WBSSを避けてまで地元ヒーローにこだわったホセ・ラミレスですが、選び抜いた対戦者のダニー・オコナーが減量で倒れ入院。故郷フレズノでのメインカードは流れてしまいました。
しかしラミレス自身は準備を整えていたので、代役カードがすぐに決まりました。こちらのカードの方が魅力的といえそうです。
ホセ・ラミレスVSダニー・オコナーが中止となった4日後に新たな挑戦者が見つかりました。9月14日にフレズノ州立大学で、アントニオ・オロスコ相手に防衛戦がセットされました。
WBC3位のオロスコ30歳は27勝17KO無敗。ダニー・オコナーより骨のある相手といえそうです。しかし彼も減量苦で脱水治療を受けた過去があり、最近はウェルター級に転向を模索していました。結局オロスコはスーパーライト級にとどまったが、直近3試合のうち1試合は体重オーバーでした。
この試合はトップランクとゴールデンボーイプロモーションの競演となります。
ロマチェンコVSリナレスに続くものです。オロスコのマネージャー
「トップランクとゴールデンボーイが協力できるのはうれしい。彼らは迅速にこの試合を決めました。オロスコは今輝いています。この試合は見逃すことのできない素晴らしいものになるでしょう。」体重に問題を抱えるオロスコだが、この機会を逃すつもりはなく慎重に対応するつもりだという。彼にはもうひとり、このカードに加えたいとおもっている選手がいます。ジェシー・マグダレノです。
ダニー・オコナーの心中やいかに・・・
自業自得ですが、過酷な水抜き減量が今真剣に見直されています。それと同じ過ちを持つオロスコですが、大丈夫でしょうか、選手としての楽しみは、ホセ・ラミレスVSアントニオ・オロスコの方が上です。
8月3日にパブロ・セサール・カノ相手に試合を予定していますがこれはキャンセルだろう。メキシコでウンベルト・ソトの時代を終わらせた正統派のホープです。
お互い、似たようなスタイルの好戦的なスラッガーで、バチバチの打ち合いになるだろう。フレディ・ローチからロベルト・ガルシアにトレーナーを変え、今スターへの階段を駆け上がるラミレスの方が勢いもアマの実績も上に感じますが、オロスコは先日スペンスと戦ったオカンポのような微妙なホープと違いメキシコ中量級の期待値ナンバーワンです。
メキシカン同士の激しい打ち合いになるだろう。
当日の体重差やタフネス、フィジカルが鍵となりそうです。
少し話題変わってホセ・ラミレスと暫定王者のレジス・プログレイスについて
ラミレス
「俺自身はWBSSに参加するのは何も問題がないが、プロモーターの方針に従っただけだ。トップランクを信頼しているから。プログレイスは義務的な相手だが、彼は俺じゃなく別のルートを選んだまでさ。実際俺はボブ・アラムにWBSSへの参加を打診したんだけど、ESPNとの契約がある限り別のネットワークで戦うことはできないと言われたんだ。ボクサーである俺の仕事はそれに従うだけさ。
プログレイスは素晴らしいファイターさ、WBSSでも彼を応援している。彼がWBSSを制し、モーリス・フーカーとアレックス・サウセドの勝者と俺が戦ってベルトを2つづつにしたらお互いのベルトをかけて戦いたい。その時は来るだろう。」
プログレイス
「暫定王者になってもラミレス戦は起きないだろうとおもっていたよ。実際ボブ・アラムにアピールしたんだ。けれど彼の反応は、お前は誰だ?というような冷たいものだった。お前が指名挑戦者ならOKだけど何試合ウォーミングアップしてからにしようかな。という感じさ。その時俺はわかったんだ、この試合は起こらないだろうと。ボブ・アラムはずる賢い男だ。実際彼が望むような別の試合をセットしたし。俺とは戦わせたくないんだ。」
ラミレス自身は誰とでも戦う男のようにみえるのでファイトスタイル含め嫌いじゃないですが、ボブ・アラムである限りWBSSへの参加は無理でしょう。米国同士で折り合いはつくゴールデンボーイならともかく、欧州ロシア主導のWBSSを怪訝な目で見つめているのでしょう。
こういう背景がある以上は、人気プロモーションに囲われていないプログレイスを応援します。王者やトップレベルに何度も勝たねばいけないWBSSの方が、過酷で険しく崇高な道だからです。
しかしその前に、アントニオ・オロスコ、なかなか強力です。
ラミレスはWBSSを逃げたといわれぬよう、WBSSが終わるまで勝ち残ってもらわねば困る。
https://www.youtube.com/watch?v=2Vzhqbghzg4