ジェナディ・ゴロフキンVSケル・ブルック他

ジェシー・バルガスとの試合が決定だったはずのブルックがP4P最強の声もきかれるGGGと対戦。
これは予想だにしていなかった展開だ。

カーンVSカネロに触発されたのか?
今はまだ実感がないが、折に触れて書いていく事になりそうだ。

ジェナディ・ゴロフキン
35戦全勝32KO

ケル・ブルック
36戦全勝25KO

両者全勝で、GGGは言わずと知れたミドル級最強、全階級でも最強の評価が実際のところだろう。
メイウェザーのP4Pと違い、打ち合いブッ倒すエキサイティングな完璧なファイターボクサー

一方のケル・ブルックもハイレベルなウェルター級で最強じゃないかと言われる王者。
エリートアマではないが、20戦程度のアマを経てプロアマ無敗。底がみえない。
俊敏な黒人アスリート系かつ、ハメド的天才的素質とパワーも兼ね備える。
何でもできる器用な王者だ。

しかし、未だ実感が沸かない。

井上尚弥とレオ・サンタクルス、いや、スタイルは違うが強さだけならロマチェンコと戦うような
体格、階級が違うので現実味がないのだ。

カーンはカネロに挑む時、脆いのでブッ倒されるだろう、身体が心配という声がきかれたが
ブルックにはそういう声はないのだろうか?カネロより危険な、現役最強のパンチャーだというのに。

しかし実際の体格差は体重を160パウンドに合わせればさほどないだろう。

GGGが180センチ弱
ブルックは175センチ

だとか。
ブルックは細身ではなく筋肉の鎧でガッチリしているし。

本当に、試合内容を想像しにくいが、技術、スピード、パワーもある程度はブルックの能力が通用しそうだ。
勘もセンスもパワーもウェルターでは申し分なく、戴冠したポーター戦以外は相手が役不足と感じるほどの差をみせている。
ポーターの肉弾戦には多少苦戦したがクリーンヒットは許していず、頭脳的、安全運転をさせても超一流だ。

しかし相手がGGGである。
数値や見た目の技術では計り知れない強さ、プレッシャー、パワーがある。
ヘビー級くらいあるんじゃないかというくらいのパワーと屈強さ、タフネスも感じ、見た目以上に強いのが彼の特徴だ。

今後も数度妄想記事を書こうとおもうが

ブルックは目だったアマではなくずっと無敗で快進撃を続けていても、同国のカーンの存在に隠れ無視され続けていた苦労人でもある。
底が知れない、得体が知れない強さがあるのだ。どんなにGGGが400戦程度のアマ歴があるスーパーボクサーだったとしてもブルックはその舞台にいた相手ではない。

どこか、楽勝、余裕すら感じる最近のブルックだが、これまでの過程ではたしか効かされて危ない試合もあったとおもう。
スピードもスキルもディフェンス技術もあるから判定で逃げ切れるが、特別頑丈、タフな選手ではないはずだ。

それをふまえると、どう考えても動きまくって善戦がいいところで、GGGのパワーに12ラウンド逃げ切れるとはおもえず
痛烈なKO負けになるんじゃないかとしかおもえない。

しかし、どんなに英国で頑張っても評価は上がらず、メイウェザーの対戦候補にも選ばれず・・・
だったら一番手っ取り早いのがGGGに勝つこと。

もし勝てば、P4P最強はブルックのものだし
ポテンシャルは計り知れないものがあるのも事実。普段の練習で確かな手ごたえ、自信があるのだろう。
ボクサーの鏡というべき男らしい選択だ。

日本人じゃこうはいかない。

そして、GGGにしても本当に戦ってくれるなら、相手を選ばないんだな。
階級下の怖い選手じゃないんだろうが、ブルックは得体が知れず、GGGにとっても未知数でどちらかというと苦手タイプに違いない。

未だ、半信半疑、実現は50%くらいにしかおもえないが
こんな試合が決まる、両者すんなり合意となると

2人に敬意を示すとともに、世界と日本では隔絶の差があるな、ボクシングという競技に対する真摯な姿勢が・・・

おまけ

週末はたいした試合はなかったが、超好みの試合と結果があった。

アルベルト・パガラVSセサール・フアレス

https://youtu.be/VqpVfWpnHKk

バカラはフィリピンホープの一角
26勝18KO無敗で期待を一身に背負ったエリート

対するファレスは雑草選手
17勝14KO5敗

Sバンタムに出戻りしたドネアを苦しめた試合で評価をあげたが、次の試合でまさかの敗北。
雑草メキシカンらしく荒くタフなところがあるが技術が一流な訳ではないところがみえる選手だ。

