全階級で最激戦区のSウェルター級のダークホース。こういう選手は好みです。ジャマイカ生まれの米国育ち、粗削りだけど磨けば輝くダイヤの原石です。
ナサニエル・ガリモア
20勝17KO1敗1分
WBA4位、IBF6位
2015年は10試合、16年は7試合、今年は4試合消化しました。
ホープのジェイソン・ロサリオ、ジャスティン・デローチを連破したのが圧巻です。
ガリモア
「父と母は離れて暮らしていて、ジャマイカは治安が悪かったので11歳の時父が私をアメリカに連れていきました。」アマ47勝4敗
2011シカゴゴールデングローブ優勝ガリモア
「地元の大会での優勝が私のステップでした。自信が生まれ、これでやっていくんだと決めました。自分より若いうちからボクシングを始めた者より頑張って多くを学びたいとおもっています。」若い頃は野蛮で気性の激しい性格でしょっちゅうトラブルを起こし、警察の厄介になっていたガリモアは友人に紹介されたボクシングで人生が変わりました。自分が頑張ることで、ガリモアと似た背景を持つ子供のためのローモデルになろうとしています。
ガリモア
「ボクシングがなければ、今でも街をうろつくゴロツキだったでしょう。怠惰な心は悪魔の遊び場です」
An idle mind is the devil’s playground.
決して経験豊富なトップアマとはいえないガリモアは、2014年のプロデビュー以来、短期間に数多くの試合をこなしながら少しづつ質を上げて実力をつけてきました。5戦目で戦った4勝9敗の選手が最もタフで多くを学んだと言います。
大きなプロモーションでもなく、先のホープ2連戦はガリモアがアンダードッグとしての立場であったような気がしますが、逆にステップに変えてしまいました。
ジャスティン・デローチは本来フェルナンド・ゲレロと戦う予定でしたが、キャンセルされて、急遽ガリモアが抜擢されたそうです。
もっと洗練された王者が君臨する階級で、頂点は険しいとはおもいますが、ジャマイカをルーツに持つこの男の体力とパンチは要注意であるとおもいます。