リッキー・バーンズVSキリル・レリク

偏屈な自分が無理やり好きになろうと決めたボクサー、キリル・レリク(キリル・レリとも)の世界挑戦が決まりました。
WBAの指令に王者リッキー・バーンズが従ったものです。
10月7日、バーンズに勝てないと他の王者にも勝てないだろう。
GGG-ブルック、長谷川-ルイスに匹敵する個人的な超ビッグマッチです。

バーンズさすがや、見直した。
元々逃げない、勇敢なボクサーだけどね。

バーンズ
「レリク相手に初防衛戦とはとてもタフだね。KO率も高いしとても危険な相手だよ。最高のコンディションで臨まねばならない。
この階級には大きな夢と可能性が秘めており、この試合はそんなビッグマッチに向けた最初のステップさ。」

キリル・レリク(ベラルーシ)
21勝19KO

キリル・レリク

リッキー・バーンズ(スコットランド)
40勝14KO5敗1分

リッキー・バーンズ
髪を伸ばすとハンサムやのう。

バーンズはイギリスのといったら怒られちゃう、スコティッシュでwikipediaでは世界王座獲得後も街のスポーツ・ショップで店員として働いていると書かれている。
負けも味わいつつスコットランド初の3階級制覇をなしとげている33歳にして古豪といえよう。

これだけのキャリアでKO負けはないんだな。

クロフォードとも判定、ズラチカニン戦もスプリットなので相当強いはず。
ただ、どうしてもレイムンド・ベルトラン戦の印象が強く、ドローだが負けていたな。
アゴ割れても最後まで立っていたり、ベルトラン、この試合も粟生戦と同様ガチ強かったのでドーピング野郎だったとおもわれるが。

アイリッシュやスコティッシュのプライド、根性は底なしだ。

対するレリク、戦績はすごいが強豪との対戦はない。

この人のボクシングをみてすぐわかるのはアマで磨かれたんだなということで確かに過去のアマデータに名前があるが、戦績やメダルとかの情報は引き出せなかった。
KO率が高いが骨格もパワーもSライトよりは削れそうと感じる。破壊的な感じはない。とにかくミラクルな動きをみせる、いや魅せる選手です。

世界タイトルマッチを査定できるような強豪との試合がないのでなんとも言えないが、このKO率は一発ではなく連打によるものか一方的なストップ。
パンチが全てカウンターのようになっており、守りながら打つ、相手のパンチに合わせて打つ、コンパクトにまとめる、隙あらば攻めまくる。
動きに連動性がありよどみないのだ。攻防分離の対極に位置する川の流れのような、超ナチュラルでリズミカルなボクシング。

守ってもそれは次の攻撃への予備動作になっており無駄がない。相手の動きを利用して効率よくよけ、すぐ攻めるような匠の技の持ち主だ。
これはセンスと長年の練習で身に着けた体が覚えた感覚なのだろう。

こういう天才系のボクシングをするので、ガードは低く、不用意な軽いパンチは食うこともあるが、芯をはずしてるか、次の瞬間にはもう自分がパンチを当ててるので今までは全く危なげがなかった。
どこか、ユーリ・アルバチャコフの精密さとワシル・ロマチェンコの機動力が融合した感じだ。

というと褒めすぎで実際文句なく好みなのだが、いきなりバーンズ相手でどうなるかはわからない。
バーンズは反対にガッチリガードでジャブからワンツーフックと極めてオーソドックスなスタイルだ。
意外性は何もないが基本技術の高さと後は肉体、メンタルのタフさでこの位置にいる選手だ。
頑丈さ、精神力ならレリクより上だろうとおもう。

試合は不注意による一発を食わなければ・・・世界戦の緊張にのまれず、普段の動きができるなら、レリクの一方的な勝利になると予想する。
スピードだけじゃなく、パンチの多彩さ、テクニックに大きな差があるからだ。

バーンズがスコテッィシュ特有の根性を持っているのはわかるが
ベラルーシという国でレリクが心にどんな炎をたぎらせているのかがわからない。
性格がみえてこない。

レリクのプロモーターであるリッキー・ハットンは
「ビッグパンチャー」だとレリクを推すが、個人的にはそうはおもわない。タフなバーンズ相手だと苦労するのではないか?

それでも、試合内容が圧倒的なら、もしかしたらこの階級のナンバーワンはクロフォードを超えてこの人になるのかもしれない。
少なくとも小原の相手がレリクじゃなくてよかったよと。

全ては結果と内容次第。
いきなりの強敵にコロッと負けちゃう可能性だってあるから侮れないが、こういうボクシングが出来るのはすごいなぁ。

この激戦の階級に
モンテネグロやベラルーシが入ってたらワクワクします。

キリル・レリク

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