ノニト・ドネアを負かすには

パッキャオの常識を覆す大躍進に続けとフィリピンの有望選手が多数出てきました。
才能だけなら初期パッキャオを凌駕するんじゃねぇかとおもえるほどにセンスあるボクサーも多くいるような気がします。
日本の方が世界王者の数は多いけど有望な選手はフィリピンに多いとおもってます。

ロデル・マヨールがバッティングしなければ・・・
AJバナルやマルビン・ソンソナに青臭さが抜ければ・・・
バーナベ・コンセプションがもっとゴリゴリに徹すれば・・・

などなど

そんな中でドネアだけが一皮も二皮も飛びぬけて世界最強クラスの域にまで上り詰めています。
(元々アメリカで培ったボクシングのようであるが)
日本のボクシングファンも西岡との究極マッチの噂飛び交うドネアこそが最も関心高いボクサーのひとりなんじゃないでしょうか。
メイウェザーがどうのこうのは飽きたし別世界の話のようだし。

初代WBO/Asia-Pacific/フライ級王者
第12代NABF北米S・フライ級王者
第17代IBF世界フライ級王者
第7代IBO世界フライ級王者
暫定WBA世界S・フライ級王者
WBC/Continental-America/バンタム級王者
第16代WBO世界バンタム級王者
第28代WBC世界バンタム級王者
ノニト・ドナイレ(比国)
Nonito Donaire
28戦27勝(18KO)1敗

僕もドネアのボクシングが大好きですし西岡といえど対戦するとなれば8-2くらいで不利予想が立つでしょう。

このドネア、果たして本当に穴がないのか、どこに隙があるのか、ムニャムニャと考えていることを書いてみようとおもう。

ドネアといえばやはりダルチニアン戦とモンティエル戦のカウンター一撃KOのインパクトが強烈だ。
スイッチして余裕こいて戦ったヘルナン・マルケスもモルティ・ムザラネもその後強い王者となったことからも突出したものがある。

まずドネアと距離を置いた刺しあいをするとシャープなジャブや速いフェイントなどで主導権が握れない。
それで自分の距離を作りだそうと強引に詰めていくと強烈なカウンターの餌食となる。
前につっこんできた相手に突き刺すカウンターが漫画のようにきれいでエグイのでインパクトが強烈になるばかり。

ヘルナン・マルケスやウラジミール・シドレンコはそもそもが距離が近い小さな選手だったのでカウンターを合わせる必要もなく自在にコントロールできたのだろう。

とにかく体格で劣り突っ込んでくる相手にはメチャ相性がいいのだろう。

苦戦した試合としては体重超過のラファエル・コンセプション戦があるがこれは相手がルール違反を犯しており、ドネア自身のコンディションもよくなかっただけだろう。
負けないとふんだ相手に対してはスイッチしたり様々な動きを試すような余裕を見せた動きを見せる。

直近のナルバエス戦、苦戦とはいえないが専守防衛、攻めてこないテクニシャンに対してドネアも強引に崩しにいくことはできなかった。
相手のキャリアを考慮して警戒したのかもしれないが小さくてパワーもないナルバエスに慎重すぎるんじゃないかと感じた。
以外と出てこない相手だと歯がゆい展開になるのかもしれない。そこがパッキャオとは大きく違う点か。

パッキャオ以外のほとんどの軽量級選手が階級の壁に苦しんでいる。

モンティエルがドネアやテラザスに苦杯をなめたのも
長谷川がジョニゴンの長距離砲を食らったのも

距離感とパワーに今までにない微妙な戸惑いを感じたからではないだろうか。
離れていれば遠すぎて、接近すれば体の力、プレッシャーが強い。
なかなか自分のペースを作れない歯がゆさを感じたのではないかと想像する。

なので極端だがドネアが苦戦する要素のひとつとしてドネアよりさらに距離の遠いボクサーや
ジャブやストレートにも屈せず圧力かけてこれる体力あるボクサー
(今のフェザー級以上のボクサー全部)

または

ジャブの刺しあいや手数でもドネアを凌ぐようなサーシャ
出入りの瞬間が速すぎてキャリア(アマ)濃厚なリコンドゥ

であればドネア攻略も大いにあるのかなと考える。

さて西岡はどうだろうか

こちらも最近は特に慎重に時間をかけて相手を分析するタイプのボクシングだ。
不用意に突っ込んだり打ち合いを仕掛けたりはしない。

出てくる相手に合わせてより精度のいいパンチで応酬していく。
ドネア同様ポイントでもめったなことで劣勢にはならない。
特に序盤は相手のひとつ上をいく緻密さでじわじわ積み上げていく。

たぶんダルチニアンやモンティエルのように中間距離で分が悪いからエイヤァー
みたいなことはしないであろう。

結論とすればやってみないとわからない。
離れた距離でドネアのスピードとシャープなジャブの前に劣勢となった時にどう対処するのか。
今までの相手と違い骨格では劣らない。一撃必殺の武器も持つ。

きっとナルバエス戦のような慎重な戦い方になるだろう。
しかし西岡にはナルバエスにない体格とパワー、左を当てるバリエーション、左をえさにした右の使い方など
倒すか、倒されるかの勝負できる武器がある。

実現するなら心臓飛び出しそうなカードだが
五分五分か西岡有利を信じその時を待とう。

その前にバスケス戦、どうなるやらですね。
ドネアのパンチが以外と効かない、バスケスが明らかに体が強い、プレッシャーをかけていける、そんなことがあればバスケスに勝機もあるような気がします。

