地味強なSウェルターに対し、ウェルター級はボクシングの中心、華ですがさらに地味です。4団体の王者を知っていますか?
しかし実力者がいないわけではありません。
WBA王者ののエイマンタス・スタニオニスが統一戦をよびかけて、IBF王者のジャロン・エニスとの統一戦が3月に決まりそうとのこと。スタニオニスは本来1位、ウズベキスタンのシャフラム・ギヤソフとの指名戦が決まっていたが、ビッグマネーファイトを優先し、エニス戦に向かうようだ。
シャフラム・ギヤソフはアマチュアではスタニオニスに勝っており、誰にとっても格上のメダリストだったから、これはこれで面白そうなマッチメイクだったが、プロの世界、統一戦となると話は違う。
エイマンタス・スタニオニスはごくオーソドックスなスタイルだが、フィジカルとパワーに優れ、タフで粘り強い。屈強なタイプだ。ジャロン・エニスはスピード、パワー、アジリティ、全てに優れ、未来のP4Pナンバーワン候補といえる逸材、世界的なアマ実績はないが、恐らくエニスが上だろう。それでもスタニオニスは過去最強レベルだろう。
シャフラム・ギヤソフはWBOでも1位なので、ターゲットを変え、IBF王者のブライアン・ノーマンに向かうかもしれない。ノーマンは若く、まだ伸びしろがありそうな無敗の新王者だが、まだ未知数すぎる。試合も少ない。謎の王者といったところか
WBC王者、マリオ・バリオスは現状、格が落ちる王者といえそうだ。大柄で堅実で隙のないファイトを魅せるが、いつも接戦で殻を破れていない印象だ。しかしパッキャオはじめ、いろんなファイターからオファーが来る状態のようでもある。
そんなウェルター級戦線でIBF3位(1位と2位は空位)につけているのが日本の佐々木尽だが
佐々木
「エニスにはKOで勝てる!」
前戦がカミル・ベラなる相手で次戦が坂井祥紀では、話にならないとおもうが、王者より先にラッキーパンチが当たれば勝てるかもねのレベルとおもわれる。
(ベラや坂井が弱いという意味ではなく、彼らは世界ランカーですらないという現実)
そんな最上位にいる佐々木を差し置いて
次のIBF王座への指名挑戦権を賭けた戦いが、3月1日(日本時間2日)に英・ベルファストのSEE・アリーナで開催されるマッチルーム・ボクシング興行で、同級5位ルイス・クロッカー(英)=20戦全勝(11KO)=と、同級6位パディ・ドノバン(アイルランド)=14戦全勝(11KO)=により行われる事が決定している。
どちらもまだ未見だが、アマチュアキャリア豊富なプロスペクトらしい。
佐々木の最終関門は
ルイス・クロッカーVSパディ・ドノバン
の勝者との対戦
あたりでいかがでしょうか?
技術もキャリアも相手が上だろうが、若さと勢い、迫力だけは佐々木が上回る。
このくらいの壁を超えないとウェルター級の世界挑戦など無謀の極みだ。