マニアなら誰もが暗黙の了解となっている裏P4Pトップの一人、リコンドーの試合、度々の延期となるもついに正式決定です。コバレフVSウォード2のアンダーですから怪我でもない限り大丈夫でしょう。土壇場でのゴタゴタが気になりますが・・・
ギレルモ・リゴンドー
17勝11KO
アマ463勝12敗(諸説あり)
本当はもう40戦くらいしててもおかしくないキャリアですが、強すぎて、絶望すぎて対戦者が現れない不遇のアマ皇帝です。2度の五輪金メダリストですが、北京前に亡命したので、出てれば北京、ロンドン、リオでさえ金だったかもしれません。
対戦者に恵まれないのは彼にも原因があり、ドタキャンしたり金で揉めたり、クールすぎて試合がエキサイティングじゃなかったり・・・
彼の試合がイマイチパッとしないのは己のスタイルを崩さない、相手と実力差がありすぎることから起きるともいえます。動きをみればヤバイのは一目瞭然で、お祭り試合としてリコンドーと戦いラッキーダウンまで奪った天笠はもうこれだけで飯を食わせてあげたいくらいです。
その天笠が
「パンチがハンマーのようだった」
とお岩さん顔で語っていました。
単なるランナーじゃないんだよな。
本気になれば全KOのパンチャーにだってなれるだろう。
https://youtu.be/8B9LkWEdjwE
https://youtu.be/aEktcbGTjcE
もはや語るより映像をみた方が早いな。
モイセス・フローレス
25勝17KO
暫定王者なのかそうでないのかよくわからない立場ですが、ずっと次リコンドーと言われて早1年、逃げたわけじゃなく延期になっただけでやっと決まりました。
こちらはプロのたたき上げか、いかにもメキシカンらしくパンチを強く上下にフォローするパンチャータイプです。オスカー・エスカンドンやパウルス・アンブンダに勝っていますので立派なトップランカー、もしくは暫定王者と言えそうです。大柄でボディやアッパー、左フックの強いメキシカンは結構いますが、彼はアマエリートじゃない分、雑な面と頑丈で体力がありそうな面があります。
両者のスピードとディフェンス能力にかなり差があるので、ポイントでは一方的になるだろう。けれどリコンドーは相手に体力あると無理せず判定で流す事があるので12ラウンドのうちポカをやってダウンを食う事もあるかもしれない。そこだけがフローレスの勝機だろう、って天笠と同じ展望になっちゃいます。
誰が相手でもこんな展望しか描けないリコンドーですが、フローレスは普通に天笠や小国、久保なんかより技術もパワーもあるとおもうのは気のせいか。その分チャンスだって多くあるのかもしれない。
暫定含め、日本に2人も王者が出ている階級ではありますが、これが真のSバンタムトップの戦いであり、そこを完全スルーでベルトをたらい回しそうな日本勢はやっぱりなんかなぁ。日本人だけじゃなくその他王者もリコンドーだけはスルーしてますが・・・日本人がベルトを巻くと階級が停滞するという自説は正しいとおもいます。彼らの場合は、これから、どんな試合をしていくかですけど。
リコンドー、36歳、引退した長谷川と同級生ですから、もう何も言わず、ただただ試合が見れる事に幸せを感じつつ最後まで見届けたい。
自分の記憶の中ではSバンタム歴代最強、いや、ボクシング史上最高峰の一人です。
そんな心境です。