2月3日にこのような試合があります。
コナー・ベンVSペーター・ドブソン
コナー・ベン22勝14KO 27歳
親父が有名なナイジェル・ベンでそのスタイルを継ぐ野性的で獰猛なパンチャーだが、これまた親父のライバルの息子、クリス・ユーバンクJrとの無茶ぶりな試合を前にドーピングで台無しにした。しかし恐らく、親父のストーリーを引き継ぐ人気者なので、そのあたりは緩い処分で済んで現在に至る。英国じゃ処分だがアメリカだと関係ないのかな。
ペーター・ドブソン 16勝9KO 33歳
アマチュア経験ありの無敗選手だが、超一流とはいえない感じ、昭和のファイターのような面影がある。
恐らく、人気者というべきか、話題性がありお金になるコナー・ベンの仕切り直し、そこそこ説得力のある相手という意味合いの試合だろう。コナー・ベンに豊富なアマチュアキャリアはないが父譲りの獰猛さでそれを乗り越えるスケール感はある。
案外、相手のいないクロフォードやエニスなどの相手候補としてコナー・ベンの名前が挙がる日も近いかもしれない。知名度、ファイトマネー、興行的にはなかなか魅力があるからだ。
そして誰が相手でもテクニックでは勝てないであろうクロフォードやエニスの相手として、想定を超えるような凶暴性や意外性を発揮する可能性のあるベンのようなスタイルは案外興味深い。ベンはこれまでもクリス・ヴァン・ヘーデンやクリス・アルギエリに圧勝している。はまった時は強い。
こんなことを書くのは、
ナイジェル・ベン
クリス・ユーバンク
といった往年の名選手が、アメリカのビッグスターにほとんど絡まなかったからだ。
哀しき狂犬病/(ダーク・デストロイヤー)ナイジェル・ベン
リングは哲学を超越する/(シンプリー・ベスト)クリス・ユーバンク
タイミングがずれた?
中量級黄金時代、ビッグ4といわれるレナード、ハーンズ、ハグラー、デュラン、永遠のマスターピースだろうが、ベンやユーバンク、ジュリアン・ジャクソンやジェラルド・マクラレン、マイク・マッカラムに絡んでこそ真の価値があったのだ。
あの頃、B面に追いやられた彼らは、恐ろしいほどに強かった。
しかしスーパースターに相手にされることはなかった。
案外、現代ボクシングの頂点に君臨するクロフォードのような完全無欠のボクサーには、泥臭いコナー・ベンのような男が番狂わせを起こすかもしれない、なんていうおもいも少しある。
まだもう少し、証明すべきことは残されている。偉大な親父の足元にも及んでいないけどね。