こんなはずじゃなかっただろ?
歴史が僕を問い詰める
まぶしいほど青い空の真下で
ボクシングには多くの悲しい物語があるが、これは、過酷な環境の中で戦いながらも、ファンだけでなく、同じような環境に置かれた子供たちにも感動を与えてきたファイターの、真実の物語だ。
事実、彼はボクシングを引退した後も、今も人々に感動を与え続けている。
ボクシングには、これまでにも過酷な環境でキャリアを積んできたファイターがたくさんいる。坂本博之もその一人だ。
坂本は1970年末に生まれたが、幼い頃に両親が離婚し弟と共に捨てられた。親戚の家に預けられたが、兄弟共にひどい虐待を受け、弟が栄養失調で倒れた後は福岡の児童養護施設に入ることになった。
そんな虐待を受けながらも、坂本はテレビで見たボクシングに夢中になった。それがきっかけで福岡から上京し、20歳でデビュー。
後に 「和製デュラン 」と呼ばれるようになった坂本は、プロとしての成功をいち早く手に入れた。
最初の6戦で6勝0敗(6KO)を記録しただけでなく、その後も、1992年12月に東日本ルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞、翌年2月には全日本ルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞するまでに成長した。
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