様々な団体に色々な世界王者が君臨しているが、王者たるもの、WBSSに参戦している心意気のあるものが一番崇高な真の王者であります。たとえ稼げなくとも、逃げ隠れできないのだ。だから無冠のレジス・プログレイスやジョシュ・テイラーの方が評価が高いのだろう。ラミレスVSセペダやフッカーVSレスピエレなどの試合を観るとより一層感じることです。
この写真のようにマイキーを筆頭にもっと候補はいるのですが今はこのメンツ限定で・・・あるいは独自回答もありです。
私の本音は強力なプロスペクトもたくさんいる階級を承知でゲイリー・アントワン・ラッセルがお気に入りなんですよ。兄貴と同じでキャリアが進まない懸念がありますが。
決戦までの残りのトレーニングキャンプのため、テキサス州ヒューストンに帰る地元のレジス・プログレイスは4月27日のWBAスーパーバンタム級王者、キリル・レリとの試合のためカリフォルニアでのキャンプを打ち上げた。
プログレイス
「この試合はキャリア最大の戦いだ。公式タイトルがかかるものだから。このベルトを獲ってようやく正規の王者になれる。」ルイジアナ州ラファイエットのケイジャンドーム、DAZNで放映されるこの試合はWBSSトーナメントの準決勝だ。昨年10月にプログレイスは12回判定で元ライト級世界王者のテリー・フラナガンを下した。
プログレイス
「フラナガン戦はこれまでで最もリラックスした試合だった。一番楽しんだ試合でもあった。12回フルに戦ったんだけど8回でフラナガンをノックアウトしようとすれば出来た試合でもあった。でももっと試合を楽しみたかった。打たせずに打つことを試してみたかった。必要ならばいつでも倒せたし、全くスタミナをロスしなかったしずっと自分のペースだった。自分のリズムを決めていた、とても楽しい12ラウンズだったよ。」その試合の数週間前に前王者のエドゥアルド・トロヤノフスキーを下して、王座を防衛したキリル・レリが準決勝の相手だ。
プログレイス
「正直言って相手に言う事は何もない。俺は対戦相手を研究しない。コーチがそれをやる。俺はただリングの中でコーチに言われた事をするだけだ。俺にはいくつもの戦い方があり、何でもこなすことができる。アウトボクシングが必要ならそうするし打ち合いならそれをやる。相手をノックアウトしろと言われればする。リングの中で何だってできる。だから実際にファイトしてその時自分がやりたい事に依存するんだ。」プログレイスがWBSSに参戦したのは世界王者になるチャンスを増やすためだったが、トーナメント自体の存続が危ぶまれたりもした。
プログレイス
「辞退することは考えられなかった。もし次に世界戦じゃないとしてもWBSSをやり通したかったんだ。実際、別のところから7桁のオファーをもらったんだけど、その試合でベルトが手に入るだろうか、たぶん違うよね。ESPNに行ったら、たぶんWBC王者のホセ・ラミレスと戦えただろう。でも彼らは俺との試合を回避するために2試合挟もうとしていた。DAZNに行ってWBO王者のモーリス・フッカーをターゲットにしても同じことだろう。1年以上かかるかもしれない。WBSSの次の試合は公式なタイトルマッチだ。もしWBSSが崩壊しても選択の余地はない。WBAのキリル・レリと戦うんだ。」もう一方の準決勝、ジョシュ・テイラーVSイバン・バランチェクは未だ不透明だ。バランチェク陣営はまだ正式な辞退を発表していない。バランチェクが辞退するならWBSSで優勝してもIBF王座はかからず、統一王者にはなれない。
プログレイス
「俺はクロフォードがやったように4本のベルトを統一したいんだ。正直、今のスーパーライト級の4本のベルトの方がクロフォードの時より険しいよ。ラミレス、フッカー、バランチェク、レリ、この4人のベルトを奪う方がクロフォードの時より偉大だとおもう。それが俺の目標だし、その後でウェルター級に上がる機会があればそうするつもりだ。」WBSSが終われば恐らくプログレイスはフリーエージェントになる。モハメドアリトロフィーを獲得したものは間違いなく様々な交渉で自らの立場を有利にする。プログレイスが何級で戦うかに関わらず、彼の未来は切り開かれていく。
プログレイス
「WBSSの理念はボクシングとしては最高だ。本当にいい構想だとおもうよ。逃げたり、マネージャーの後ろに隠れたりできないからね。俺とキリル・レリはスーパーライト級トップ5の中の2人だ。モーリス・フッカー?一体誰と戦ったっていうんだ。ラミレス?本当の勝負をしてるかい?ベストとのファイトだけがベストなんだ。それが伝説なんだ。インドンゴやフラナガンという元王者と戦った俺こそこの階級のベストだと言う人もいる。フッカーもフラナガンとやったって?でも接戦だったよね、俺は一方的に勝ったじゃないか。」ラミレスもフッカーも独自路線でタイトルを保持しており、WBSSは当初は4つの王座のうち3つを統一できる可能性があったが現状はWBAだけになってしまうかもしれない。それ故にRing誌のスーパーライト級王者は現在空位となっている。それでも、プログレイスがひとつの王座を目指してキリル・レリと戦うモチベーションは十分だ。
プログレイス
「俺は誰とも戦わずして世界王者になりたいんじゃない。王者、元王者、無敗の奴らと戦って真の世界王者になりたいんだ。」
なるほど、RING誌ではスーパーライト級の評価は
王者:空位
1位:レジス・プログレイス
2位:ジョシュ・テイラー
3位:ホセ・ラミレス
4位:キリル・レリ
5位:モーリス・フッカー
6位:イバン・バランチェク
となっている。現在ベルトもないプログレイスやテイラーが王者の上を行く評価だが、マニアならば納得のランキングだろう。認定団体ではないがもはやこのRING誌認定王者というのが一番崇高だ。
今のスーパーライト級の4団体統一の方がクロフォードの時より険しいというのも納得だ。ついでにいえばこのメンバー以外にも強力な選手が後を絶たず控えている最激戦区である。
[st-card id=47953 ] [st-card id=46513 ]個人的には誰とは言わないが、現王者を凌駕する強者がいると感じている。
プログレイスの「何にでも対応できる、どんなファイトもできる」という自信は暑苦しいほどですが、たしかにここ数戦の試合をみても能力高いなぁ、ファイターなのかボクサーなのかもわからん、なんでもできる奴だなぁ、クロフォードより鮮やかかもしれん・・・
なんていう異次元の才能をみせつけているが、もう30歳、アマでは国内止まり、スペンスらに負けている。とても能力の高い万能派であることは認めつつ、サイズが足りないような懸念も少しあったりする。
誰からも逃げない、優勝候補の本命、現スーパーライト級の本命である事は認めつつ、ここまで自信家ならば寡黙なキリル・レリのマジカルボクシングを応援しちゃいます。そしてジョシュ・テイラーなんてもう一人の優勝候補もかなり難攻不落なんですが、プログレイスはどう料理するつもりなのでしょう。
バランチェク問題がクリアにならないWBSSですが、強いものが優勝し、アリトロフィーの栄光に到達したものが真の王者であるという認識、価値だけは間違いない。たとえWBSSが崩壊してもこの理念だけは忘れない。関心はバンタム級に傾いていますけどね。