サウジの巨大な興行が終わりましたが、マニア的にはこの試合が重要なのでした。
マドリモフが試合を管理するBBBofCのメディカルチェックで不合格となり一度は中止が報じられたが、その後の再検査で異常なしと確認され中止を撤回、試合は予定通り行われた。
とのことです。
出てきた時はとても注目されたマドリモフですが、無事、無敗のまま戴冠したのにニュースは静かなものです。約1年ぶりの試合で、直近ではミシェル・ソロとの連戦で少し停滞していました。カザフスタンのリオ金メダルのダニヤル・イエレウシノフは無敗のまま消えてしまいましたので、このあたりの選手には常にその不安が付きまといます。
しかし、ロシア圏にはロシア圏で・・・という暗黙ルールか、相手も強豪ながらロシアで静かにキャリアを構築してきたクルバノフでした。渡辺あきのりに勝利などもある無敗のトップアマでずっと好きな選手でしたが、Sウェルターでは小さいでしょう。
試合は、よりテクニカルで動きの派手なマドリモフの完勝に終わりましたがレフリーストップがやや早いような・・・
クルバノフはL字やショルダーブロックの天才ですが、マドリモフの読めない大きなパンチには通用しませんでした。
誰も知らない、大器、マドリモフ29歳の静かな戴冠ですが、この階級は、ジャーメル・チャーロが立ち去ってから新たな動きがあります。今のトップはティム・チューでしょうが、キース・サーマンとの新旧交代マッチを控えています。
そして、カネロとやりたくても相手にされなそうなP4Pナンバーワンのテレンス・クロフォードがキャリアを再構築するならSウェルターでしょう。バージル・オルティスという全KOの人気者もいるし、相手がいなければジャロン・エニスも進出してくるでしょう。
そういう状況なので、戴冠は地味でも勝ち続けていればイスラエル・マドリモフにもビッグチャンスが訪れるだろう。
身長174センチと小柄で限界は少し感じるが、この男のスキルは特筆ものです。スイッチヒッターでアクロバティックでミラクル、アマの実績もすさまじく、プロではデカイ階級の相手にも勝利しています。エディ・ハーンはニューゴロフキンと言ってました。
そんなミラクルな才能がメインストリームのボクサーと戦う日がみたいのです。
VSテレンス・クロフォード
VSエロール・スペンス
VSジャロン・エニス
ロシア圏にはロシア圏で・・・じゃなくてアメリカ勢もまともに向き合おうよ。
私は未だに
アレクサンダー・ベスプーチンVSラジャブ・ブタエフ
が心のベスト
です。抜けません。