたし、ロマゴンの初戦もラウンドマストにのっとればロマゴンの勝ちでいい内容ですが、シーサケットには無視できない凄みがある。また観たい。あぁ、技術的には相手に劣る部分もあるけれど、この狂暴さはやばいな、最高だな・・・

マイク・タイソンやマニー・パッキャオに通じる痛快さがあるから暗黙的に支持されるのだろう。

そして、アントニオ・ニエベスを電撃的にボコった井上尚弥、その一戦だけで、あるいはYoutubeでボワイヨ戦などもみて?そんな格下との試合だけで、井上尚弥にも異次元の何かを世界中のファンが感じているのだ。

これが、本場の中量級や重量級であれば、いつか実現するだろう。
軽量級で、世界のファンが望む試合が実現するだろうか?

シーサケットのおかげで、シーサケットVS井上尚弥は既に100万ドルの価値がついたのではないでしょうか?

少なくとも、井上もロマゴンもいないSuperFly2は、懸念も吹き飛ぶ大盛況に見えました。WBSS同様、ファンはこのようなベストVSベストの激突が観たい、その機運は高まっていると言えます。一部の国、関係者だけが、ビジネスライクにその時をスルーし、来たるべきタイミングを計っているのか、リスクを避けているのかわかりませんが、もうそんな時代ではなさそうです。

何度も書きますが、井上尚弥は推定だけで私的P4Pの2位です。
日本だからか?このサイトのアンケートでもそのような結果が出ています。

私はニエベスが残したコメントがお気に入りです。

「井上は情け容赦なかった。」

情け容赦ない=Merciless

ボクサーにとり最高の賛辞です。

この記者の意図するニュアンスは伝わったかな?
私も同じ気持ちです。

超ウルトラバイオレンス

が観たいのだ。

私は統一がしたい。アンカハス、井上、誰でも構わない。

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コメント一覧
  1. この試合を見た感想は、お互い大したことない。エストラーダ相手にあれだけパンチを貰うチャンピオンに、あれだけパンチを入れてもダウンを取れない挑戦者。

    WBAで仲良くやってる選手達には、そろそろ日本人チャンピオン相手に、実力を示してほしいものです。

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  2. もうあとがなくて、打ち合うしかない最終回になると
    ロマゴンもエストラーダもシーサケットをかなり殴りました。
    ラストラウンドだけはシーサケットは明確に落としています。

    これが、本来の技量差だとおもいますが
    序盤からは出来ないんだろうなぁ。

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  3. 管理任さま
    そうなんですよね 打たれ強さは頭蓋骨の形によるらしいので独立した才能としてド根性と逞しいのは分かるんですが、さして体重の変わらない相手になぜあんなに前に出られるのか… 体重さえかわらなければあとはあちらが立てばこちらが立たずの技術だと思ってるのでスタイルは何でもいいんですけど…
    snsで見かけたんですけどシーサケはふくらはぎがハンパないようですね パックもそうでした

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  4. あなさん

    シーサケットのフィジカルは逞しいけど
    160センチしかない元Lフライ級の選手です。
    試合時も腹筋ムキムキマッチョという訳じゃないですし。
    ロマゴンばかり、階級の壁と言われますが。

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  5. 信じられないけど、シーサケはそんなにリバウンドしてないらしいですね
    sウェルターのハードもそうだけど一体どういうカラクリなんでしょうかね

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  6. 見たい。とてつもなく見たいです。

    が、既にバンタム仕様の身体作りに着手してる井上はスーパーフライには戻らないでしょう。

    ロマゴンとやりたい、スーパーフライには留まっても1年と言いながら結局2年近く待って7度防衛。その間も統一戦を模索しても結局上手くいかず。スーパーフライ2にも中2ヶ月しかなくても統一戦ができるならと参加表明していたにも関わらずまた流れ。
    さすがに経緯だけ見ると井上が逃げたというには不憫な気がします。
    あくまで井上個人を思えば。

    今、ベストなパフォーマンスが発揮できない階級に無茶な減量で無理やり出場するのは個人的に反対なので、もうしょうがないのかなと。
    私の中で井上が日本人ボクサー史上最高選手という評価は変わらないので、早く場の運が巡ってくるといいなと思います。

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