
ドネアがいてロマゴンがいて、今のWBSSバンタム級がある。ほぼ共感できる感傷的ないい記事ですが、最後が少し・・・
どんな奇跡にも共通するのは健全な運です。土曜日の夜、ノニト・ドネアはWBSSバンタム級トーナメントで幸運を引き寄せた。
ドネアは大会ナンバーワンシードのライアン・バーネットに対してノーシードのアンダードッグだったが、4ラウンドにバーネットが腰を負傷し試合を続行できなくなったため、TKO勝利でバンタム級タイトルを獲得した。
ドネア
「ライアン・バーネットの回復を祈ります。私とリングを共にしてくれてありがとう。回復しすぐにリングに戻って来ることを願っています。バーネットは驚くべき戦士でした。序盤からとても強かった。勝利は勝利ですが、私が望んでいたものではなかった。本当に強いファイターでした。」35歳のドネアはトーナメントで最年長としての役割と米国における軽量級の先駆者の役割を果たしました。ドネアがアメリカのプレミアムケーブルネットワークで軽量級にスポットを当てることがなければこのようなトーナメントは十分な関心が集まらなかった可能性があります。
ドネアの全盛期、彼はアメリカのボクシング市場にとって完全な部外者でした。マニー・パッキャオとフィリピンのボクシングファンによって関心が高まりつつあったことが救いでした。112~122ポンドのファイターがShowtimeやHBOで放映されることなどドネア以外ありえませんでした。
ヘビー級が衰退し、パッキャオやメイウェザーの相手が誰であっても大金が動くようになり147ポンド以下のファイターにも可能性が出てきた時にドネアへの関心は高まりました。115ポンド以下のファイターがテレビのヘッドラインを飾ることも珍しくない今となってはドネアの台頭がどれだけ記念碑的であったか忘れることは簡単です。ドネア
「ボクシングでは既に全てを手に入れてきました、ファイトオブジイヤー、ノックアウトオブジイヤー、複数階級の王座、全てのベルトを持っています。私の出来る事は減っており、私の名前、実績が欲しいと他のファイターが狙ってくる状況です。」2013年頃までには、ドネアにはすでに殿堂入りするだけの実績と評価がありました。引退に向けて王道を歩み、トップレベルのまま、マニー・パッキャオとともに栄光の軌跡に入ることも簡単でした。しかしドネアは何度も必要のないリスクを犯し、すべきでない増量までしました。ギジェルモ・リコンドーと戦い、フェザー級ではニコラス・ウォータースに打ちのめされ、2015年のファイトオブジイヤーにもノミネートされたセサール・ファレス戦で傷つき、カール・フランプトンに挑むなど、リスクを取り続けてきた。
ドネア
「ウェイトが軽いほうが調子はいいのですが、重いクラスの方がファイトマネーがいいので、自分自身に挑戦してみたかったのです。フェザー級最後の試合で、私はこのクラスに属していないと思い知ったのです。」ここ数年のドネアはリスクをとって、無茶をしているようにみえました。より大きな相手にとってのビッグネームなパンチングバッグになろうとしているかのようでした。それはドネアのような輝かしい才能がこのスポーツの最後に費やすものとしては見苦しいものでした。
WBSSトーナメントがドネアの最後になるかはわかりません。8年ぶりにドネアはバンタム級の王者になりました。優勝するにはあと2試合、絶対的な王者に勝たねばなりません。次のゾラニ・テテは消して楽なハードルではありません。そして、テテを攻略しても、最後は恐らく井上尚弥が相手となろう。この試合はアジア人同士の、歴史上最大の試合になるだろう。
ドネアVS井上尚弥はWBSSが北米で開催したい夢の対決だ。2つの世代のベスト同士の衝突になる。
ドネア
「既に全てを成しえたから、自己満足になった時もありました。次に何をすべきかわからなくなります。でもそれは自分の技術が錆びた時です。でも今は自分自身に夢中になる時です。」
井上尚弥との決勝を結論づけてはいけない。
エマニュエル・ロドリゲスに失礼極まりない。
こういう楽観視で何度足元をすくわれたことか。
でも、海外も日本もほとんどこの論調です。
ボクシングに絶対はないし、残った4人、皆恐ろしく強い。
なんだかドネアを応援したくなってきた。
そして、いつもアウェーなロドリゲスやテテまでも・・・
リスペクトの気持ちを忘れずに