48勝33KO無敗、この男の実力が、尊敬しているというポンサクレック級であれば面白い。バンタム級のジョムトーンくらいの脅威であってもおかしくはない。せめて一人でも、1試合でも日本で戦ったキャリアがあれば査定できるんだけどもな・・・
[st-card id=49556 ]7年間のプロキャリアを経て、ペッチ・ソー・チットパタナはようやく世界クラスの相手と対戦します。
ペッチ
「日本でのこの試合は私のキャリアの中で最も重要なものになるでしょう。」ピヤラット(プロモーター)
「ついにペッチにタイトルマッチを組むことができました。この試合は暫定だが、正規タイトルマッチにして欲しい。」ペッチは現在はランキングに入っていません。元々WBCの2位にランクされ、1位のノルディン・ウバーリと対戦予定でした。しかしTV局の問題やウバーリ側の事情によってこの対戦は消滅しました。
井上拓真は、WBCタイトルへのエリミネーターとして、9月にマーク・ジョン・ヤップを破りました。
ピヤラット(プロモーター)
「我々はウバーリと戦うつもりだった。それが正規王座だからです。井上拓真と戦う予定はありませんでした。」ペッチ(48勝33KO)はずっと世界クラスの相手と戦うことができなかったが、今まで戦ってきたタイ人、あるいは喜び勇んでタイにやってきた者は皆やっつけてきた。
ペッチ
「格下のボクサーとばかり戦ってきましたが、だからこそどの試合も(取りこぼしのできない)大きなテストと言えました。」ペッチがタイを離れて戦うのはこれが初めてですがこのチャンスを楽しんでいます。
ペッチ
「自信がありますし、海外の世界戦で自分を証明できることに興奮しています。」ピヤラット(プロモーター)
「ペッチは強いハートを持っているし、あらゆる状況に対処できる。この試合のためにハードワークをこなしてきました。」ペッチは日本に招かれたボクサーとして、自分が何を期待されているのかもわかっている。
ペッチ
「井上拓真は、ファンを喜ばせるためにアウトボックスではなく打ち合ってくるんじゃないかな。」背の高いペッチはグランドパレスホテルのメディカルチェックではコンディションがよさそうでした。
ペッチ
「拓真よ、私がベルトを持ち帰ります。」
やはり、謎のボクサーは謎のまま、リングの上で確かめてみるしかなさそうです。しかし怪物的な強さであれば、大橋会長がかつて呼んだリカルド・ロペスのように、公開練習などでも騒ぎになっているはずなので、大したことはなさそうだ、という印象です。
本人が、ポンサクレックを尊敬し影響を受けているそうで、なるほどああいう真面目で几帳面なタイプのタイ人なのだろう。ポンサクレックほどの完成度、器用さは感じないけど、丁寧なサウスポースタイルは似ているといえば似ている気がします。
格下ばかりの映像ですが、個人的には、そこそこ強そうでまとまりがあるいいボクサーです。ワンツーばかりで攻撃パターンが限られていますが、それだけで勝てるくらいに鍛錬されている。リーチの短い拓真よりも、体格はバンタム級としては理想的です。
結局、たとえポンサクレック並に完成された、奥の深い、強いファイターであっても、井上拓真はそれを乗り越えなくてはならないという事。
真吾氏は、慎重に丁寧に戦うような発言をしていました。慎重になりすぎ手が出ず、カウンターをもらう可能性もなくはない。
まずは静かな立ち上がり、3回くらいで全貌が明らかになるのではないでしょうか。
怪物的な選手ではないだろうが、簡単な相手でもないという予感がします。