どんなに一方的に、痛烈に敗れても決して諦めない。何もできず記憶すら飛ばされた。けれどそんな怖い相手と再び戦おうとしている34歳のパヤノの記事です。井上尚弥が感じたというオーラは、エマニュエル・ロドリゲスよりもむしろパヤノにあったと語っていましたよね。
[st-card id=57570 ]ファン・カルロス・パヤノは無敗の井上尚弥に初回でノックアウトされた悲劇を2度と繰り返すつもりはない。実際、井上よりも早くリングに戻ってくることで復活の切望を示す。元WBAバンタム級スーパー王者のパヤノは3月9日にリングに復帰する。相手は無敗のプロスペクト、ダミアン・バスケス(14勝7KO)だ。
パヤノ
「バスケスは若く、強く、ハングリーだ。それだけで私に勝てるとはおもわないが、試合を楽しみにしている。」井上に対する痛恨の敗北から5か月後の復活、勝者のトーナメントは延期され、5月18日の予定だ。34歳のパヤノにとって2カ月もあればキャリアを再開するに十分だった。
パヤノ
「井上に対する敗北はしっかりと受け止めた上で気持ちを切り替えてもう一度世界王者を目指します。日本での試合後休みをとり体調は万全です。」2010年にドミニカ共和国からマイアミに移住したパヤノは語った。
ヘルマン・カイセド(トレーナー)
「パヤノが敗北から立ち直ってリングに戻ることができてうれしい。無駄に時間を浪費すると錆び付く可能性があります。数か月休んだだけですが、パヤノには十分だったことでしょう。相手のダミアン・バスケスはパヤノを凌駕するほどの選手ではない。若く、経験が浅く準備が足りていません。」ダミアン・バスケスは2度のスーパーバンタム級王者、イスラエル・バスケスの弟として知られている。ラスベガスを拠点にトレーニングしているバスケスは昨年4月以来の試合になる。
この試合はバンタム級のプロスペクトにとっては重要なステップだが、パヤノにとっても2度目の王者を目指す大事な試合といえる。パヤノはマイアミに来て以来ずっと、カイセドのジムに住み込みで暮らしている。
パヤノ
「マイアミに来て9年間、今までトレーニングを休んだことはありません。最初から王者になるためにやってきました。今もそれは変わりません。もう一度王者になる。そして再び階級のベストと直面する。3月9日は王座を取り戻すための最初のステップです。」
さすが本場、いい再起戦、マッチアップです。ダミアン・バスケスというのも、偉大な兄を持つ有望株ですが、書いてある通り、パヤノに勝つにはまだ早い気がします。
マイアミというのはボクサーにとって素晴らしい環境のようで、WBSSのプレファイトドキュメンタリーでも多くのボクサーの最終調整地でした。そこで、キューバのヘビー級、ルイス・オルティスらと共に生活しているパヤノは全てのボクサーの規律でありリーダーのような立場でした。
前記事にも書きましたが、井上戦は痛恨でしたが短い時間での究極のハイレベルなせめぎ合いでした。一部にはロドリゲスよりやりにくい相手だと評価する人もいます。
もう一度王者になる。そして再び階級のベストと直面する。
これは井上尚弥の事ではないだろうか。
34歳と残された時間もわずかだとおもいますが、ボクシングと共にあるようなパヤノの人生の華麗なる復活を望みます。