WBSSの記事を一番書きたいのですが、続報がなかなかありません。バンタム、スーパーライトともうひとつ、3つの階級で行うと宣言していましたが、3つ目の階級はかなり迷走してるのではないか?
こうして書くとバンタム、スーパーライトは偶然が生んだ奇跡かもしれません。
どのような母体、組織で運営しているのかイマイチよくわからないWBSSですが、サウジアラビアやロシアから巨額マネーを引っ張ってきていることは間違いなく、シーズン1をみても英国、欧州主導であろう。
多国籍でバラエティーに富んだ組み合わせを実現しているが、米国大手契約の選手はプロモーターや金銭、TVの関係があり、参加が困難で、米国系はまだ人気、知名度が沸騰していない選手の選出に限られる。
それらを考慮するとかなり難解だ。
ケイル・サザーランド(WBSSプロモーター)
「残る階級はミドル級より上の階級でしょう。ヘビー級はないでしょう。本当はヘビー級をやりたいんだ。どんなルールも科さない。公平にやりたい。クルーザー級のパート2はエキサイティングでしょう。ライトヘビー級やスーパーミドル級も同様ですがメンバーを揃えるのにあと1年はかかりそうだ。」
ミドル級
カネロとGGGを中心に既に米国で巨大なマーケットが確立されており、続く王者やランカー達もサバイバル戦が決定している。チャーロなども既に大手プロモーターの触手が伸びています。彼らを除外したら無名選手しか残りません。村田がこんなトーナメントに参加するイメージもありません。
スーパーミドル級
まだシーズン1の決勝も終わっておらず、この結果待ちか。無名王者、タイロン・ツォイゲは負け、ロシアごり押しのヒョードル・チュディノフはしょっぱい試合に終わった。ヒルベルト・ラミレスはボブ・アラムの威光で相手を選ぶ。デビッド・ベナビデスにも大手の触手。その他にもジェームズ・デゲールやホセ・ウズカテギ、マット・コロボフらがいるが、ガチンコトーナメントの機運は低い。
ライトヘビー級
ロシア3強の主役、セルゲイ・コバレフがよもやの敗戦、彼らはすでに米国HBOやマッチルームのDAZNと契約済み。アドニス・スティーブンソンはガチンコトーナメントから最も遠い存在。新王者のエレイダー・アルバレスだけがフリーな状況だ。あるとしても王者の戦いというよりは有望ランカーの集いとなりそうだ。
クルーザー級
シーズン1でウシクが優勝したばかり。とても盛り上がったがシーズン1以上のネームバリューがいない。あるとしても、無名ランカーのお披露目エリミネーターに成り下がる。ウシクが帝王だ。
ヘビー級
50億のオファーを蹴ってまでワイルダー戦を先延ばしするジョシュアに参加の可能性はない。単体で稼げる。ワイルダーVSフューリー、ジョシュアVSポペドキンなどが決定しており、あるとしても年寄りのルイス・オルティスや肥満のジャレル・ミラーなど王者未満のランカーに限られる。
ミドル級以上のどの階級を見渡しても実現は困難で、あるとすればやはりスーパーミドル級になりそうで、シーズン1でメンバーに偏りが多かった反省を込めて多国籍でやり直す可能性もありといえるが、米国主戦場の王者が出ないと天下一武道会とはいえぬものになる。デゲールやウズカテギが単体で試合をしてもそんなに盛り上がらなそうであるならトーナメントか。
3つ目のWBSSシーズン3は大幅な延期か開催困難で中止になるかもしれない。ミドル級以上と言わず、全階級見渡せば魅力的な階級はあるが、米国で活躍する王者が君臨する限りそれも難しい。日本得意の軽量級ではバリューが低すぎる。せめてスーパーバンタムより上だろう。
いっそのこと、スペンスやクロフォード以上に結果を出してきた欧州ロシアのトップアマを競演させ、そこで勝ち抜いたものを王者に挑ませるようなシリーズであれば、王者が集わなくてもかまわない。スペンスとイエレウシノフは今すぐにでも観たい。
米国王者が出ずともWBSS優勝は個人的に個別団体のベルト以上に価値がある、真の王者だ。モハメド・アリトロフィーが一番崇高だ。
3つ目の階級は本当に実現するのでしょうか。