試合は初回からセンスの違いでパガラがダウンをとる好スタートをきるも
大振りでもフォローまでしっかり振り抜くファレスの乱暴なパンチとタフネス、プレッシャーに、まだ若いパガラは対処しきれず潰された格好。

典型的な若き天才ホープが泥くさい雑草に潰された形だ。

自分のような古いおっさんマニアには痛快な結果となったが、バカラという選手が弱いわけじゃない。
亀3に似てセンスがあり、能力が高く、亀3よりもパワーもある。有望な選手だ。
しかし、ファレスのような実戦型の選手をクリアするにはまだ青いのだ。

そこが、ナンバーワンホープと言われるマーク・マグサヨと違う部分だ。
何度もホープとして見てきたが、マグサヨとは違うと感じた自分の見立てに自己満足。
AJバナル的なポジションで今後苦労するだろうな。

それにしてもファレス、これはやりにくい選手だな。
和氣や小国、大竹、岩佐でも勝てるかどうか?

これを攻略できたら世界戦へ行ってもいいだろう、そのくらいの猛者だ。

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コメント一覧
  1. サーシャさん

    イギリスは移民が多いので
    ボクシングも多彩ですね。

    自分はプロモーターとかトレーナーとか
    あまり詳しくないし興味もないですが

    ブルックを見たときはどこか

    ジュニア・ウィッターに似てるとおもいました。

    そしたらやっぱりルーツは同じ。

    ハメドイズムがイギリスには残っており、これは面白いですね。

    コバレフのはwikiにのってます。

    2012年6月のダーネル・ボーン戦で5000ドルのファイトマネーを手にするが、プロデビューからプロ19戦目のこの試合まで約3年の間ファイトマネー無しで試合をしていた苦労人。

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  2. 管理人様

    コバレフも20戦までノーギャラですか??
    凄い、恐れ入りました!
    自分に先行投資してるみたいですが中々出来ないですよね。

    それと最近知ったんですがブルックのトレーナーのドミニクってブレンダン・イングルの息子だったの知ってました?

    最初スタイルが違うから気にもしてなかったけど管理人様がハメド的と言うのも言われてみれば確かに共通するところがあるのも分かりました。
    飛び込んで打つフックや脚さばき、たまに魅せる瞬時のスイッチ、体のやわらかさ、近い部分も頷けるなと。

    確かボーイズ&ガールズクラブでしたっけ?
    懐かしい。
    僕の先輩もそこに行ってハメドの練習をビデオに撮って研究してたので見せてもらった憶えがあります。
    僕もまだ10代でVHSのビデオテープで見ました。

    あの血統がまだ世界のトップで活躍していた事が驚きと嬉しさと感慨深いものがあります。

    ブルックのハメド的な要素は管理人様が言わなければ全く気付きませんでした。

    ゴロフキンに一泡吹かせてほしいですね。

    この挑戦が無謀じゃなく勇気と意味のあるものになってボクシングの改革になる事を願います。

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  3. dさん

    カーンやブルックが行くんだったらと
    Sウェルターのチャーロとかアンドラーデとか
    Sミドルの面々ものんびりしてられないですね。

    ブルック、恐ろしい決断したものですが
    ブルックVS村田だったらブルックが勝つかな、普通に。

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  4. マイティさん

    ジェシー・バルガスはどうおもってるのかな?
    ブルック、GGGどっちかに土がつくんですね。
    ブルックが倒れる姿しか想像できないけど
    そんな簡単にいくのかな?

    昔やったプロクサみたいな感じかな?
    プロクサはGGG戦の後若干壊れてしまいましたが・・・

    うっちーさん

    実感沸かないです。
    GGGともやりたいなんてことは聞いたことはあったけど
    本気だったとは。

    この姿勢だけでも日本人は見習って欲しいものです。

    一瞬のマ夏さん

    教科書でいうならブルックの方が点数高そうな見栄えするボクシングしますが
    GGGの強さが本物なのか確認できる試合ともいえますね。
    パワーはすさまじいけどモンロー戦なんかみると
    打たせないボクサーじゃないですからね。

    パガラ陣営はファレスの力読み違えたかな?
    やっぱり手足痛めてもドネアとパガラじゃ筋金が違うということ。
    ファレス、ラバナレス的でいいですね。

    サーシャさん

    ユーバンクJrは金目的
    ブルックは名誉が目的

    だったのかな?

    キューバ人は確かにプロ=アウェーなので孤独、唯我独尊ですが
    空気読まないですよね。

    バルテレミもライト級が面白くなってきたとおもったら遁走してしまいました。
    ガンボアも一番稼げる時間を棒に振ったかな?

