オールドソウル/ダニエル・ローマン

王者たるものは、はっきりと勝利を手繰り寄せなきゃダメなんだ。

ダニエル・ローマンは1月にムロジョン・アフマダリエフにスプリット判定でベルトを失って以来、元王者という肩書になったが、ベルトを取り戻すこと以上に重要なことは何もないと考えている。

ローマン
「ベルトを持っていなくても、自分は同じ人間だ。でも、精神的にはベルトを取り戻したいんだ。」

スーパーバンタム級の頂点に立つ彼の場所を取り戻すための探求は、9月26日にコネチカット州アンカスビルのモヘガンサンカジノでフアン・カルロス・パヤノに直面することから始まる。

この試合はWBCのタイトルエリミネーターとして、Showtimeペイパービューで見ることができ、カリフォルニアのローマンにとって注目度の高いスポットといえる。リングに戻るためにしばらく待たなければならなかったが、最終的な結果はそれだけの価値があるものとなった。

ローマン
「COVID-19が始まる前の7月初旬に復帰する予定だったんだけど2ヶ月後になってしまった。トレーニングをしてきたから問題ないけどね。」

ローマンは長い休憩を取ることはないが、アフマダリエフとの12ラウンドを戦った後の休息は結果的には良かったかもしれない。肉体的、精神的な休息を得ることが出来た。

ローマン
「このパンデミックが進行中で、そんなに色々な事はできないけれど、ボクシングのことしか頭になかった。だから、休息は役に立たなかったと思う。笑)でもボクシングは大好きです。」

ローマンは30歳とまだ若いが、彼のスタイルは、どの時代にも共通するオールドスクールでオールドソウルなオーラが漂っている。彼はそれを否定はしないが、それは彼がリングの形成期にジムで見たファイターのおかげだ。

ローマン
「育った環境とジムで鍛えてきたことで、昔のボクサーのメンタリティーが身についたと思う。こういうタイプのファイターになりたい。戦ってみたい。証明したいと。」

ローマンはカリフォルニアのファイトサーキットでそれを証明し、2017年に国際舞台でステップアップする機会を得たとき、その瞬間を掴み、日本の久保隼を9ラウンドでストップしWBAスーパーバンタム級王座を獲得した。その後、3度の防衛に成功し、2019年にはTJ・ドヘニーに勝利してIBFのベルトをトロフィーケースに追加した。

そしてアクマダリエフとの戦いは、2020年のベストファイトの1つであり、アクション満載の12ラウンドを高いレベルで戦った。結果は割れ、1-2のスプリットデシジョンでベルトを失ったが、試合は議論の余地が残るものだった。ファンやメディアの間でも、試合はどちらの勝利もありえる大接戦と言えた。

ローマンは、ジャッジの判断を尊重し、大騒ぎすることはなかったが、試合後のファンのサポートに感謝している。

ローマン
「あの夜、誰が勝ったのかを見た人たちがいたんだ。個人的には、接戦だったと思うが、自分が勝ったと思っている。ジャッジは違った見方をしていた。でも、人々からは、接戦だったけど、あなたが勝ったというようなコメントをたくさんもらって感謝しているよ。みんなが試合を見てくれたから、気分が良いんだ。

大騒ぎはしないよ、自分こそ、自分に対する最大の批判者だ。いつもこうすればよかった、ああすればよかったと考えている。でも、自分で自分を判断していたら良い試合にならない。自分の試合だけでなく 誰の試合でもそうだ。ファンとしては見ていられない。試合に夢中になりすぎてしまう。」

アフマダリエフとの戦いに勝ったのは誰かについては様々な意見があったが、ローマンが信じているのは、昔ながらのやり方で、挑戦者は王者から王座を奪わなければならないということだ。

ローマン
「それを信じている。日本でWBA世界タイトルを争った時は、9ラウンドで相手を止めたし、TJドヘニーからも2回ダウンを奪い、試合全体を支配しようとした。王者たるものは、はっきりと勝利を手繰り寄せなきゃダメなんだ。」

それは今でも彼の考え方であり、パヤノに向けて声明を出すことに集中している。ただのコンテンダーとしてではなく、王者として戦いたいと思っている。

ローマン
「タイトルを持っていないことは分かっている。今回の試合は、俺がチャンピオンであることを示すための試合だ。ベルトがなくても チャンピオンとしての資質はあると。」

勝つことで、ローマンは、WBCのルイス・ネリーVSアーロン・アラメダの勝者の必須の挑戦者となる。同じ夜に王座を取り戻すために戦うことになる。アフマダリエフはWBAとIBFのベルトを所有しているが、ローマンにとってジレンマではない。今のところ選択可能なタイトルに向かうが、アフマダリエフへのリベンジに燃えている。それが昔のファイターのやり方だ。

ローマン
「アフマダリエフとやり残したことがある。この試合はWBCタイトルエリミネーターのための試合だと知っているから、もしパヤノ戦ですべてがうまくいけば、ネリーかアラメダと対戦することになるかもしれない。試合は試合だし、誰とでも戦うよ。でも個人的にはアフマダリエフと再戦がしたい。やり残したことがあるような気がするんだ。」

夢と生活費を稼ぐために、妻子を置いて、ドミニカ共和国からマイアミに単身赴任、ジムに住み込むフアン・カルロス・パヤノ36歳と、ファーストフード店で働きながら日本で世界王者になっても軽量級ゆえアメリカではずっと無名だったダニエル・ローマンが生き残りをかけて戦う。

ここに書かれている通り、ダニエル・ローマンのファイトスタイルは「オールドスクールでオールドソウルなオーラ」が漂い、派手さがないので、より後がないパヤノを支持しているが、ローマンのスタイルは強い、軸がしっかりしており崩れない。オッズの本命はローマンだろう。

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個人的にはローマンが勝っていたのだ。
しかし試合が終わって、派手さでアフマダリエフかもと感じた。

昔ながらのスタイルと精神力を持つダニエル・ローマンをはっきりと下す、KOするのは至難の業だ。

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