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コメント一覧
  1. ブリブリボクシングファンさん

    試合が終わってしまってからですいません。
    ドネアにしては苦戦の部類でしたがやっぱエレガントだしどうやって倒すかだけが問題でポイントは全く問題ない差だったと感じました。

    体力、パワーという点でSバンタムがギリギリな印象も受けました。

    それを踏まえてドネアに勝っておかしくないのはやはり

    サーシャ
    リコンドゥ

    ですね。

    両方ともドネアに後れをとらない手数と出入りができますからね。
    バスケスは頑張ったけどガードが忙しく手数で大きく劣りました。
    ナルバエスもそうでした。

    西岡も期待できるとおもいますが技術戦になった時にあのドネアからポイントとれるのかなとやっぱ気になりました。

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  2. ドネアが圧勝してる相手はサイズでドネアを下回ることが多かですよね。西岡は勝ってくれ~!て願望が入りますが
    サーシャだったら本当掛け値なしで勝負が楽しめそう。

    リコンドゥでもそうですね。ちょっとドネア応援かな。

    スピード勝負でドネアに勝てる相手はまあいないと思うので
    打ちにきたところを確実にとらえられる選手じゃないと勝負にならないと思います。
    でもドネアいい人だからあんまり負けるとこ見たくないな・・・。

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  3. boxさん

    とんでもないです。
    ドネアが負けることについて妄想してみただけなので。
    基本boxさんのような意見が多いとおもいますし。
    モンティ、ナルバエス、バスケスとかなかなか濃い試合してくれるドネアの今後に今後も注目していきましょう。

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  4. すいません。言い方ってか自分の言葉が足らなかったです。
    スピードキングと呼ばれていた(今も呼ばれてますが)あの若い頃よりはスピードがっていうだけでスピードはあります。申し訳なかったです。

    自分だけだと思うんでなぜかは分からないんですけど、カウンターが上手い選手だと必要以上に強く見えてしまう・・・だから西岡不利だと思ってしまう・・・決してボクシングは当然カウンターだけではないのでそんなことはないんですが・・・もっとまともな意見できるようにボクシング眼鍛えます。

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  5. バスケスがドネアより明らかに馬力があると確信できればアップセットもあるかなぁとおもいますが・・・
    パッキャオとやる前のクロッティマルガリートに似た心境とでもいうか。

    アルセは世界的には人気があるので今のタイミングだと西岡戦より大きな金になる、ただそれだけじゃないんでしょうかね、アラムの意図は。

    西岡もドネアももうちょい時間おいてビッグマネー熟した頃にやりたいのかな。

    より稼げるというのはプロモーターにとっても選手にとっても大切なことだとおもいますがそのせいで旬を逃してしまったりファンの期待を先延ばしするのは勘弁ですね。

    選手はいいがアラムよ、もうおじいちゃんでそんなに強欲でどうすんのよという感じです。

    そしてファンが望み、アラムが一番望まないのは今このタイミングでの
    VSリコンドゥ
    でしょうね。

    実力者で不遇というのが実は一番気の毒だとおもいます。

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  6. ドネアはバスケスに苦戦するんじゃないかと思ってるんですよね。
    そろそろここらへんで階級の壁にぶつかるような気が・・・。
    ただ勝利予想はドネアです。手こずる程度なのか苦戦するのかはわかりませんが勝つことは勝つでしょう。
    そして次の西岡戦(と言い切ります)に向けて穴が見つかるんじゃないかと思っています。
    アラムが次はアルセとか言ってますがそんなの誰も見たくないでしょう!
    頼むぞセニョール!

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  7. boxさん

    >ジョーンズのような危険を冒さず勝ちに徹した安全運転
    これロイ・ジョーンズですかね、自分は違う印象ありますが。

    一番興味深いのはリコンドゥでしょうが「ガンボアとやれば?」みたいな感じでドネアはやりたくなさそうでした。

    西岡もスピードあるとおもいますが、トータルでバランスいい選手に変貌しましたね。緻密なボクシングするんでわかりませんよ。

    とりあえずバスケスが勝ってるのは体のパワーだとおもうのできれいなボクシングで対抗しようとせずゴリゴリやってみて欲しいですね。
    ドネアとて無敵ではないとおもいます。

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  8. とりあえず超ゴリパワーファイターと超アウトボクサーとやった時どうなるかですよね。っていうかこんだけ強くなっちゃうと彼より能力が上の人が出てくるのを待つか、ラッキーパンチでしかドネアを負かす要素が今のところ見当たりません。これからドネアが階級上げたり試合をするにあたって、ジョーンズのような危険を冒さず勝ちに徹した安全運転のようなスタイルを目指すのかスタイルは違えどパッキャオのように熱い試合をしていくのか。
    ドネアが勝ちに徹したら今のところまともに試合ができるのはリゴンドーだけですかね。
    正直西岡ももうスピードがあるわけではありません。スピードのかわりに余りある技術と老獪さが出て今のスタイルになりましたが、それでもドネアには通用しないと思います。体格は違えどあのモンティエルがああなってしまったので上に書いてある通り8対2で不利だと思います。
    当面一番見たいのはリゴンドー対ドネアですね。一番見たくないのも両者がビビってつまらない試合で終わるってパターンですが。とんでもないカウンターパンチャー同士なんで仕方ないですけど。
    でも本音は西岡にすべてぶっ倒してもらいたいのが本音ですけど。笑
    バンタムにもポールみたいなリーチもった人現れないですかね。そしたらドネアの別の一面が見れて面白そうですけど。なんだかんだドネア強いですけど何故か盤石の強さってイメージがありません。そういう人ってどっかに絶対穴がありそうです。笑  イメージですけど・・・

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