    だから、陽気そうで誰とでもやりそうなルイス・オルティスさんが好きかな?
    今のヘビーではやや小柄でデブで高齢ですがヘビーでは一番好きです。

    コバレフも20戦近くまではノーマネーファイトだったとか。
    自分に自信があるから貫けるんでしょうね。

    日本人はシステムの問題もありますが、河野がロマゴンはちょっとと言ったように一番強い自信はないのでしょう。

    Sバンタムにはリコンドーやドネアが
    Sフェザーにもロマチェンコが

    世界のベルトは欲しいけどあいつはやばい、こいつもきつい

    ですもんね。

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  5. 今回ユーバンクJr側が過剰に条件釣り上げて来て困ったエディ・ハーンがケル・ブルックに打診してみると24時間以内に返答する、即決だったみたいですね。

    ユーバンクJrは決まると思ってたみたいですがシニアと弁護士が条件釣り上げて実は破談にしたかったのか?
    しかしケル・ブルックはネジが外れてるのか?とさえ思う程の怖い者知らずで凄いです。

    ララも相変わらずゴロフキンを挑発しまくってるみたいですね。
    挑発するのはいいですがファイトマネー50:50はちょっと理解に苦しみます。
    リゴンドーといい、ガンボアといいキューバ人は自分の立場を分かってないというか損する言動が多くキャリアを遠回りして勿体ない。
    日本人も外に出ない理由として似た部分があるように思います。

    その点ゴロフキンはしばらくは激安ファイトマネーでも黙々とキャリアを積んでベルトをコレクト、英語まで勉強して本当に凄い。

    それだけ自分の実力に自信も確信もあったのでしょうが多くのボクサーはチャンスの掴み方として手本にしてほしいです。

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  6. 階級を超えたカードが実現していますね!
    Sウエルターまでは中菱級、ミドルからは重量級って勝手に思っていましたが、、。
    ブルックは良い選手ですがGGG相手に12ラウンドは厳しいと思います。プレッシャーとやっぱりパンチ力が全く異質な感じがします。タイソンにも通じるようなかすっただけで脳が揺れてしまうパンチ。
    ブルック心配です。
    それにしてもイギリス開催。GGGはもう戦うマシーンですね。しがらみとかなんだとか、私もいつも書いてしまいますがそんなもん吹っ飛ばし痛快です。これぞ戦う男。謎判定だけはやめて欲しいですね。
    パガラはジャブが少なかったですね。
    フェイント入れてましたがフアレスは気にせずスタイルを守っていました。1Rのダウンとってカウンター狙いで余計手数が減ったように見えました。

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  7. とんでもないカードですね
    階級差を考えるとGGG有利かなと思いますが、今年一番注目したい試合なのかと思います
    しかしブルックの度胸は素晴らしい

    日本の選手、ジム、関係者にも見習ってほしい姿勢です

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  8. ブルックvJ.バルガスも極上のカードだったと思ってたんですが、ゴロフキンの前だとブッとびますね。

    細心のディフェンスはウェルカムですが(ゴロフキン相手だといくらディフェンス重視でも足りない)謎判定でゴロフキン敗けたら10年くらいイギリス嫌いになるかもです^ ^,

    連投失礼しました。

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  9. マイティさん

    ジェシー・バルガス戦はどこへ行ったんでしょう?

    ブルック、計り知れない天才だとおもいますが、さすがにGGGの牙城は高すぎる。
    食ったら怖いです。
    きっと本人もリスペクトしているメイウェザーライクに細心のディフェンスで行くでしょう。
    眠くなる可能性も・・・

    しかしブルックの相手がカネロだったら楽しみだけじゃなく勝っちゃうような気もしますので
    以外な組み合わせですがかなり楽しみですね。

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  10. ブルックは勇敢と言うか怖いモノ知らずと言うか…でもアルバレス相手より面白そうですね。

    戦車と戦闘機が戦うイメージで試合展開が見えません…

    しかし来る者拒まずなゴロフキン、神話や伝説に出てくる勇者の如く信頼出来る世界チャンピオンですね。

    鬼ごっこの亀判定だけが心配です。

    結局、日本人はホームで防衛してるのが向いてるんですよ、と諦念。

    大国ロシアや最強モンゴルの侵略も跳ね返すんですから、迎撃防衛が性に合ってるんでしょう。

    永久に世界にアピール出来ませんが。

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  11. camaroさん

    ブルックはオファーがあれば誰とでもやる姿勢でいたようです。
    GGGでもメイでもパッキャオでも、もちろんサーマンとかダニー・ガルシアとやりたかったでしょうが。
    エロール・スペンスのようなこれからの新人とやるよりは自らチャレンジといえる試合がしたい気持ちもわかります。

