ウェルター級のトップ争いはアメリカの黒人が席巻しているがアマチュアは違う。
リオ五輪金メダリスト、イエレウシノフ、錚々たるアマチュアの実績を引っ提げて、プロでの世界挑戦を目指しているが今のところ相手にされる気配はない。
対するは、元世界2冠王者のジュリアス・インドンゴ。
テレンス・クロフォードは彼に勝って一気にSライト級の2冠を手にし4団体統一を果たしたが、インドンゴはいわゆる穴王者だった。レジス・プログレイスにもボコボコにされた。しかし、危険なものは持っている元王者であり、イエレウシノフにとってはテストマッチといえるもの。
リオでイエレウシノフに敗れ銀メダル、その後世界選手権等を制し、アマチュアナンバーワン評価を手にしたウズベキスタンのシャフラム・ギヤソフにも言えることだが、イエレウシノフ、Sライト級なのかウェルター級なのか、はっきりしない。両者ともにアマチュアでは、スペンスやクロフォードより実績上位なのだが、プロでは同じ土俵にはなかなか立たせてもらえない。
インドンゴも、さすがに鋭くいい動きだが、イエレウシノフは相手が打ってきた時に打ち返す動き、連打がエグイ。アマチュアでもそうだった。やや手打ち、軽いパンチになるが、ポイントの取り方、クリーンヒットの奪い方をよく知っている。カウンターというか、打ってきたら倍返しで打ち返すやり方が徹底している。とにかく相手より多くのヒットを奪うスタイル。
インドンゴとしては打ち合っても何倍返しもされるので打つ手なしで初回、2回とダウンし戦意喪失してしまった。
イエレウシノフの圧勝。
圧倒的に強いが、ウェルター級としてはまだパワーレスに感じるし、スタイルがアマチュアで確立されたパターンと同じなので、これでどこまでいけるかわからないが、本人はスペンスやクロフォード戦を強くアピールしている。
ロマチェンコ同様に、彼には即世界戦を組んでもいいほどの資格、実績もある。
ウェルター級のトップ争いはアメリカの黒人が席巻しているがアマチュアは違うのだ。
そんな、アマチュアトップのイエレウシノフ、ギヤソフらが交わって、はじめて本当の世界ウェルター級なのだ。Sライト級もそうだけど、ジョシュ・テイラーもホセ・ラミレスも彼らにはでは勝てなかった。
とりあえず、インドンゴなど全くよせつけないほどに強い。
果たして・・・