ノックアウトオブザイヤー/井上尚弥VSルイス・ネリ

最近はじじいとなり、孤独な趣味の情熱も薄れてきたので、総括すらできていないが、SNSからの情報によると、井上尚弥VSルイス・ネリがノックアウトオブザイヤーに選出されたようです。

恐らく私の最後に見届けるべき完全無欠のスーパースター、個人的歴代ナンバーワンのリカルド・ロペスやナシーム・ハメドすら超える存在が井上尚弥ですので、仮に中谷やラファエル・エスピノサのような相手でも勝利すると考えています。

初回に井上がダウンの波乱で幕を開けた試合でしたが、終わってみれば両者の実力差は明瞭で、一方的な逆転KO劇となりました。Sバンタムで井上に勝利するには、ルイス・ネリのような覚悟とおもいきりの良さが必要だったのかもしれません。ボコボコにされましたが、ルイス・ネリが勇敢だったから面白い試合になりました。

それにしても決着回の井上が凄い。ネリにわざと打たせつつ気持ちをへし折り、フィニッシュはどんなパンチでもOKだったとおもうが、流れの中で出た右ショート、グニャリと倒れたネリ、凄まじかったです。

中谷やラファエル・エスピノサのような骨格や同階級になった場合のフィジカル差など、蓋を開けてみなければわからない相手はいますが、そういう要素を除けば、井上尚弥は無敵であり、対処しようがありません。

豪快なKO勝利から、パワーとスピードばかりに目がいきますが、井上尚弥とボクシングして、スキルで敵う相手こそいません。逃げ回っても、ポール・バトラーやTJドヘニーのようになってしまいます。

弟の井上拓真と何がそんなに違うのかといえば、試合を支配する能力、積極性、気持ちの部分が大きいのかなと感じます。

しかし、井上尚弥も既に31歳、今がまさにピークであり、体重的にはピークを過ぎた(無理して階級アップしている)時期に到来しているのかもしれません。そんな井上尚弥をデビューから見続けていられる幸せをかみしめたい。

マーロン・タパレス戦では一瞬効いて記憶が飛んだようなシーンもあったようですし、ルイス・ネリ戦ではダウンもありました。井上尚弥に勝つには、何かを捨てて何かに賭ける、勇気とおもいきりの良さが必要だ。

普通に対峙していては総合力で絶対に敵わない。

そんな覚悟をもって挑んでくるのは

サム・グッドマンなのか、ムロジョン・アフマダリエフなのか、両者ともに厳しいとおもいますが、人生最大のチャンスに賭ける彼らの覚悟が観られればそれで良い。

どうみたって井上尚弥の骨格ではフェザー級が限界だとおもうので(上でも勝てるとはおもうが観たくない)彼の時代はまさに今が旬、あるいは終わりに近づいているのかもしれません。

こんな漫画のようなスーパースターを目の当たりにし、感謝しかありません。

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