    とにかく大変怖い相手ですが対戦する勇気を称えます。
    そしてGGGも敵地に行く気概、さすがです。

    サーシャさん

    誰に対しても、日本人だと下らないしがらみとかあって
    100%世界に胸張って誇れる選手はいない。

    それはどう望んでも仕方のないことです。

    井上のポテンシャルはすさまじいけど大橋ジムはまだ何もしてません。
    ナルバエスへの挑戦は偉大かもですが、地球の裏側から呼んできて、そりゃ有利でしょう。

    なので、その制約の中で最大限楽しむ、妄想する、好きか嫌いか見極めるしかないですね。
    私ですら最初から亀田や井岡が嫌いだった訳じゃありませんし
    井岡は国内アマでは実績あるんで実際いい選手なのでしょう、それなりには。

    ブルックがタフだったり我慢強かったりすると逆に事故が怖い組み合わせですが
    食うか、食わぬか、はっきりした試合になれば内山VSコラレス、カーンVSカネロのように
    その時だけのダメージで壊れることなく決着つくのかなと今は想像してます。

    能力は相当高いだけに、GGGVSメイウェザーがあったら似たような試合になるかもとおもうと楽しみです。
    ブルックの方がエキサイティングですが。

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  12. 間違ってバカラって書いてますね。
    失礼しました。
    パガラです。

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  13. 管理人様
    ご気分を害されたようですいません。
    僕は日本人選手についてのコメントは今後やめます。
    それぞれ思入れや価値観があると思うし、それを汚すような発言は失礼でした。
    すいません。

    ゴロフキン×ケル・ブルックですが…
    これを勇敢な挑戦より無謀な挑戦に感じるのは僕だけでしょうか?

    勿論、ケル・ブルックの勇気はリスペクトしますがSWでノンタイトル12回戦でも良かったんじゃないかと思います。

    オファーを受けて即決したようですがミドル級のタイトル奪取が目的というよりP4Pトップグループのゴロフキンと戦う事が目的なようなので。

    ケル・ブルックは確かにいいボクサーだと思いますがナチュラルミドルのゴロフキンに勝つ姿、善戦する姿すらどうしても姿も想像出来ない。
    プロ、アマ通して戦った相手のキャリアも違い過ぎます。

    僕の余計な想像で済み事故にならなければ良いですが…

    元々バカラって和氣と挑戦者決定戦をやるのかと思ってました。
    今のフィリピン選手は本当に強いですね。
    大森をKOしたタパレスも山中のスパーリングパートナーで帝拳にも来てたみたいですが相当強いみたいですし。

    ファレスってドネアを苦しめただけあって本物でしたね。
    岩佐や和氣がやっても勝てないかもしれませんね。

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  14. まさかのカードが決まりましたね。
    ウェルター最強であろうブルックでも2階級上の最強王者じゃ勝ち目は無いと思います。
    ただ最強に挑む姿はやっぱりかっこいいですね。
    楽しみです。

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  15. でも唯一、ブルックの地元、イギリス開催なんですよね。

    ゴロフキンは
    「グレートな英国ボクシングファンの前で戦えると思うと非常に興奮しています。素晴らしいビッグ・ドラマ・ショーを約束しますよ。」

    なんて言ってるけど、12ラウンド逃げてるだけでブルックの勝ちになるほど地元贔屓な判定を出すんで、GGGとKOはセットだけれども判定だけは要注意ですね。

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  16. アキラさん

    プロモーターレベルの話には興味がないんですが
    本人同士が自信をもってやってやると決意してるところが
    かっこよく潔いですね。

    ブルックは特に負けた事がないとおもうんで
    はじめて挑む未知の世界、実力者でしょうね。

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  17.  今年は階級の壁を超越した意外なマッチメイクがどんどん実現しますね。ブルックとしてはデラ・ホーヤを破ったパッキャオのスター路線を狙っているのでしょう。
     アマではミドル級で戦っていたポーターの圧力を跳ね返したブルックの体幹はゴロフキンにとっても要注意です。しかしポーターとゴロフキンでは詰め方のうまさ、プレッシャーのかけ方の次元が違います。残念ながらブルックのKO負けは必至です。減量苦もあるブルックはこれを機会におそらくスーパーウェルター級に階級を上げるでしょう。その空いた枠にエロール・スペンスが戴冠するという予想です。ブルックの勇気は買いますが、イギリス・アメリカのプロモーターと統括団体である程度話ができているんじゃないですか(笑)。

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