もちろん、スーパーバンタム級の体重を維持するのは大変だよ。でも、統一戦やビッグマッチの可能性を信じてしばらくはこの階級に留まるよ。ネリーや井上尚弥が来るんだ。
WBOスーパーバンタム級王者のエマニュエル・ナバレッテは、階級を超えてベストと言われるファイターと戦いたいと考えており、スーパーバンタム級王者にとどまって、統一戦やビッグマッチの機会を確保することに苦労している。
ナバレッテは現在コロナウィルスの予防策としてプライベートな環境で控え目なトレーニングを継続しているが、事態が収束したらキャリアを次のレベルに引き上げたいと考えている。
ナバレッテ
「WBC王者のレイ・バルガスは俺との戦いを望んでいないと言ったから統一戦は難しいだろう。ウズベキスタンの王者ムロジョン・アフマダリエフ(WBA・IBF王者)と戦うかもしれない。彼と出来れば燃えるだろう。もし可能ならば、ルイス・ネリーか井上尚弥と戦いたい。喜んで戦うよ。そのために俺はここにいるんだ。」(バケロ=カウボーイ)ナバレッテは午前中に走り、午後はプライベートな設備でトレーニングを行っている。
ナバレッテ
「このパンデミックが終わったら真っ先に手を挙げて戦うファイターとして準備を怠っていない。」ナバレッテはタイトル獲得後、わずかな期間で5度の防衛をクリアしてきた。
現在31勝27KO1敗のナバレッテは、アグレッシブなスタイルでビッグファイトを勝ち抜くことが出来ると信じている。2月に行われたジェオ・サンティシマ戦では3回に手を痛め、5回にダメージングブローを受けたので試合が長引いた。
ナバレッテ
「それでも俺は元気だ。腱炎があったけど、休息と薬物療法で完全に回復した。もうパンチを打ってるけど何も問題はないよ。ハードなトレーニングでもリズムを維持して細心の注意を払っている。もちろん、スーパーバンタム級の体重を維持するのは大変だよ。でも、統一戦やビッグマッチの可能性を信じてしばらくはこの階級に留まるよ。ネリーや井上尚弥が来るんだ。ファンが観たい試合がしたい。それが叶わないのであればフェザー級にあげるしかないね。フェザー級にもとてもいいライバルがたくさんいるからね。」
エマニュエル・ナバレッテについては
変則で遅く対戦相手も無名だからたいして強くない
という意見と
ちょっと規格外のスケールで見た目よりずっと強い
という意見がある。
というか後者は私の個人的な意見だけど。
我らが井上尚弥より2歳若く、身長170センチ、リーチ183センチ、底なしの体力を感じる。
身長は岩佐や山中の方が高いくらいなのにそうみえないのは、リーチが長く懐が深くスケール感があるからだろうか。数値以上に元々の骨格や頑丈さ、身体の作りが違うようにみえる。
しかし明らかに言えることはナバレッテはメキシカンファイターであり、スイッチヒッターではあるが正直な殴り屋、倒し屋であり、スピードや機動力、回転力がある方ではないということ。打たれ強いが打たれる事。
フリオ・セサール・チャベスがメルドリック・テーラーの超速を前に負けかけたように、ナバレッテとは機動力のエンジンが違うファイターこそ対抗馬になりえるだろう。
それが、井上尚弥であり、ゲイリー・ラッセルJrであり、シャクール・スティーブンソン(階級上げるようだが)だから、フェザー級進出を踏みとどまる理由になっているのかもしれない。
エマニュエル・ナバレッテ、人気、知名度がまだ追いついていない、今はまだハイリスクローリターンな王者だが、この男は誰からも逃げない。いつでも喜んでネリーや井上との対戦を受け入れる。
スーパースター、井上尚弥に必要な生涯のライバルとなる可能性はある。