![死刑執行人/ウォルター・カウトンドクワの覚悟](https://box-p4p.com/wp-content/uploads/2017/12/Walter-Kautondokwa.jpg)
エクスキューショナー、このニックネームはバーナード・ホプキンスのものだが、最期はエイリアンになったっけ。ナミビアから第二のインドンゴを目指す33歳だそうです。
ビリー・ジョー・ソーンダースは、デビッド・レミューを圧倒的に完封し、HBOで印象的なデビューをしました。アンディー・リーとの際どい勝利で王座を戴冠してから、その消極的なボクシング、枯れたマッチメイクなどで度々批判されてきた王者といえました。
最高のミドル級と評するには至らぬものの、レミューに勝ってGGGやカネロの名を出し、自己主張しはじめました。
しかしソーンダースがビッグマッチをやる前に、少なくともあと一試合は試合をこなす必要があるだろう。将来のビッグマネーファイトのためには、己を誇示するアクティブな活動が必要だ。
レミューとの指名試合をクリアした事で、ソーンダースは選択試合をする権利を得た。ダニエル・ジェイコブス、デメトリアス・アンドラーデ。ジャモール・チャーロなどの危険な相手を選ぶことはないだろう。GGGやカネロとの試合を実現するために、手ごろなダンスパートナーを選択するに違いない。
ナミビアのプロモーター、ネストール・トビアスによると、ウォルター・カウトンドクワ(16勝15KO)はその候補になりうると言います。WBO6位、ソーンダースがレミューに勝った試合でトビアスはいちはやく彼を祝福し、対戦を懇願しました。
トビアス
「以前の試合よりもソーンダースは優れた試合をしたとおもいます。よく動き、全てのラウンドを支配していました。レミューという名のある選手を圧倒しました。しかし、レミューの方に問題があるようにもみえました。もっとやりようがあったでしょう。素晴らしいパフォーマンスと勝利をおめでとうございます。」しかし、自身ののプロモート選手が相手であれば、事は違ってきます。
トビアス
「ソーンダースの直近の5試合をみれば、カウトンドクワの試合と比較にならない事はわかるでしょう。カウトンドクワはパワフルなので、ソーンダースがノックアウトされるでしょう。カウトンドクワは無名ですが、エキサイティングで強いです。彼のボクシングを世界に知らしめることが出来るよう、ソーンダースとの試合が決まることを願っています。レミューも素晴らしい元王者でしたが、カウトンドクワは彼のようにはなりません。試合をしてくれるなら、お金を払ってもいいしベルトを賭けなくてもいいです。」
トビアスはアフリカのボクサーが世界戦のチャンスを掴むのがいかに難しいかを知っています。この10年で、ジュリアス・インドンゴ、パウルス・モーゼス、パウルス・アンブンダを王者にしてきたが、それは大変な道のりでした。なんとかカウトンドクワにチャンスを切り開くために、珍しい提案をしてきました。
トビアス
「アフリカ人が世界に出る時はいつだって挑戦です。試合ができるなら、いつでも、どこにでも行きます。こちらがお金を払う事になってもかまいません。結局は後から稼げるのですから。レミューに勝って、評価も欲も上がったソーンダースが我々と戦うのは実際益々難しくなったといえるでしょう。けれど、ビッグマッチがしたいのであれば、その前に、ここにカウトンドクワという男が貴殿を待っている事を忘れないでください。」
懸命で悲壮なる対戦アピールです。
実際、キャリアを作る無名の時を過ぎると、ミステリアスなアフリカンを相手にしようという王者は少なくなる。ソーンダース戦の実現の可能性は低いとおもいます。
村田が声をかけても、このチームは喜び勇んで日本にやってくるだろう。村田はキャリア稼ぎの時期でもあるので、ありえない話ではないですが、それも現実的にはみえません。
書いた今、ソーンダースは階級をあげて、先日デゲールにアップセットを起こした、カラブ・トルアックスと戦いたいというニュースが入ってきました。英国ボクシングの名誉回復、デゲールの地位まで奪える、実に傲慢な選択です。そもそもソーンダースは小柄なので減量苦にはみえませんが。
自分は、真の意味で挑戦といえる、トビアス、カウトンドクワチームのような純粋さが好きです。
この10年で、ジュリアス・インドンゴ、パウルス・モーゼス、パウルス・アンブンダを王者にしてきたがそれは大変な道のりでした。
結構すごいじゃないですか。
カウトンドクワの印象は微妙だけど、アフリカンの場合、蓋を開けてみないとわかんないです。ハードパンチャーである事は間違いなさそうだ。
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